第53話 ユニコーンの森再び
「『くんくん……間違いないっ!』」
「『間違いなく槍チンの匂いっ! く~っ! たまらんッッ!』……槍チンって何ですか?」
美しい1本の角を生やした神秘的な白馬。
その名もユニコーン(雌)。
雪女こと、スノーサキュバスさんたちをパークに連れて行ってから数日後。
今度は久しぶりにユニコーンの森に来ている。
目的はユニコーンの雌やカーバンクルの番候補だ!
牧馬王にユニコーンの雌をテイムする旨を話したところ『今のブームは槍チンらしいっす!』とのことだったので……パーク1のプレイボーイを連れてきたぞ!
「レ、レイジさん……これは一体……?」
その名もピピン!
こいつ……やはりハーピィたちとやりまくってやがったらしい!
うらやま……羨ましすぎるぅっ!!!
今後は……スノーサキュバスさんたちとも……。
死ネッ!
「ガァッ! ガァァッ!」
「いでっ! ちょっと痛いっす!」
雄を取られると勘違いした、今回のピピンの相方であるハーピィのクイーンさん。
俺としても寝取られた感がハンパないんだけども。
「『やっぱり初めては慣れたかたの方がいいわよねっ!』……初めてって、何の初めてですか?」
「『ほんとよ! 初めてに夢見て失敗して別れてって話、何度聞いたことか!』……何の初めてなんですか?」
「『とりあえず一発ヤラせてあげるから! あんたの槍を見せなさいよ!』……どなたが槍をお持ちなんですか?」
ユニコーン(雌)の通訳をしながらドペ子が疑問を挟んでくる。
最近知ったことなのだが……ドッペルゲンガーマザー(5歳)らしいぞ。
5歳て! その溢れる母性とかは一体どこから……?
「……さて、雌5匹か。雄より1匹少ないがまぁいいだろう」
悲しみを背負う1匹は一体誰だっ!?
この調子なら雄1匹によるハーレムになりそうな気もするが。
「『あんたなんかお呼びじゃないわよこの童貞!』……童貞とは? 確か前の時も言っていましたが……」
「『この槍チンさんの後なら相手してやってもいいけどぉ?』……ご主人様のお相手は私が努めます!」
「『あんたなんか、散々使われた使用済みで十分――』」
「『人魔一身』! 牧馬王! こいつらを八つ裂きにしてやるぅッ!!!」
うんざりだ! 聞くに堪えない!
何だこいつら! 何なんだ!?
勢いあまって牧馬王なんかと融合しちまった!
「『ぎゃーっ! 童貞に犯されるゥ~ッ!?』」
「『やだっ! そんなところに槍なんか入らな――んほぉぉぉっ!?』」
「ついでにドペ子も引き裂いといて」
「えっ!? えっ!? そんなぁ~! どうしてですかぁ~っ!?」
「『……へへっ! これで……やっと1つになれましたね……!』」
ごちゃごちゃしているが……脳内に響いた牧馬王の声が1番不快だった。
「ふぅ~……」
調教?も完了し、無事に雌ユニコーンを捕獲する。
「すごいっすレイジさん! レイジさんの能力初めて見ましたけど……かっこいいっす!」
「え? そ、そう……?」
べ、別に嬉しくなんかないんだからねっ!
とは言え、悔しいことに牧馬王との融合はなんか、こう……。
「正直今までで1番顔が綺麗」
「うっとり~……」
足の筋肉や蹄部分は馬、それとユニコーンらしい立派な角。
何よりも……ユート並みに爽やかイケメンになったのを感じるぞ!
「ふふっ……どうだいノノさん、今夜素敵な夜景の見えるお店で――」
「イケメンはちょっと……無理」
「んん~! 確かにいつものご主人様の方が素敵です!」
「……」
ノノさんがいつまでもユートに慣れない理由が発覚したぞ!
そしていつもの俺はイケメンじゃないことも発覚したぞ!
「ふふ」
「……何がふふ、だよ……」
何がおかしいのか、ノノさんが微笑む。
「あのぉ~……こんなところでいちゃつくのはやめませんか?」
ピピゆきが現れた!
◇
「さすがにそろそろ疲れたな……」
そう言ってユニコーンモードを解除する。
十数分ほどではあるが、この形態のままだと森の様子が手に取るようにわかり、カーバンクルやその他の昆虫をゲットして回っていた。
「む~!」
「な、何だよ……」
ノノさんが膨れている。
ちなみに、ピピゆきは役目を終えたためクィーンに連れて帰ってもらったぞ!
「効率良すぎ! どっか行きすぎ! デート感ないっ!」
「デート……」
先日の、『協力的じゃない』というノノの言葉。
彼女としたら、こういうところなのだろう。
効率より何より……。
まぁ、これがデートかどうかはさておき楽しんでくれているのには違いない。
「これは失礼しました、お嬢様」
「……ご――」
謝りそうな口を手で塞ぐ。
「――ちゅうだったら、100点だった」
「私にはこれが限界です、お嬢様」
鬱蒼とした森の中、顔を赤くして俯く2人。
「きゃあ~! 何だか私……きゃあ~!」
……そして何だかきゃあきゃあ言ってるドペ子。
「……行くか」
「……ん」
冷静になって先を進もうとしたその時、何者かが前方から駆けてくる気配を感じた!
読んで下さりありがとうございます(/・ω・)/
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また、こんな魔物が見たい! こんなアトラクションあるよ!
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