第24話 クロエの決意・フレデリクの心配
あのまま、イザベラ様と離れてしまったけど大丈夫だったのかしら。
私が泣かしたとなって、お父様の立場が悪くなったりしないわよね?
レオもいないし不安だわ。
前から思っていたのだけれど、私も自分の身は自分で守るのがいいような気がする。
イザベラ様と上手に友人になれないし、第一王子様の好意があの未来へ進んでいるようで不安になる。
しかもレオまでもが、前回と違う行動をしているのだから、何もわからなくてより一層怖くなる。
今から2年半で私は学園に入学する
そこから2年後未来が変わらなければ戦争が起きる。
戦争が何故起きたのか、全くわからなかったけど、私が首謀者だった。
隣国になど行った事がないし、知り合いもいない。
学園に入って情報を得るしかないし。私がまた首謀者にならない為にも、信じてくれる友人を作ろう。
私にできるかな?あんなに天使なイザベラ様とも友人になれていないのに・・・・・・。
人生やり直しても私の根本的なところはなかなか治らないのかもしれない。
私は両手で頬をバチンと叩いた。
「しっかりしろ!私!信じれるのは自分!自分が変わらなければ未来は変わらない!逃げるな私!」
イザベラ様の屋敷から帰る馬車の中で大声で叫んだ。
御者が驚いて一瞬馬車が止まりそうになった。
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コンコンコン
部屋からの返事はない。
「イザベラ?今戻ったよ。部屋に入ってもいいかな?」
「お兄様?」
「あぁ」
イザベラが部屋を開けてくれたけど、イザベラは泣きはらした顔をしていた。
兄として、さすがに胸が痛む。
「イザベラ、父上が確かに国王様から打診があったと喜んでいたが、イザベラはそんなにルーカス様が好きだったのか?」
イザベラは何も言わずコクンと頷いた。
「しかし、決定もしていないのに何故そんなに落ち込むんだ?婚約者候補でさえなかったんだぞ?期待しすぎてなかったか?」
イザベラは絶対に自分が婚約者だと確信しているところがあった。そのせいでこんなにも落ち込んでいる。
実際、ルーカス様の話しでは、イザベラはルーカス様の婚約者になる予定だった。
でもそこにルーカス様の気持ちは無い。
僕もそこまで言われて大事な妹を王家に嫁がせたくはない。
ただ、気になる。
「イザベラは父上以外からも誰かに言われたんじゃないのか?」
「え?」
イザベラが不思議そうな顔をした。
「この話しはただ、国王様がそろそろルーカス様に婚約者を決めたいと思って話していたとはいえ、決定事項でも何でもない。ただの世間話しみたいなものだよ」
「え?それはありえません!!」
は?
「だって、ミア様がルーカス様が私を気に入ってくださったからだとおっしゃっていました・・・・・だから私が何か粗相をしてしまったから、ルーカス様のお気持ちが変わってしまったんです」
イザベラは何を言ってるんだ?
ルーカス様は一度もイザベラに好意を持った事などない。ましてや、それを何故ミア嬢がイザベラに話すんだ?
「イザベラ、ミア嬢とはいつから友人になったんだ?」
僕の鼓動が激しくなる。
「初めてルーカス様とアベル様とお会いした頃だったと思います。お茶会か何かで・・・・・・・・・」
初めてあった日?
それって・・・・・・・・・。
アベル様がイザベラを助けた日。




