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第93話 お触りしてもいいですよ


「続いては……『らぶふわ☆もんすたぁ』へとご案内いたします!」


 ……なんだって?


「ふれあい喫茶らしい」

「い、いつの間にあんな名前に……」

「噂では名前を考えるためにクラリスが1週間部屋に籠っていたらしい」


 ……頑張ったんだね……。




「ようこそおいで下さいましたー! こちらでは各階ごとに、異なる環境に住むラブきゃわな魔物ちゃんたちと触れ合えることができます! お茶や軽食もご用意していますので、どうぞご利用くださいー!」


 責任者であるミルキーさんが代表して説明してくれる。


 そう、俺の弛まぬ努力によりスノーラビットだけでないキャスティングが実現したのだ!

 とは言ってももう少し、まだ足りないけどね……。


「では、ここで30分ほど自由行動といたしましょう!」


 ◇


 最初の階は待合室と言うかただの喫茶スペースというか、用心棒待機場所なので飛ばして……。


 2階、最初は森林エリアだぞ!

 ここではカーバンクルと触れ合えることができるぞ!


「ほう……」

「美しい……」


 ピンクがかった体毛、つぶらな瞳、そして額に輝く小さくも美しい宝石。

 個体により宝石の色が変わるらしい。


「……よもや、このような貴重な魔物と触れ合えるとは」

「ここだけの話、我が国では高額で取引されてしますよ」


 そうなんですよね……。

 盗まれたりしないかちょっと心配。


 そのために下の階にわかりやすい用心棒を置くらしいぞ!

 今日は『フルメタル・アームズ』のザーランドさんに頼んでいるらしい。わかりやすい!


「毛並みは滑らか、体温は温かめ、好物の昆虫類に変わる果実を提供することができるが、食べないこともある気分屋さん。口から覗く小さい犬歯がチャーミング、一度嚙まれてみたい」

「……」


 どこにでも詳しい人はいるんだなぁと思ったが……お前だったか、ダンブルダルフよ。


 ◇


 3回は毎度お馴染み、スノーラビットだ!

 彼らはシンプルにかわいさ勝負だぞ!


 子どもたちも十分育っており、正式なキャストとなってるぞ!


「何ですのこの生き物は! 何なんですの!?」

「きゃあああ! 可愛いですわ!」

「ぎゃんわぁぁぁぁ!」


 女性客に交じって絶叫するミルキーさん。

 あんた、この前似たようなことしてたダンブルダルフにキレてなかった……?


 と、そんなことはどうでも良くて。


「ほらユーフィ、触ってごらん」

「は、はいぃぃ~……」


 恐る恐る、だけど頑張って手を伸ばすユーフィ。


「……わぁ……すごく、ふわふわしてますねぇ~……」

「……」


 かわよ。


「抱っこしてみようか」

「は、はい……わぁ! あたたかいですぅ……」


 ゆっくりとピョン子を抱き上げるユーフィ。

 大人しく抱かれてくれているピョン子には後でご褒美をやろう。


「はぁ~……何だか、ぽわぽわしてきましたぁ~……」

「……」


 おいたんも!


「毛の状態も良好、体温はやや高めか。ユニコーンが育てた牧草を粉末にし、スウィートフラワーの蜜で固めたお菓子を好むが、指につまんであげると指ごと噛まれることもある、双方悲しい思いをするので気を使われたし」


 あ、はい。


 ◇


 名残惜しいが、ユーフィを置いて4階へ上がる。カレンさんもいるし大丈夫だろう。


 ここは砂漠エリアだ! ここにはカクレスナネコとプディングハムハムのブースに分かれているぞ!


「ほう、カクレネコの砂漠模様ですか。そういえばうちも数匹飼っておりましてね」

「おお、うちもですよ! 先日遂に桃色の個体が誕生しましてね――」


 そう、カクレネコは割と貴族御用達の愛玩魔物だったのだ……。

 当初は己が手で希少種を育てるマニアック魂に金の匂いを感じ取ったのだが……。


 しかし俺とノノは決して挫けない!


「実はですね、コホン。実は……今後モンスターパークでカクレネコのドレスアップコンテストを開催する予定でしてね」

「……ほう?」

「いいんですかな? うちのキャサリンちゃんが世界を統べることになりますが……」

「ふふふ、遂に僕のジョセフィーヌちゃんの魅力をみんなが知ることに……」


 思った通りいい反応をしてくれる!

 今後も足しげく通ってくれよ!




「これが……プディングハムハム」

「……威嚇してますな」


 みると、横幅2mほどのガラスで作られてるショーケースを囲むおっさんたち。

 

「小さい体で……なんともまぁ……」

「……ふふ、震えておりますぞ!」


 ……怪しい笑みを浮かべている気がしないでもない。


「どれ、少し撫でてみましょうか……おっと、噛まれてしまいましたよ。くっくっく……」

「これはこれは……かようにか弱い存在でも、必死に噛みついて……お可愛いではないですか」


 きっといろいろとストレス的な物が溜まっているんだろう……。

 ……見なかったことにしよう。

読んで下さりありがとうございます(/・ω・)/


ブックマーク、誤字報告や温かい感想を頂けると跳んで喜びます!!!


また、こんな魔物が見たい! こんなアトラクションあるよ!

なんてアドバイスを頂けると非常に嬉しいです(切実)


よろしくお願いします(/・ω・)/

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