発見され押収された少年の日記(2)
Э月б日
今日、ぼくのママに聞いてみた。
「ねぇねぇ、ママ」
「なに?」
「なんでママとパパのこどもはぼくとおねぇちゃんだけなの?」
「子育てって大変だからおねぇちゃんを産んで、後から一人じゃかわいそうかなって思ったからもう一人産んだの。二人ならなんとかなるかなって」
ぼくはおねぇちゃんのさみしい気もちをまぎらわす?ために生まれてきたのかな?
それって、おもちゃだよね。
ぼくの生きるいみってなんだろう?
よるにこれを、書いてるけど、書いてるうちにどんどんわからなくなってくるや。
おねぇちゃんはスゴイけど、こわい。
だって、おこるとすぐにパンチしてくるもん。
でも、反げきできない。
ぼくよりも強い。だから、反げきしても返りうちされちゃうんだ、きっと。
こわいな、あしたもおんなじなのかな?
б月IС日
今日、おねぇちゃんとけんかした。
こわかった、けどこっちだって男だ!って思ったけどむりだった。力で負けてそこからの、こわさで泣いちゃった。たんこぶできた。いたい。きえたいな。こんな生活いやだな。これからもがまんするのかな?だったらいやだ。
どうしてみんなあんなにわらってるのかな?
もしかしてみんなも同じような生活してるのか?なら、ぼくもがんばらなきゃ。明日はへいわでありますように。明日も生きていますように。
8月ЭI日
もうげんかい、おねぇちゃんをころしたい。
そのあとわらってやるんだ!ぼくの方が強いって!
9/10
久しぶりにこのノートに書こうと思う。あれから何年も経っている。おそらく7年ほどか?まあいいや。
今日は最悪の誕生日だった。めでたく15歳っていう感じにはならない。
最悪ってなんだろうほんと、何?
こんな誕生日を迎えるぐらいなら、消えた方がマシ。いや、生まれて来なければよかった。
プレゼントも美味しいご飯も要らない。
親は誕生日ということを忘れ、姉は下水道の日だと馬鹿にされ、友達に一切祝われず今日を過ごした。
普段よりも希望があると思っていたが、希望があることでいつもよりも感じることは大きかった。
悲しみ、怒り、妬み...
もう、幸福は望まない。幸福は嫌い。嫌。
9/11
世界的有名な事件が起こった日。
僕を産んだ後この知らせを受けた母親はただ、びっくりしたそうだ。
だが、今はそんなことはどうでもいい。
昨日の夜は急に外食をした。
食べたのは寿司。
いつもよりも不味く感じた。
僕は5皿程食べたら食欲が失せ、食べなかった。姉はかなりの大食いで20皿程食べていた。
もう、誰が誕生日なのかわからなくなっていた。
そうだ、高校を卒業する...に.........。
回想です。




