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家業(そのいち)-2

警備員はボク達に一瞥もくれずに監視カメラの映る映像を機械的に見ている。

「、、、とりあえず、座りましょうか?」

ソレは近くにある椅子に座るとボクに隣の椅子に座るような施した。

ボクは真剣な表情をするソレを見ながら、師匠が話してくれた『信用しない人』を思い出してみた。

内容は師匠が旅の最中に出会った会社の社長の話だった。

そこの社長はとにかく人を、物を全てを信用していなかった。

従業員が不正をしているかもしれないと監視カメラをたくさん付けた。

また、監視カメラの映像に誤りがあるかもしれないと言い、監視カメラを監視する人を付けた。

監視カメラを監視する人がきちんと仕事をするか分からないと思った社長は監視カメラを監視する人を管理する人を付けた。

それでも社長は納得しなかった。

師匠は社長に聞いてみたと言う。

「それで、私に何をすれば良いのですか?」

「外から着たアナタに私の会社を見守って欲しいのです」

師匠は少し考えると、条件をいくつか提示したと言う。

1つ目は、給料を支払うこと。

2つ目は、2日後のこの時間までしかしないこと。

3つ目は、支払は1/3を今支払い、明日のこの時間に1/3、そして最終日が終わったら1/3を支払うこと。

この3つの条件が呑めるなら引き受けると師匠が宣言すると、社長は少し考え込み師匠に幾ばくかのお金を渡したと言う。

師匠はお金を受けとると管理をする人を見守る事にしたらしい。

ボクは疑問に思っている師匠がなぜこの3つを条件に出したか聞いてみた。

師匠は全ては無事に逃げる為だよと優しく答えると続きを話してくれた。

監視カメラが不具合を起こすこともなく、監視人も不正やサボること無く、管理人も管理に手を抜くこと無く仕事事態は退屈だったと言う。

ただ、彼等はいつまでも監視していたのだと言う。

師匠もまた、動くこと無く1日目を終え、2日目の月夜の出ない暗闇に紛れてその町から逃げ出したと言っていた。

師匠は楽しそうに話していたが、当時のボクには分からなかった。

そんな楽な仕事をなぜ最後までしなかったのか。



ボクは顔も動かさせず、隣に座るソレを確認した。

ソレも気付いているのか神妙な面持ちで身動きしていなかった。

ボクはただ、時間が過ぎるのを待っていた。

師匠はどうやってこの場をどうやって逃げきったのだろうか。

ボクは思考する事で打開策を考えていた。

それでもこの場で何かを出来る、、、動く事が出来ないのは分かっていた。

高音のアラーム音がなると、その場にいた半数が席を立ちこの部屋を後にした。

恐らく休憩時間なのかも知れず、打開するならこの場しか無いと思い視線をソレに向けた。

「私は今から彼等の警護に向かうから、アナタはここに居て継続してて!」

ソレも同じ考えだったのか、ボクだけに聞かせるには大きすぎる声でボクに指示を出した。

たぶん、この行いは正解だと思う。

警護の詳細を知らないボクが追い掛ける訳にはいかない。

内容を知っているソレが行くべきであり、ソレが行動するべきなのだ。

ボクは荷物から小さなぬいぐるみを出すとソレに渡した。

「、、、ありがとう」

ソレは追及せずにぬいぐるみを受け取ると部屋を出ていった。

シンヨウとはなんだろ

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