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踊り子
金の腕輪と足輪がきらめき、
何重にも着けられたそれは、気品のある軽やかな音を立て、
身体をひねる度、艶やかな長い黒髪が広がる。
それと共に、胸に巻きつけ正面で蝶々結びにして垂れ下がった布も、ふわりふわりと舞う。
首飾りにはめられた大きなラピスラズリの深い青色と、金色が織りなす神秘的なオーラ。
ルキは、その全てに見入っていた。
いや、彼女以外何も見えなかった。
金の粉末と、ラピスラズリと同じ色のアイシャドーに縁取られた、
ゾッとするほど澄んだハシバミ色の瞳がこちらを向くと、
心臓がその度に大きく跳ねる。
踊り子を見たのは初めてではない。
それなのになぜ。
彼女にはこんなにも心奪われてしまうのか。
ルキは、彼女が優雅にお辞儀をして、降ろされる幕の向こうへ消えた後も、
ただひたすら、それまで彼女がいた場所を見つめ続けた ――
―― パチパチパチパチ
その場にいた人々から贈られる惜しみのない盛大な拍手が、
ルキを一気に現実に引きもどした。
「いやはや、素晴らしい。 旅の疲れなど吹き飛んでしまいましたよ」
父親は上機嫌だ。
「お褒めにあずかり、光栄でございます…」




