第11話 クロエのお茶会1
フレデリク様を見送って、レオの方に振り向いた。
レオはビクって怯えた目をしていた。
「レオ、会いたい人に会わせてくれてありがとう」
あえて『助けた人』じゃなく『会いたい人』と言った。
「うん・・・・・」
こんなに落ち込んでいるレオを見たら、何も言えない。
それでも違うとわかってすっきりした気持ちになった。
フレデリク様はあの日最期にあった人とは違う。
そして昨日抱えてくれた人でもない。
「レオ、フレデリク様に会えてスッキリしたわ。でも・・・・次回遊びに来た時にイザベラ様とお友達になれるか心配ね」
私は「はぁ~~」っと大きなため息をついた。
「お姉様!はしたないですよ!」
レオに叱られてしまった。でもレオが少しだけいつも通りになってくれて嬉しかった。
「大丈夫!お姉様ならイザベラ様と仲良くなれますよ」
「そうね」
私はレオに優しく微笑んだ。
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それから3ヶ月後に王都にあるロベール侯爵様の屋敷で夫人であるサラ様主催でお茶会が開かれる事になった。
そこで初めてイザベラ様にお会いする。
お母様が一緒なのにレオが心配だからと一緒に行く事になった。
侯爵家主催のお茶会は想像してた以上に大変だったと後で思い知らされた。
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お茶会当日
サラ様は元は伯爵令嬢でロベール侯爵家に嫁ぐ前にお母様とは友人だったから、侯爵夫人になっても、いつもサラ様には親しくしてもらっていたらしい。
「本日はお招き頂きありがとうございます」
お母様とレオと3人で主催者のサラ様の元に挨拶に向かった。
「カタリナ!今日は来てくれてありがとう」
「サラ様、ご招待頂き感謝します」
「もう!2人の時はサラでいいって言ってるじゃない」
「いえ、今日は娘の手本とならなければなりません。サラ様もご指導お願いしますわ」
「そうなのですね」
サラ様はニコニコして私を見た。そして私に近づいて周りに配慮しながら小声で
『いつもはカタリナとは親友でこんなに堅苦しく話したりしないのよ』
そう言ってクスクス笑った。
「サラ様!」
それでもお母様には聞こえたようで、お母様は顔の頬をぷくっと膨らませて怒ったフリをするけどすぐに2人はニコニコ笑った
「でもサラ、娘のクロエはあまり外に出してなくて心配なのよ。レオはいつも主人と一緒にいといろ顔を出してるから心配ないのだけれど」
「そうなのね。確かにクロエちゃんはカタリナのお屋敷でしか見かけないわね」
「今日は勉強させて頂戴ね」
「えぇ、もちろんよ。うちの息子には前回会ったからフレデリクに任せましょう」
サラ様はそう言って
フレデリク様を呼んだ
「カタリナ様、ようこそ。お待ちしておりました」
フレデリク様は綺麗なお辞儀をした。
「クロエもレオポルド様もお待ちしておりました」
フレデリク様優しく微笑んだ。
フレデリク様を冷静に見るとやっぱりかっこいい気がする立ち振舞や顔も何より瞳が綺麗
「サラ様フレデリク様、本日はよろしくおねがいします」
レオがしっかりとした挨拶とお辞儀をしたので、私も慌ててレオに合わせてお辞儀をした。
「まぁ!何て可愛いの。うちの娘の旦那様にしたいくらい!同じ年には見えないわ」
サラ様はレオを見て感動している。
フレデリク様が
「母上!」
サラ様は口に手を当て
「あら、怒られちゃった」
それでもサラ様はニコニコして
「じゃあフレデリク、後をお願いね」
そう言って、サラ様とお母様は私達から離れて行った。
「クロエもレオポルド様も申し訳ない。母上は思った事をすぐに口にするんだが、気にしないで」
「フレデリク様大丈夫です。本気にはしていませんし、僕の事はレオとお呼び下さい」
「いいのかな?」
「親しくしたい気持ちです」
レオの人懐っこい感じは天性なんだなっと感心してしまう。
私はここに来て周りの空気に飲み込まれたのか、1言も話せていない・・・・
レオがいてくれて良かった。
「じゃあレオくん、クロエ、妹を紹介するからこっち来て」
イザベラ様に会うのは緊張してしまうけど
どんな方なのかワクワクしてしまう。
名前を変更しました
リシャール伯爵
クロエ・リシャール
レオポルド・リシャール
ロベール侯爵
フレデリク・ロベール
イザベラ・ロベール
名前がわかりにくくなってしまい申し訳ありません




