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巫女vs八人の怪物

はぁいどうも結局水金と投稿出来なかったアホです。

本当にすいません。

いや本当にごめんなさい。

ちょっと気合いを入れ直して頑張って行くので応援よろしくお願いします!


〜火ノ鳥島第零区〜



火ノ鳥島の中央にある一つの区。

かつて火ノ鳥島一活気が溢れていたその町は今や誰もおらず、建物もぼろぼろの廃墟しかない風化した街並みへと姿を変えていた。

さらに夜の風景と合わさり薄気味悪い雰囲気で満ち溢れている。

そんな街中を八咫は一人で歩いていた。

その目には光はない。

まるで抜け殻のような状態だった。


「見つけたぞ」


背後から聞こえた声に彼女の足が止まる。

振り向くとそこには赤髪のスーツ姿の少年が此方を見つめている。

その胸にあるバッジから警視庁の者だと分かった。


「……あなたは?」


「火ノ鳥島警視庁第八番隊隊長、榊原新太」


「はははッ、光栄だなぁ。この島が誇る最強のホルダーの一角が私を殺しに来るなんて……実は警視庁ってよっぽど暇なのかな?」


彼女は乾いた笑みをこぼし、皮肉を榊原にぶつける。

だが榊原は気にすることなく街並みをぐるっと見渡し八咫に問いかけた。


「……アンタ、死に場所は此処で良かったのか?……いや此処がどういう場所がわかってんのか?此処は……」


「言わないでいいよ…わかってるから」


そう、彼女が此処に来たのには理由があった。

それは完全に風化した廃墟地という理由ではなく、そう此処は。


「十年前、私の両親を含む科学者たちが爆破事故を起こした地区」


「…あぁ、数万人規模の被害者がでた最低最悪の事故。そんな場所を死に場所に選ぶなんて…償いのつもりか?」


「……………」


「今から殺し合う関係だけどこれだけは言っといてやる。あの事件はアンタは関係ない。それがアンタの中にある兵器の実験だったとしてもだ。あの事故はアンタの両親たちが背負うべきものだからな」


「…フォローありがとう。でも違うんだ」


榊原の考えに八咫は首を横に振り否定する。

彼女はぼろぼろになった瓦礫の破片を広い軽い力で握る。

すると瓦礫は一瞬で砂となり、風にふかれ綺麗さっぱり消えていった。


「確かめたかったんだ。私はともかく、一つの街をこんなにしてまで私の中にある兵器を作ろうとしたのか。そこまでしてまでなんで進化なんてものにこだわったのか。ここに来れば、少しは分かるかなって……………。でも、やっぱりわかんないや。それと同時に思ったよ、どんな理由だとしても、お父さんとお母さんは本当に馬鹿だったんだなぁって」


「そうかよ……アンタ、いい奴なんだな。本当に、いやお世辞抜きで」


「へへへっそこまで言うなら見逃してくれるのかな?」


「そうはしたい………けど、悪いが俺も自分を堕としてでも絶対に守りたいモノがあるんでね。此処でアンタには悪いけど………その命、とらせてもらう」


その瞬間、彼女を取り囲むように七人の少年少女たちが現れる。

第一部隊隊長、天道寺巴。

第二部隊隊長、古田智弘。

第三部隊隊長、桐生凪ト。

第四部隊隊長、黒鉄刀華。

第五部隊隊長、鈴風千秋。

第六部隊隊長、音無響。

第七部隊隊長、朝比奈詩音。

そして、第八部隊隊長、榊原新太。

火ノ鳥島のホルダーの中で最強と呼ばれる八人の怪物たちが此処に集結した。

錚々たる面子に八咫は苦笑いを浮かべる。

圧倒的な絶望感が彼女に嫌というほど襲いかかった。


「あぁ?何笑ってんだこの女は?」


「恐らく自分たちに対しての余裕でしょう……これは気を引き締めなければ!」


「いやいや、朝比奈たちにビビってるだけですって!」


「詩音。油断しちゃ、駄目」


「はーい、響先輩!」


「まったく、遊びに来たわけじゃないんだぞ?」


「はぁ……本当に大丈夫でしょうか」


「だ、大丈夫だと思うよ?みんなやる時はやるいい人たちだから……」


マイペースな隊長たちに少しポカンとした表情を浮かべる八咫。

榊原は少し頭が痛くなったのか頭を抱えて天を仰ぐ。


「……いい人たちだね」


「まさかターゲットに同情されるとは思わなかったわ……さてそれは置いといてだ、覚悟はいいか?八咫眞尋」


榊原のその言葉に少しふざけていた彼らも真剣な眼差しに変わる。

あと数秒もすれば此処で死闘が始まるのは誰の目にも明らかであった。

八咫は目を瞑り、大きく深呼吸をして呼吸を整える。

そして、ゆっくりと目を開きそして煽るように答えるのだった。


「いつでもどうぞ?」


その瞬間、真夏の夜の火ノ鳥島の中央で九つの怪物が激突した。



〜廃病院のとある一室〜



「ちっ、もうカメラが壊れてしまったか」


葉山桐絵は悪態を吐き、砂嵐となってしまった映像を見ていた。


「まぁ居場所までは分かったし、後は間に合うかどうかのお楽しみってところかな?」


くるりと椅子を回して背後の光景を見つめる。

そこにはおびただしい量の血が飛び散っており、何かが暴れたような痕跡が残っていた。

先ほどのことを思い出し、彼女はクスリと笑う。

実際に見ること出来ないがこれから起こるかもしれない出来事に胸を躍らせる。


「ふふふっ彼らの驚く顔が楽しみだよ」


彼女はタバコを吸いながら窓を開けてリラックスをする。

第零区と思われる所からは遠くである此処からでもわかるくらいの轟音が鳴り響いていた。


「さぁて、せいぜい頑張ってくれよ神條くん」


先ほど出て行った彼のことを思い浮かべ、また彼女は笑ってしまう。



〜第零区〜



もはやそれは災害という言葉が相応しいものだった。

八咫は自身の能力である『世界の支配者』によって天候を操り、擬似的な大嵐を起こしそれを奮っていた。

無数の雷の槍が天空から地上へと降り注ぎ、八つの巨大な竜巻はあらゆる建物を撒き込み刻みつけていく。

普通ならもう勝負アリの場面。

そう、普通であれば。


「ウォルァァァァああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


「はァァァァああああああああああああああああああああああ!!」


降り注ぐ雷撃を桐生が全てはたき落とし、荒れ狂う暴風を榊原は拳を振るいかき消していく。

あまりにも衝撃的な光景に八咫は困惑する。

それも無理はなかった。

普通は雷撃をはたき落とし、竜巻を拳でかき消すことなど不可能であるからだ。

だが、彼らはそれを自然とやってのける。

やってのけてしまう。


「オイオイ!疲れてんじゃねェだろうな榊原ァ!!」


「言ってろよテメェコラ!!」


「(マズイなぁ!流石に強すぎでしょ!!)」


八咫がどれだけ質量を増やすしても彼らの超人的な異能と対応力により易々とかわされてしまう。

これが最強クラスのホルダーの力。

その事実に八咫は焦りを隠せなかった。


「よそ見してる場合か?」


「隙ありだよ!」


「ッ!?ヤバッ!?」


さらに桐生と榊原に気を取られていたせいか背後にいた古田と鈴風に気づくのが遅れた八咫。

鈴風は手元にあるトンファーで的確に急所を狙って息をつく暇もないほどの連撃を繰り出す。

必死に打開しようとするがその打開しようとする策をまるで未来がみえているようにことごとく潰されていく。

さらにそんな鈴風をカバーするように古田が絶妙なタイミングでバタフライナイフを使い命を狙ってくる。


「しっつこい!!」


痺れを切らして間一髪上へと飛翔する事で二人の攻撃はやっと空をきり、八咫は避ける事に成功する。

だが、古田と鈴風はしてやったりと言わんばかりの笑みを浮かべていた。

そう、まるでそれを待っていたと言わんばかりに。


「まさか!?」


「そのまさかだよーん」


「行きますよぉ!朝比奈殿!!」


そこには分かってましたと言わんばかりに朝比奈と黒鉄が空中でクロスを組んで待ち構えていた。

黒鉄は腰に納刀している刀に手をかけて居合のような構えを取り、朝比奈は手を指鉄炮の形にして標準を八咫に向ける。

八咫は空気中に舞っている無数の瓦礫のかけらを瞬時に集めて巨大な盾を二つ作り上げるがもう遅い。


「黒鉄流居合一ノ型、龍気一閃(りゅうきいっせん)!」


「いっけぇー!超強いビィィィィム!!」


神速の斬撃と巨大な熱光線が八咫に襲いかかる。

盾は一瞬で崩れ去り、斬撃が彼女の身体を切り裂き、光線が彼女の左肩部分を貫く。


「うっぐぅァァァァァァああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


あまりの激痛にのたうち回り落下していく八咫。

だがまだ追撃は終わらない。


「天道寺、音無!!今だ!!」


「分かっています!」


「了解!!」


古田の掛け声で自分の身長と同じくらいの薙刀を持った天道寺と複数の自立飛行する重火器を束ねた音無が八咫の方へと飛び込み、追撃を狙おうとしていた。

八咫は歯を食いしばり手のひらを向ける。

すると、地面から彼女を守るように巨大なゴーレムが出現した。

ゴーレムは天道寺と音無に向けて拳を振るおうとしていた。


「こんなもの!」


「破壊する!」


天道寺は薙刀を強く握りしめて力を込める。

すると、呼応するように薙刀の刃の部分が焔のような輝きを発していく。

音無は辺りを浮遊している重火器やドローンを一斉に起動してエネルギーを充電する。


「「吹っ飛べ!!」」


掛け声と共に天道寺は薙刀を振るい、音無は無数の銃を発射する。

ゴーレムの拳と薙刀の焔の斬撃、そして重火器の圧倒的な弾幕がぶつかり合う。

ドゴオォォォォォォォォォ!!ととてつもない轟音が辺りを包み込んでいく。

拮抗しているように見えたが、ゴーレムが衝撃に耐えきれなかったのかミシミシミシ!という音を立てて身体がどんどん崩壊しようとしていた。

そして、ついに耐えきれなくなりゴーレムはドガァァァァァァン!!と爆破して壊れてしまう。

だがその爆風に巻き込まれることにより八咫は幸運にもその場から離脱することが出来る。

そのはずだった。


「桐生ゥゥゥゥゥうううううううううううううううううううううううう!!」


「分かっとるわクソボケェェェェええええええええええええええええええええ!!!!」


怒号と共に桐生は榊原に一瞬で近寄り、彼の胸ぐらを掴み八咫に向けて思いっきりぶん投げる。

バオッ!!という音と共に榊原は音速の速度で八咫に近づく。

そして拳を万力のような力で握り振りかぶる。

恐らくこの一撃をまともに受けてしまうとこの命も尽きてしまうだろう。

だがもう彼女は指一つ動かなかった。

ここまでかと目を閉じたその時。


『がんばれ、八咫』


八咫にある声が聞こえた。

本来いるはずのない彼の声。

唯一八咫に行きて欲しいと心の底から願っていただろう彼の声。


「うっ…ぐっ……ァァァァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」


八咫は最後の力を振り絞り、『世界の支配者』だけでなく、もう一つの異能、『母ナルモノ』を起動する。

そうして全てを操る支配の異能である『世界の支配者』と新たなものを生み出す創造の異能、『母ナルモノ』の同時併用により一つの新たな異能が生まれようとしていた。

全てから身を守る最強の異能。

あらゆるモノから主人を守り、通さない異能。

その力はもはや異能と呼べる代物なのかすら八咫にはわからなかった。

そんな異能を超えた異能力を神話に基づいてこう命名するべきであろう。


「『光輝を纏う女神の守護(ロード・アイギス)』!!」


「なっ!?」


突如として榊原の目の前に純白の巨大な盾が錬成される。

白銀の盾と榊原の拳がぶつかると盾はキュィィィィという音を発し、彼の音速の一撃の衝撃を全て吸収する。

そして。

バキャァァァァァァン!!と雷撃が炸裂したような轟音と同時に吸収した全衝撃をエネルギーに変換して彼にぶつけた。

榊原はいくつもの建物を突き破り吹っ飛んでいった。


「ッ!?新太さん!!」


「うっそでしょ!?」


「榊原殿!!」


あまりの光景に驚愕と動揺を隠せない天道寺たち。

それも無理ないだろう。

もう死に体であったはずの少女がいきなり異能の複合使用により新たな異能を生み出し、榊原を打ち返したのだ。


「いっ……つう…!なんだよ、あれ……!!」


瓦礫の中から榊原はなんとか立ち上がり、血まみれの右腕を押さえる。

仮にも隊長格に属している男が最も容易く深傷をおう。

改めて神焉の巫女というものがとんでもないモノだと理解できる。

だが、それもここまでだろう。


「あっ……がぁ………!!」


八咫は既にもう瀕死であった。

先ほどの奇跡のような力も最後の最後に歯を食いしばり使ったものだった。

つまり、もう限界なのだ。

もう彼女は異能どころか立ち上がることすら難しい状態だろう。


「もう終わりにしましょう」


「……あぁ、そうだな」


天道寺の哀れみを含んだ言葉に賛同し、榊原は彼女に向かって歩いていく。

せめて楽に、苦しまずに死ぬように右手に異能を宿す。

榊原新太の異能は絶壊の極撃(パーフェクションキル)

彼が触れたモノや概念、全てを確実に破壊する能力。

この力を宿した右手で彼女に触れれば、痛みもなく彼女はこの世から消える。

榊原にとっての最後の慈悲だ。

たとえ彼がこれから先、一生消えることのない十字架を背負ったとしてもこれは自分がすると決めていた。

そのことを分かっているからか、誰も彼を止めない。

少し悲しげな表情を浮かべながらも彼の覚悟を尊重し、誰も榊原を止めることはない。


「うっ……ぐぅ………!」


八咫は血まみれでぼろぼろの身体を無理やり起こし、臨戦態勢を取ろうとするが上手く立ち上がれずその場に座り込んでしまう。


「もういいんだ」


榊原は彼女に声を掛ける。

その声色はとても優しく、まるで子供をあやす親のようにも感じられた。


「八咫さん、アンタは頑張ったよ。もうこれ以上…苦しまなくていいんだ」


「ハハッ……何の、ことかなぁ………」


「アンタ……元々此処で俺たちに殺される予定だったんだろ?」


榊原の言葉に、少し固まる八咫。

そんな八咫を見てより一層考えが確信に変わった。

そう、彼女はここで元々死ぬ予定だったのだ。

それは彼女にとってのケジメであり、この世界への絶望であり、そして何よりも神條を守るための最善策だったからだ。

自分がここで死ねばもう神條は狙われる必要が無くなり元の日常へと変えることができる。

元々赤の他人であったし、何より自分と違って神條には愛情をささいでくれるであろう人々がいる。

それならば誰からも愛されていない自分が死んでしまえばいいと決断したのだ。


「本当…馬鹿だなアンタは」


「へっ…へへっ……そこまで分かってるなら…もうやってよ」


「………あぁ」


榊原は右手を掲げいつでも振り下ろし終わらせるようにする。

八咫は目を閉じて神條のことを思い浮かべる。


「(ごめんね。巻き込んじゃって………。私は無理だったけど、どうか幸せに生きてね……………!)」


「サヨナラだ。八咫眞尋さん」


彼女の目から一筋の雫が流れ落ちる。

そして、それとほぼ同時に榊原は八咫に対して腕を振り下ろす。

世界のために、愛した者のために彼女の命が散る。

誰もが望んでいる結末。

榊原も、ここにいる他の隊長たちも、世界も、そして本人である八咫眞尋自身すら望んだ結末…。

これで世界が救われてハッピーエンド………………




































「させるかァァァァァァァァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」





































ドゴォォォォォォン!!と何かが八咫と榊原の二人の間に上空から割って入ったのだ。


「な、なんだぁ!?」


「何か空から人が降ってきましたけどぉ!?」


「みんな、落ち着け!直ぐに臨戦態勢だ!」


後ろにいた他の隊長たちは急な出来事に困惑するが、直様手元にある武器を構えて臨戦態勢を取ろうとする。


「はぁ…なんとか間に合った……マジでギリだったな」


だが、そんなことよりも困惑しているのは八咫と榊原だった。

それもそのはず、彼らにとって最も大切であるはずの人物の声だったからだ。


「お、おまえ……!?嘘だろ……?な、何でだよ…!?何でおまえがそこにいるんだよ!?何で………一体何で……!!」


目の前にいることが信じられないのか榊原は仲ばパニックを起こしていた。

そしてそれは彼女にとっても同じであった。


「(嘘だ……)」


信じられない。

信じられるはずがない!

だって彼は、ホルダーではない。

ただの一般人なのだ!

そうこれは夢だ。

ただの幻だ!!

目の前のことが信じられず自身が写した幻影だと思い込む八咫だったが、その人物は彼女の頭をポンポンと撫でる。

そして、反射的に八咫はそちらに向いた。

そこにいたのは………。


「ごめんな、八咫…遅れちまって……本当にごめん」


「馬鹿………馬鹿ぁ………………うっ………ううっ……………………!!」


髪は何かの影響か、少し白い部分が混ざっていた。

だが、その他は変わりない。

その顔を見て、その声を聞いて、彼女ははっきりと分かった。

見間違えるはずなんてなかった。

信じたくはない。

でも、だけど。

それ以上に彼女の心の中である感情が彼女の身体を満たそうとしていた。

それは、もう一度会えたことの喜びだった。

そして我慢の限界がきたのか……彼女から涙がたくさん溢れ出てきた。


「ははっもう泣くなよ……もう大丈夫だから。な?」


彼女は死ぬはずだった。

誰もが望んで、覚悟して見据えた結末のはずだった。

だが、一人の少年だけはそれを許さなかった。

それはもっと彼女のことを知りたい、一緒に居たいという、自分勝手で世界平和と比べると遥かに些細な願いだろう。

だが、彼にとってはそれは何よりも大きな願いだった。

だからこそ少年は立ち上がった。


「悪いな、新太……」


彼は親友であったはずの榊原を睨みつける。

その瞳は静かに闘志が宿っていて輝きを放っていた。

榊原はこんな彼を初めて見ただろう。

それほどまでに変化を遂げていたのだ。

そして少年は高らかと宣言する。



「コイツは俺が死んでも守る!!」



神條悠々真。

一人の非力だった少年が今、世界に立ち塞がった。




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