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前提(前)

いつも壁を感じていた。

この世界に、ボクは必要なのだろうか?

その疑問が晴れる事がなく、ボクは成長していく。



冬の透き通る朝の匂いが、ボクは好きだ。

でも、ボクは朝の透き通る空気を吸い込むと激しい咳をしてしまう。

好きなモノ程どうしてこうなるのだろう。

ボクは今日も胸を押さえて白い息を激しく吐き出しながら、冬の透き通る素敵な空気と肺に残ってる空気を入れ替えた。

通学路をゆっくりと歩いて学校へと向かう。

学校は嫌いだ。

ボクは人付き合いが得意じゃないから、虐めを受けている。

でも、ボクを虐めるコレ等は大人になったら、武勇伝として周りに話して周りを愉快にするのだろう。

ボクの苦しみなんて知りもしないで、、、

弱いボクの唯一の抵抗はコレ等を軽蔑して人として見ないそれしか出来ない。

『頑張って見返せば良い』その言葉を何度も聞いたけど、ボクには出来ない。

ボクは落ちこぼれで才能が無いから、、、

ボクには壁があって、どんなに頑張っても普通の人より少し出来ない。

ボクは学校が嫌いだ。

それでも、ボクは行かないと言うことが出来なかった。

母がボクの事をそれでも学校に行かせたから。

ボクはどうしてそこまでして学校に行くのか分からなかった。

透き通る空気に慣れて曇天の空を眺めてボクは未来に想いを馳せてみた。

きっと、ボクはしがないサラリーマンになって貧乏だけどそれでも幸せと感じれる家庭を持てる。

贅沢かもしれないけどそんな夢を持っている。

「おはよう」

「おはよう。今日はマラソンだって」

「えぇー」

学校が近くなり、学校での話題が聞こえるようになってきた。

ボクは1人で歩いてるけど、ソレ等は複数で歩いてる。

ボクの足取りは重くなっていってるのを感じている。

でも、家に帰っても居場所なんて無いから、ゆっくりと1歩ずつ学校に向かって歩いていく。

学校でも、家でも居場所なんて無い。

ボクは曇天の空に想いを馳せながら、学校への道なりをゆっくりと歩いていた。



「~んば!ほいや!」

社会の先生は個性的な先生でいつもソレ等もコレ等も笑っていた。

素敵な先生だとボクも思うけど、それでもボクは笑えなかった。

だってボクにはそんな余裕が無かったから。

ボクは頭の回転も悪く、暗記も出来ない。

そんなボクが授業についていくなんて、出来るわけも無かった。

それにボクの隣に座ってるコレは授業中にボクの太ももをツネってくる。

スゴく痛い、、、

でも、ボクは声をあげなかった。

前に家族に相談したら笑われたからだ。

出来損ないのボクでも、笑われるのはいい気分がしなかった。

漫画なら好意の裏返し、、、そんな展開もあるだろうけど、ボクはたくさんの悪意の中で生きてきたから分かる。

コレはボクでストレスを発散してるだけなんだ。

耐えるしか無い状況でボクは授業を必死に受けている。

ボクには夢があったから、、、



給食の時間も嫌いだ。

ボクは嫌われてるの知っているし自覚もしている。

だから、グループで食べる給食が嫌いだ。

嫌でも現実を突き付けて来るから、、、

ボクの席はいつも、グループから少し離れている。

グループからバイ菌扱いされているから、、、

先生も見ない振りをするようになっている。

ボクが先生に助けを求めて、先生に迷惑をたくさんかけてしまったんだと思う。

ボクが我慢すれば、きっと済む環境なんだ。

幸いな事にドラマや漫画みたいな直接的な被害が無いのは救いだと思った。

コレ等はボクのモノに触るのは勇気試しの一貫として使われる位、ボクを汚物として見ているみたいだった。

もちろんボクに配膳される給食も嫌々だったらまだマシだけど、人気の献立は少なく。不人気な献立は多く偏食気味なボクには辛かった。

抗議なんて、何の意味も無いことは分かってた。

出来損ないのボクの発言なんて数の暴力で間違いにされるから、、、

でも、もっと辛いのは配膳係りになる時が辛かった。

ボクに配膳をさせてくれず、立っている時はまだ良かった。

けど、配膳する時はコレ等は結託してボクには不人気な献立を担当させてくる。

均等に配膳するが、コレ等もソレ等も入れたモノを鍋に戻して量を少なくする。

結果、ボクは先生に無能の烙印を押されて説教を受けていた。

その光景を見てコレ等は当たり前でソレ等もくすくす笑っていた。



家に帰っても居場所なんて無い。

ボクの学校での無能さは通知表、答案用紙にて家族にバレて居るから、、、

ボクは兄達から罵倒され、殴られ、、、

それに対して泣くボクに父は「うるさい!」と殴った。

ボクは泣くのを我慢することにした。

プライドや自尊心はきっとボクには贅沢なんだと思った。

ボクの身体は兄達の好きにされた。

ボクは夜空を見上げながら、幸せな未来を夢見ていた。

短文でも出来るだけ更新します。

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