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御一行
ルキは長旅で疲れ切っていた。
いい取引だからと、商人の父親に連れられてはるばる、
こんな岩と砂ばかりの国へとやって来た。
駱駝の背に揺られながら同じような風景をひたすら眺めるだけの毎日には、
うんざりする、以外の言葉が見つからなかった。
(やっと、到着か)
目の前に広がるオアシスに、自然と荒んだ心が癒される。
と、街の方から数人が駱駝に乗ってこちらへと向かってくる。
(大方、今回の取引相手の使いだろう)
その中から一人が進み出て、父親に向かって丁寧にお辞儀をした。
「この度は、遠いところをありがとうございます。どうぞこちらへ。
ささやかではありますが、歓迎の宴を準備致しました」
「それはそれは。お気遣い、感謝致します」
父親はにこやかに答えた。
通されたのは、街の外れに建てられた大きなテントだった。
(この辺りの住人から、俺たちが野蛮な民だって思われてるってのは、
本当らしいな…)
そのテントはまだほとんど痛んでおらず、
商談に来た見ず知らずの国の一行を、街へ入れないようにするために建てられたということは、明らかだった。
その理由が自分たちの評判の悪さにあることは、ここまでの旅で出会った人々の反応から大体予想はつく。
心にもやもやとしたモノを抱えつつも、
ルキは父親たちに続いてそのテントへと入っていった………




