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第9話 クロエの直感


サロンにフレデリク様を案内したが

どうしても、心が私が納得してない。



「昨日はクロエが急に倒れたから驚いたよ」


「えぇ、フレデリク様には驚かせてしまって申し訳ありませんでした。あの時フレデリク様が私を抱えて部屋まで連れて行ってくださったのですか?」



フレデリク様は優しく微笑んで

「そうだよ。でもすぐにリシャール伯爵が来て伯爵が君をベットに運んだんだ」



「そうなのですね。でも意識がなくなる前にとても心配してくれる声が聞こえとても嬉しかったのです。フレデリク様ありがとうございます」


フレデリク様は少し寂しそうな顔をした

「そうか、君は聞こえていたんだね」



「はい」


私はフレデリク様に微笑んで答えた。


「フレデリク様!今日クッキーを焼いたので、良かったら庭園の四阿で3人でお茶しませんか?ささやかですが私からのお礼です」



「そうだね。いただこうか」

フレデリク様は言葉数が少なくなった。



庭園の四阿に行く途中・・・・・

私はわざとにドレスの裾につまずいてその場にしゃがみこんだ。



「お姉様!」


「クロエ!」


バッと2人が私に駆け寄った


立ち上がる際に、私は2人が差し出した手のうちフレデリク様の手を取って起こしてもらった。



わざとにフレデリク様に近づいて立ち上がった。


顔と顔が近くなり、フレデリク様の顔は赤くなった。



私はゆっくりとフレデリク様から離れた。



彼じゃない。




彼からあの匂いがしない。



やっぱり違ったのね。







それがわかると冷静にフレデリク様を観察できる。



あぁ、この方はとても優しい方なんだわ。

嘘をつくときの表情はとてもつらそうだった。



イザベラ様のお兄様だけど、彼が関係してないといいな。とっても優しくて


10歳の普通の男の子。



「ごめんなさい。私緊張して躓いたみたいです。昨日から恥ずかしいところばかりお見せしてごめんなさい」

私は素直に心から謝ってフレデリク様に微笑んだ


「さぁ。お茶をいただきましょう」


私はフレデリク様とレオと他愛もない話しをしてこの時間を楽しんだ。



「お父様に言われたのだけれど、私がお母様が連れて行くお茶会や13歳の社交界デビューが無事にできれば学園入学を考えてくださるらしいのです」



「そうか!クロエ良かったな。クロエと同じ学園はとても楽しそうだ」



「そうですね、でもフレデリク様は入学までに婚約者様をお決めになるとおっしゃっていましたね。婚約者の方に申し訳ないので、婚約者が決まりましたらその方と私も仲良くなりたいので、一緒にこの屋敷に遊びにいらしてくださいね」


私は本心で言った。


横にいたレオが大きなため息をついた

「お姉様、今はフレデリク様の婚約者様はいないし決まっておられないのです」


「えぇ、知ってるわ」



「フレデリク様はお姉様との学園生活を楽しみにしてくださっているのですよ?」


顔を真っ赤にしたフレデリク様が

「レオポルド様!もう十分です。レオポルド様に伝わったのならそれで構いません」


真っ赤になった顔をフレデリク様は腕で隠して



「クロエとの学園生活が楽しみだよ」



ん?でも入学までに婚約者を決めるとおっしゃっていた。学園生活では、婚約者がいる方だから、こんな高貴な方と私が仲良しでは婚約者の方に申し訳ないし。別の事件に絡まれそうで怖いのだけれど



それならフレデリク様の婚約者の方と仲良しになれば、学園でもお話しできるし。

何より女のコのお友達が欲しい。



「私、女のコの友人がいなくて、学園ではたくさんの友人を作りたいのですが・・・・・・」



私は真剣に2人に相談した



「え?」


レオが一番驚いている



「お姉様は女のコのお友達が欲しかったのですか?」



何だかバカにされたみたいで少し腹がたちますが!?



「そうよ!一緒にお買い物行ったり・・・・いろんな噂話をして楽しんだり・・・」


噂話が大事なんだけど。




フレデリク様がニコニコして

「それだったらうちのイザベラと仲良くして貰えないかな?」



「え?イザベラ様!?」


それはものすごく嫌だ




私の表情に出ていたのか、

「クロエが思ってるような子じゃないと思うよ?とても家族思いで優しい子だよ」




「いえ!そういう事じゃなくて・・・」


イザベラ様って第一王子様の婚約者になられる方で、後から私が婚約者候補に名前が上がって、1番嫌な思いをされた方じゃない?



私今から、第一王子様のお友達になるつもりだけど、イザベラ様にヤキモチ焼かれてこれもまた別の事件が起きそうで怖いわ。



ダメだ・・・・フレデリク様はの周りは危険が多すぎない?



「今度はイザベラと来るよ」


嬉しそうに笑うフレデリク様に悪気はない。



「はい。お待ちしてます」


引きつった笑顔で何とか私は返事をした。




それにしても


レオはフレデリク様に嘘をつかせてまで昨日助けてくれた人を隠した。





レオだけじゃフレデリク様は動かせない。

フレデリク様を動かせるのは数少ない方だわ





あの日フレデリク様を動かせそうなのは


第一王子様のルーカス様


第二王子様のアベル様


この2人ね。








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