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空翔る竜と私  作者: mikito
11/12

正体

 突然、私の目の前に、大きな影。

それは、近くの水場に水筒の水を汲みに行っていた、ジークだった。

ルキと私の間に、そびえたつように佇む。

「わ、わわ…」

ルキが慌てた声を出す。

私はジークの横へと出て、ルキを睨みつける彼を制するように腕を掴んだ。

「ジーク、この人はルキ…さん。 別に悪い人じゃないわ」

言いながら、私は自分に驚く。

さっき、会ったばかりで。少し、話しただけなのに。

(なぜ、悪い人じゃない、なんて思ってしまうのかしら……?)

 ジークは尚もピリピリとしたオーラを崩さなかったが、それを気にも留めず、

「さん、なんてつけなくていいよ。 たぶん同じくらいの歳だし……ね?」

ルキは笑顔でそう言う。

「う、うん……」

私が咄嗟にそう答えると、嬉しそうに頷いた。

が、しかし。

ルキが、ジークの方を見た瞬間。

彼の表情が、一気に真剣なものへと変わった。

そのギャップに、私の心が飛び跳ねる。

「ねぇ、君さ……」

話しかけられても、ジークはただただ不機嫌そうに、ルキを見下ろす。

そんなジークに向かって、ルキは少し目を細め、そして声を潜めると、こう言った。

「竜、だよね?」


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