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姉弟戦争  作者: 雪水 湧多
10/19

発見され押収された少年の日記(2)

Э月б日

今日、ぼくのママに聞いてみた。

「ねぇねぇ、ママ」

「なに?」

「なんでママとパパのこどもはぼくとおねぇちゃんだけなの?」

「子育てって大変だからおねぇちゃんを産んで、後から一人じゃかわいそうかなって思ったからもう一人産んだの。二人ならなんとかなるかなって」

ぼくはおねぇちゃんのさみしい気もちをまぎらわす?ために生まれてきたのかな?

それって、おもちゃだよね。

ぼくの生きるいみってなんだろう?

よるにこれを、書いてるけど、書いてるうちにどんどんわからなくなってくるや。

おねぇちゃんはスゴイけど、こわい。

だって、おこるとすぐにパンチしてくるもん。

でも、反げきできない。

ぼくよりも強い。だから、反げきしても返りうちされちゃうんだ、きっと。

こわいな、あしたもおんなじなのかな?


б月IС日

今日、おねぇちゃんとけんかした。

こわかった、けどこっちだって男だ!って思ったけどむりだった。力で負けてそこからの、こわさで泣いちゃった。たんこぶできた。いたい。きえたいな。こんな生活いやだな。これからもがまんするのかな?だったらいやだ。

どうしてみんなあんなにわらってるのかな?

もしかしてみんなも同じような生活してるのか?なら、ぼくもがんばらなきゃ。明日はへいわでありますように。明日も生きていますように。


8月ЭI日

もうげんかい、おねぇちゃんをころしたい。

そのあとわらってやるんだ!ぼくの方が強いって!























9/10

久しぶりにこのノートに書こうと思う。あれから何年も経っている。おそらく7年ほどか?まあいいや。

今日は最悪の誕生日だった。めでたく15歳っていう感じにはならない。

最悪ってなんだろうほんと、何?

こんな誕生日を迎えるぐらいなら、消えた方がマシ。いや、生まれて来なければよかった。

プレゼントも美味しいご飯も要らない。

親は誕生日ということを忘れ、姉は下水道の日だと馬鹿にされ、友達に一切祝われず今日を過ごした。

普段よりも希望があると思っていたが、希望があることでいつもよりも感じることは大きかった。

悲しみ、怒り、妬み...

もう、幸福は望まない。幸福は嫌い。嫌。


9/11

世界的有名な事件が起こった日。

僕を産んだ後この知らせを受けた母親はただ、びっくりしたそうだ。

だが、今はそんなことはどうでもいい。

昨日の夜は急に外食をした。

食べたのは寿司。

いつもよりも不味く感じた。

僕は5皿程食べたら食欲が失せ、食べなかった。姉はかなりの大食いで20皿程食べていた。

もう、誰が誕生日なのかわからなくなっていた。

そうだ、高校を卒業する...に.........。

回想です。

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