感情のまま動く心と体。
長い静寂。動いたのは。
「こっちからいくぞ!」
もりんが、強く踏み込む。こっちに武器はないため、ヒットアンドアウェイ戦法に必然的になってしまう。
振り下ろされた、剣を躱して懐に踏み込む。
両腕を掴んで、姿勢を低くし鳩尾を強く蹴り上げる。
巴投げ。柔道技だが、アニメの見よう見まねで覚えた。
投げ飛ばされたもりんは、背中を強打し起きれないとら思ったが、投げ飛ばされた方向に構えて立っていた。
「魔術を進んでいくと、投げ技は効かなくなるのか?」
「ただ、これは魔術で素早く立っただけだ」
「そうなのか、じゃあダメージにはなってるのか」
返答なく、剣を振り回してくる。正直、さっきのははまぐれ。今、この状況でやれと言われても無理だ。速度が違う。
「どうした?逃げるだけか?」
それを合図に、剣をもう1本召喚。これで、二刀流。そのまま、振り回す。
これでは、こちらが完全に不利。避けるのが精一杯のため一度距離をとらなければ勝ち目は無い。
避けることをやめ、距離をとる。それに合わせて、剣技を止めてくる。
どうしたものか、この状況を打破するには。あいつは考えろと言ったがどうすりゃいい。魔術のほとんどを理解してないから使えないし。
考えろ、考えろ。
「もう終わりか?」
ここで、終わるのか?僕の復讐は。姉の知らないところで?ふざけるな。
「息が上がってるぞ空?」
止まりたく無い。こんなところで、こいつに。
何か、何か無いのか武器は。軽くて、強度もあって切れ味のいいものは!
そう願ったとき。目の前に、レイピアが突き刺さる。
「なんだそれは?」
「よくわからんが、これを使えばいいんだな」
『その通りです、それがその能力が私との契約して手に入れた能力。創造』
創造。言われればわかる。
レイピアを右手に取り、もう1本作り左手に。
そして二刀流。
「これで、なんとか同等だ」
「いいね、楽しもう!卓球みたいにさ!」
レイピアの二刀流と黒剣の二刀流がぶつかり合う。
何度も、何度も金属がぶつかる音がする。
たが、二人とも止める気は終わらせるかがなかった。なぜなら、二人ともお互いの剣をぶつけることに専念していた。楽しんでいた。
「ははははっ」
「うはははっ」
いつからか、笑いながらぶつけ合っていた。
「いやぁ、疲れた」
「学校に行ってなきゃそうなるよな」
僕の息が上がって、一旦距離をとってその場に座り込む。
「ふぅ」
「終わりにしてやろうか?」
「いや、終わらない」
レイピアを手放す。すると、レイピアがもりんに向かって飛んでいく。
「なっ、、」
レイピアが勝手に動き回るように創造した。
便利だな、創造って。
レイピアがもりんに砕かれ消える。剣には勝てない。
細いからね。
「くそ、厄介なものを」
油断大敵。
レイピアの数を増やし、動き回らせる。
今度は、4本。
たが、もりんは一発軽くぶつけるだけでレイピアを消している。
「やっぱ、隠し球ってあるよね」
全部のレイピアが消される。
消されるたびに、新しいレイピアを創り出す。
このままでは、ラチがあかない。
僕は、そう思うとレイピアの数を一気に増やす。
合計24本のレイピアがもりんの周りに出現させ、スタンバイさせる。右手を上げて、下げる。
これが合図で、レイピアがもりんに向かって飛んでいく。
もう少しで、もりんに当たるところで。
バァーン!
銃声が聞こえる。
意識が消えた。
疲れてるのでかなり、誤字脱字等があるのでは無いでしょうか?少し短めですが、すみません。




