表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空翔る竜と私  作者: mikito
8/12

少年

私があたたかい気持ちに浸っていると、

突然ジークが威嚇するように唸り声をあげた。

「?」

不思議に思って彼を見上げると、私の後ろにいる誰かを睨みつけているようで。

彼の腕の中で体をひねり後ろを振り返る。

そこには…

「あなたは確か…」

先程のお客さんの中にいた、少年だった。

淡いブルーの瞳と目が合う。

「あ…の……」

息が上がっているところをみると、走ってきたようだった。

「はい?」

「父が…

あなたに直接お礼を言いたいと……」

私は不機嫌そうに唸り続けているジークを軽く制すると、きちんと少年に向き合った。

「あの……ごめんなさい。

お気持ちは嬉しいのだけれど、私…」

ジークの首に巻かれた包帯に滲む血を見上げる。

「彼の手当を、一刻も早くしたいの。

大切な、人だから……」

少年はジークの痛々しい姿と、私の真剣な顔を見ると、悲しげに微笑んで頷いた。

「分かった。父には上手く伝えておくよ」

私は満面の笑みを浮かべる。

「ありがとう」

すると、少年は目を見開いて。

少しの間固まったあと、

「じ…じゃあ……」

踵を返すと、テントへと走って行った。


その後ろ姿を見送っていると、

肩に大きな手が置かれた。

振り返るとそこには、ぶすっとしたジークの顔。

「ごめんごめん、すぐ手当てするから…」

私はそう言うと、リュックから傷薬を取り出した……







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ