表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

56/151

第44.5話 幕間 異世界転移してから2年後の話


 ――異世界転移して2年ほど。


 これまで語学や基礎知識、戦闘訓練を重ねてきた。


 どうやら俺たちの前にも、大昔と言えるほど前だが、同じ日本から勇者が召喚されていたらしい。

 彼らは長い年月をかけて旅をして……しかし魔王の討伐は叶わず、封印するにとどまった。


 そして魔王はおおそ50年周期で復活し、数日でまた封印されると言うことを繰り返しており、10度目の今回再び勇者を召喚したらしい。


 その時の勇者たちが遺したものの中に、日本語と英語があったそうな。

 もしも再び異世界召喚するようなことがあれば、少しでもその助けになればとのことで。


 召喚時にいた女性が事前に通訳できるように必死に勉強していたらしい。

 つまり、俺たちは1からこの世界の言葉を学ぶ必要があったということ……。


 ちなみに、館山曰くこの世界の文明レベルは中世ヨーロッパくらいらしい。

 確かにそんな感じの雰囲気。歴史の授業、よく覚えてないけど……。




 で、俺たちの能力とやら方だが……。

 ユートやノノ、ミライは発現に成功、順調にそれを伸ばしていっている。


 この能力と言うのは、『初めて魔力に触れることで魂や体に変化が生じる際、本来宿っていた資質が何らかの理由により指向性を持って伸ばされる』ということらしい。よくわからん。


 ユートは勇者に相応しく聖なる属性魔法と更に強化された身体能力、ノノは聖属性の派生とされる光属性の扱い……特に守りと回復に特化しているらしい。

 ミライは知識の吸収、記憶力が増したらしく、それのおかげなのか基本属性の扱いに長けている。


 そして俺は……。

 まだ何もわかっていない。


 能力については、『何か頭にふわっと来る』らしいのだが……全然来ない。まず魔法すら使えない。

 ユートもそんな俺を気遣ってくれているようで、何度か旅立ちを打診されているらしいが断っている。


 妹の優愛ちゃんが心配でたまらないはずなのに……申し訳ない。


 『僕たちには君が必要だ! 焦らずに行こうよ!』

 この言葉に何度救われたことか……。


 ◇


 しかし国、グランヘイム側は痺れを切らしたようだ。


「ふふ……さぁ、異世界の客人よ。力を見せてください」

「くっくっく……」


 ユート達は時折数日かけて魔物討伐に駆り出されることがある。

 その間に……俺は1人、近くの森に連れて来られた。


「ここにはゴブリンがいます。別に特別な能力がなくても倒せますよ」

「いい加減、穀潰しじゃないことを証明してみろってんだ……」


 おーい2人目のお前、聞こえてますよー。

 何て呑気に言っている場合じゃない。


 ゴブリンと言えば、大人でも数人がかりで相手すべきと言われている相手。

 今まで城で訓練に明け暮れていた俺にとって初めての魔物。実戦。


「ほら、兵がゴブリンを1匹連れてきましたよ。我々は離れますのでよろしくお願いします」

「……」


 ……嘆いてもしょうがない。

 しかし――。


「グギャッギャッ!」

「ひぃっ!?」


 こわっ!

 え、こいつ殺すの!? 動いてるじゃん……!


「グギャーッ!」

「くっ!」


 ゴブリンが襲ってきたので……訓練通りに剣を構え、切る。

 2年も訓練してきたとは思えないほどへっぴり腰だったが……それでもゴブリンの顔に小さくない傷をつけた。


「ギャーッ! グギャァァ!!!」

「うわぁぁぁ!?」


 ゴブリンが逆上して襲い掛かってきた!

 俺はめちゃくちゃに剣を振り――!


「ギャッ!?」

「――ぁ」


 運よく喉元を大きく切り裂いた。


「や、やった……のか?」

「ギィッ……ギィッ……!」


 手に残る感触、生き物を殺すと言う不快感。

 それと同時に――!


「な、んだ? 『封魔石』……?」


 頭の中に浮かぶ石と、ふわっと感じられる情報。


「『テイム』……? できるのか……?」

「ギィ……」


 何となく、できるということがわかる。

 そしてゴブリンはピクピクして既に意識がなさそうで……チャンスを逃すわけにはいかない!


「『封魔石』!」


 ゴブリンに向かって手をかざす。

 その手には石が顕現し、その石から光が伸びてゴブリンを包んだ!


 そして石のゴブリンが収まったの……呆然と眺めていた。


「これが……俺の能力……」

「……レイジ様、おめでとうございます!」

「チッ」


 不本意ながらという様子を隠そうともしない兵士たち。

 こいつら……いつか強い魔物テイム出来たら襲わせてやるからな!




 ◇




 ――その後。


 あらましを知ったノノさんが城を破壊したり、ユートが破壊したり、ミライが宰相を強請ったり……。

 そして俺の能力の検証がある程度終わった頃。


「さ、行くわよ! さっさと魔王なんか倒して元の世界に戻るんだから!」

「おう! 待たせたな!」


 すっかり俺たちの中心になったミライ。

 これまでも国側との話し合いで矢面に立ってくれたり、この世界の知識を熱心に調べて共有してくれたり。

 本当に頼りになる。俺もユートも……彼女のことを誤解していた。


 こんな国のために戦うのなんて嫌だし、魔王どころか魔物も怖い。

 だけど……仲間がいれば大丈夫だ!


「さぁ、行こう! 元の世界に戻るために!」

「「「おー!」」」







「ところでさ……元の世界に戻ったら、ミライに会わせたい人がいるんだ!」

「へっ!? まさかご両親……はわわわ……!」


 優愛ちゃんだと思うけど……ま、それもユートにとって大事な意味だからな!

 よかったな!

読んで下さりありがとうございます(/・ω・)/


ブックマーク、誤字報告や温かい感想を頂けると跳んで喜びます!!!


また、こんな魔物が見たい! こんなアトラクションあるよ!

なんてアドバイスを頂けると非常に嬉しいです(切実)


よろしくお願いします(/・ω・)/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ