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無知な令嬢に罪があるのなら真実を明らかにしましょう  作者: NALI


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55/74

第55話 刺客の正体



扉から誰かが入ってくる!!!




その者は足音をたてないように歩いてはいるが、


カチャ、カチャ、


その手に剣を持っているのがわかる


剣の柄の部分にある鍔の音がする…



カチャ····カチャ····



足音かのようにその音はベッドルームへとやってきた





僕はすでに壁にあった剣を握っている




もし刺客であればベッドを刺した瞬間に僕はこの剣で刺そう・・・






カチャ




音が止まった



それはとても近く



僕がいるベッドの角のちょうど対角線上にそいつが止まった



天幕が貼られているベッドを確認して、右手で幕を開けた



左手に剣を持っているようだった



次の瞬間!!!





グサッっと鈍い音がした





間違いなくそいつはセドリック様が寝ているであろうベッドを刺したのだ






僕はもう迷わなかった




「誰だ!」



僕はそう言い終わる前に剣を刺客の喉元に突きつけた


同時にベッドに上り



ベッドに刺した剣が抜けないように僕は左手で刺客の剣を手ごと上から押さえた




刺客の顔は暗くて見えないがベッドに上った僕と変わらないくらいの背の高さで、男性のようだった



「チッ」



刺客は舌打ちをして


自分が失敗した事を悟っているようだった



刺客は力ずくで僕の左手を払いのけ、剣を抜き取った




僕はその瞬間刺客の喉元の剣を横に振り首を切ったが

刺客も体をのけぞった為致命傷にはならなかった




しかし首からは血が流れ落ちている




「クソッ」



刺客は怒りのまま僕に剣を振り被ってきた!



僕は剣を受けた



静かな部屋から剣と剣が当たる音が響き渡る



カン!カン!カキーン!





火花が剣と剣が当たる度に散る



狭いベッドルームで長い剣を使うのはとても難しい



僕はもう一つ壁から剣を取った



それは短剣


右一本で相手の剣を受け止めるのは体格差から無理だ


刺客が剣をもう一度振り下ろす瞬間僕は短剣を刺客の太ももを狙って投げた!




それが右足にグサッっと刺さり刺客はバランス感覚を崩した



僕はとっさに刺客の剣を持っている手を狙って剣を振り下ろした




カラーン



カラカラン





剣は地面に落ちた




それを確認したセドリック様がその刺客の後ろから羽交い締めをした




「レオ大丈夫か?」




僕はこの修羅場を切り抜けた事にホッとして間が抜けた声で



「はい〜・・・」



と答えその場にしゃがみこんだ




「誰かー誰かおらぬかー!?」





廊下からバタバタと足音がした




「セドリック様!いかがしましたでしょうか」





護衛が駆けつけてきた





そこでやっと部屋の灯りが灯された






僕と目があったままの刺客!







それは見た事ある瞳






僕は疑惑から確信に変わった







そこでセドリック様に捕まっているのはこの屋敷の執事長である





モーリス様だった















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