表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/20

第5話 三人の騎士達



 甲板にて心地良い風に当たりながら、己の護衛騎士の一人でもあるハレクと会話をしていたラティアは、その後、甲板を後にして、予約していた客室に向かう為、歩みを進めていた。


 船内の中は、人が多く、湿気もあってか蒸し暑さが感じられる。


✧✧✧


 予約していた部屋に着いたラティアとハレクは互いに持っていた荷物を置いて、己の護衛騎士であるベルロットとバロン。


 他国の研究所で、宝石の病の研究をしている研究者であるディークが居るであろう船内の中の食堂へと向かう為、部屋を後にした。


「そろそろ殿下が食堂に来る頃ですね」


 バロンは食堂の壁に掛かっている時計を見ながら、そう呟く。


 ラティアは騎士のハレクと共に甲板で少し風に当たった後、部屋に荷物を置いてから、食堂へ行くと言っていた。


 今の時刻は12時少し過ぎである。

 12時ちょっと過ぎるかもしれないと言っていたラティアの言葉通りにラティアは食堂はとやって来た。


 ラティアが食堂に着くとバロン、ベルロット、ディークの三人がラティアとハレクの姿を見て、手招きし呼び寄せる。


「殿下、ラパニア国へ着いてからのルートが決まりました」


 ラティアがバロン達三人の元まで歩み寄ると、窓際に席に座っていたバロンがラティアに報告する。


「わかったわ。話して貰ってもいいかしら?」

「はい。まずラパニア国に着いてから、ラパニア国とフィリアント国を繋ぐ国境付近の橋に向かいます。ですが、この国境を繋ぐ橋の付近は治安がとても悪いとされています。このルートで行くのなら、危険も少なからず伴いますが、大丈夫でしょうか?」


 バロンは正直、ラパニア国とフィリアント国を繋ぐ国境付近の橋を渡ってフィリアント国にに入る事に対して、あまり乗り気ではなかった。


 しかし、先程の三人での話し合いでディークの理由を聞いて、ベルロットも自分も納得し決まったことだ。

 今更、決まったことを取り消す事は出来ない。


「貴方達が私のことを守ってくれると信じているから、大丈夫よ」


 ベルロット、バロン、ハレクの三人はラティアが幼き頃からの付き合いである。


 長年、ラティアの護衛として側に居た三人に対してのラティアの信頼度は数字では表せない程の物だ。


 そして、ベルロット、バロン、ハレクの三人は自身の命に変えても、ラティアのことを守らなければならない。それが彼らの使命であるのだから。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ