漂う心と体
パーカー男は辺りを見渡して、時に近づいていないかチェックしている。この場所がバレるのも時間の問題。
どうするか。
選択肢1 逃げる
選択肢2 逃走
選択肢3 背中を見せて後ろへ全力疾走
選択肢4 近くの石を他の場所へ投げて注意を逸らし隙を見て逃走。
選択肢5 ここはこの女...ミウに任せて逃走。
「あのー」
「なんだ、今どうするか考えてるんだよ」
邪魔するな。
「だからって、私を置き去りにして逃げるなんて考えてないですよね?」
「...ま、まさかありえない」
心を読んで、話しかけたのか?こいつは?
「そんな、男らしくないことするはずないですよね」
眉間にシワがよってるぞ、老け顔になるぞ。
「私老いませんので」
読まれてる。なんだよ、こいつ。
「そうなのか」
でも、それはそれでいいかもしれない。老いないのだろ?いつまでもピッチピチの女の子。最高だ!
じゃなくて!今はこの状況をどうにかしなければ。
「戦いますか?」
...戦えねぇからな?ほぼニートの僕が戦えるはずがない。
「戦えないからな、魔術なんて使えないし筋力も体力も今じゃJKにも劣ってるかもしれないんだから」
...どうすれば。
「使えますよ?魔術」
「えっ?」
「使えますよ、魔術。ただし、まだ何も用意してないので一工程ですが」
「それ先言え。これで、勝てるのか?」
「もうチキンなんですね、多分なんとかなります」
よしきた、ただし...
「どこいったんだよ、あのリア充」
ガサッ
石碑近くの草むらから物音がした。
「...」
声をかけずにゆっくり近づく。
石碑に張り付き、怪しいため一本、剣を呼び出す。
黒剣。造形はいたってシンプルなもの。
しばらく様子を伺う。
特に変化もないため、草むらへ飛び出す。
「そこにいるんだろ!」
剣を振りかざし、草むらに一太刀。
ただ、草が宙を舞うだけ。誰一人いない。
「どこいったんだ?」
見渡すが誰もいない。
「「...」」
パーカー男が石碑に張り付いている間に、パーカー男の隣に静かに佇んでパーカー男が石碑の裏に回った瞬間に石碑を抜け東門から抜ける。
ここに来れば、交通量が多く相手も下手に動けないと踏んだ。が。
「どこへ行く!」
流石にうまく行くはずがなく、見つかる。
後ろを向かれたら終わりの、この作戦は成功する確率は低い。
「お前ら、リア充だろ!」
「「違う」」
「とぼけんなって、こっち来い」
危ない奴に来いと言われて行くやつはいない。
僕たちはただ、漠然と立ち尽くしている。
一週間のうち暇な時間を見つけては書いていたので変なところがあるかもしれません。




