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第37話 最初の印象が悪すぎた


 ノノや妹ペガサスたちと合流し、事の経緯を聞くことに。


「グリフォンは……私たちを捕食することがあります。今回は何故か妹を賭けたスピード勝負を挑まれて……」


 普通に戦っても勝ち目はないと、その勝負を受けたらしい。

 結果は知っての通り。そこにちょうどよく俺たちと出会ったという訳だった。


 気になったので『封魔石』にいるグリフォンに話を聞いてみる。


 ふむふむ、『我は大空の覇者、誰よりも疾く空を駆けることに誇りを持ち――』……長いわ!


「……グリフォンとしては、趣味のスピード勝負をしつつ実益として腹を満たすためにこうなったのだと」

「『そう、ですか……』」


 残念だけど、弱者は力あるものに弄ばれる運命なのね。




「さて、改めて確認だけど仲間になってくれるということでいいんだよね?」

「『あなたは恩人です。言葉を違える気はありません。が、どうして私を……ペガサスを仲間にしたいと?』」


 そこでここに来た経緯を説明する。

 パークを開設すること、そのために客を運ぶ魔物を探していること。


「『それならば問題なく力になれると思いますよ』」


 そう言って姉ペガサスから風が巻き起こる。


「うわっと!?」


 その風が俺を持ち上げ、姉ペガサスの背中に乗せられる。


「『いかがですか? 大概のものであれば風を操ることで運べると思います』」

「すごいっ! 予想以上だよ!」


 さすがランクBの幻獣! どっかの駄馬をは違うのねん!


「『ありがとうございます。これから私が経験してみて問題ないようでしたら、他の仲間にも声をかけてみますね」

「おぉ、それは助かるよ。今後きっとたくさん必要になると思うし」


 偶々ではあるが、姉ペガサスの信頼を得ることができたようだ。

 よかったよかった。


「ひひ~ん……」

「ぶるるる……」


 妹ちゃんと弟ちゃんも、恐る恐る近づいてくる。


「君たちも無事でよかった! ちゃんとご両親のところに連れて行くから安心してくれ!」

「……ぶるるる」


 妹ちゃんの方がつんつんと頭で俺を小突いてくる。

 何だ、どういう意図だろうか……?


「ど、どうしたんだよ……撫でちゃうぞ……?」


 何だか可愛かったのでそのまま撫でてみる。


「ぶるるるっ!」


 何だか喜んでいる気がするぞ!

 イケメンじゃなくても女の子の頭を撫でても許されるなんて……異世界すげえ!




「……じゃあ、そろそろ妹さんと弟さんを家族の元に送り届けよっか!」

「『はい!』」

「そうだ、何て呼んだらいい? 名前とかあるの?」

「『いえ、人間のような名前はありませんので……良ければ考えてくださいませんか?』」


 ふむふむ、いいだろう。俺が最高にかっこいいい名前を――。


「流星拳は取り入れたい……しかしあまり似合わないか……」

「……」


 ノノが何やらぶつぶつと言っている。

 そう言えば小さい頃はまってたもんね、聖なる闘士。


「……ミーティアと、グリフォンはフィンドールで」


 無難なところに落ち着いた――いやグリフォンの方は大丈夫かこれ?


「ま、まぁいいけど……ということでミーティア、よろしくな!」

「『はい! ふふ、奥さまですか? 仲がよろしいんですね』……とは言ってませんでした!」


 え、何? どういうこと?

 ドペ子がバグった!?


「先ほどのは間違えました! 『ご主人様とその子はあまり仲が良くないんですね』でした!」

「ふっ、見苦しいぞ。レージと私の仲は……仲は……べ、別に……」


 途端に赤面して俯くノノ。

 な、何なんだよ……もう! 俺とノノは仲良しだろ!




 そんなこんな、帰りはノノと2人ミーティアに乗って無言で帰路についたのだった。




 ◇




「けっ! やっぱりペガサスデートしてきたんじゃない!」


 パークに戻り、ミライに今回のことを報告する。


「……」

「……」

「……ちょっと、何で黙るのよ……まさかだけど、あんたらまだ――」


 まだ――何だろうか。

 少なくとも俺もノノもユニコーンに狙われる身ではある。


「……まぁいいわ。ミーティアちゃんはいいとして、フィンドールとユニコーンたちはどうするの?」

「フィンドールに関してはスピードレースあたりに出たそうだぞ! 牧馬王たちは……何だろう?」


 非常食? 最高級食材? それとも……角をお土産用にするか?


 なんて考えていると、脳内でヒンヒン騒ぎ立て始める牧馬王たち。

 今までこちらから意識を繋げないと会話できなかったのに、いつの間にか魔物側からも意識を繋げられるようになってしまったようだ……。


「うるさいなー、わかったよ……」

「ヒッヒーン!」


 仕方がなく牧馬王以下6匹のユニコーンを呼び出す。

 すると――。


「ヒン!」


 ある者は俺の細かい傷を癒し――。


「ヒッヒン!」


 ある者は草1本生えていない地面に草を生い茂らせ――。


 他にも、近くで働いていた人を背に乗せたり物を運ぼうとしたりし始めるユニコーンたち。

 どうやら、食われてなるものかと必死のようだ。


「わおっ! すごいじゃない! 特にこの土地に草を生やすなんてすごいわっ!」

「ヒヒーン! ヒーン!」


 ミライに頬ずりをするユニコーン。

 彼が何を言っているのかは知ってはいけない気がする。


「ユニコーンを使うつもりがないなら、私が預かってもいいかしら?」

「お、頼むよ! 正直持て余していたから」

「いいわね……まずは敷地内を芝生のような物で――」


 自分の世界に入り込んだミライを横目に、自室へと戻るのだった。


「あ、体験会明日だから! 寝坊しないでよ!」


 ……ふぇ?

読んで下さりありがとうございます(/・ω・)/


ブックマーク、誤字報告や温かい感想を頂けると跳んで喜びます!!!


また、こんな魔物が見たい! こんなアトラクションあるよ!

なんてアドバイスを頂けると非常に嬉しいです(切実)


よろしくお願いします(/・ω・)/

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