第77頁 鳳仙花
1週間投稿休んだ上にこんなに遅れてすいませんでした。
新技が多すぎて考えるのが大変だったんです。
ps.話の展開的に最後の方を編集しました。
今まで右手で剣を持っていたなずなが、剣を左手に持ち替えた。
「あー…もしかして、利き手そっちー?」
「さあ、どうやろな。あんたはどっちなんや?」
「うーん、そうだなあ。どっちかって言われたら…。」
メリシアとなずなは互いに距離を詰め合い、剣を交える。いつのまにか、メリシアの方も左手に持ち替えていた。
「どっちでもない…かなあ。」
その後メリシアは、度々剣を左右持ち替えながらなずなと交戦する。
(なんやその戦い方!?戦いにくくないんか…?)
なずなは少し戸惑いながらも、しっかりと応戦する。
(…そろそろ、やな。)
なずなは見計らったタイミング…メリシアが飛閃を放とうと距離を取りかけたタイミングで、持っていた聖剣をメリシアに向かって投げた。
「おー、びっくりしたあ。」
反射的に避けるメリシアに、なずなが凄い勢いで迫る。
「…あれ?さっきその剣投げて…。」
なずなの手には、直前に投げていたはずの聖剣があった。
「んー、その剣が2つあるのか、それともー…。」
「考えるのはええけど、余裕こきすぎやないか?」
そういうとなずなは、聖剣に光を纏わせる。
「…魔技、『鳳仙花』。」
一度溜めた後、なずなはメリシアに向かって連撃を繰り出す。
(さっきより明らかに速いなあ…どうしよう。)
なんとか受けきるも、メリシアは明らかに苦戦の表情を浮かべる。
「とりあえずー、飛閃二式『双飛閃』。」
メリシアは至近距離で、2つに分かれる飛閃、双飛閃を放つことで、直接の剣と合わせて擬似的に同時3回攻撃を成立させる。
単純に3倍の威力の攻撃でなずなの剣を弾いた隙に、『天場』を使って空中に避難しながら、次々に3種類の飛閃を放つ。
「もうそれには付き合わんよ。」
メリシアに対抗するようになずなも高く跳び上がり、もう一度メリシアに向かって剣を投げる。
先程避けた聖剣を今度は剣で弾く。その直後、視界に捉えていたはずのなずなの姿が一瞬で消えた。
(んー?もしかして…。)
メリシアは弾いた聖剣の方向に構える。予想通りその方向から攻撃しようとするなずなの姿があった。
「…そういうことかー。」
お互いに一度剣を合わせた後、2人とも着地する。
「その剣のある場所に、持ち主を瞬間移動させる。その逆もできる…そんな感じー?」
「…正解や。うちの力っていうよりはこの剣の力なんやけどな。」
ちなみにそれぞれに技名があり、剣を移動させる技を『朝顔』、持ち主を移動させる技を『夕顔』という。
「それと、もうそろ終いやな。」
「…ん?」
メリシアは首を傾げる。すると突然、メリシアの持っていた剣が発光し、小規模の爆発を起こした。
『鳳仙花』の本当の効果…それは、暫くすると爆発する光の核を、聖剣を当てた場所に取り付けるという能力だ。爆発の威力は核を取り付けた数、そして爆発するまでの時間に比例する。
「殺したらあかんから、威力は抑えたつもりやけど…っ!?」
なずなは何かに気づいたように後ろに聖剣を構える。そこに、さっきよりも何倍も重い攻撃が降りかかり、思わず剣を叩き落とされる。
「…嘘やん。化け物過ぎるやろ…。」
なずなの目の前には、さっきとは比にならないほどの殺気を放った、無傷のメリシアの姿があった。
また新しい要素を出しておいたのでちょっと解説入れときます。
《魔技》
魔力、闘気の両方を使って放つ技。魔力、闘気の両方をコントロールできないと上手く発動しない。戦技に魔力で属性や特性を付けたものや、魔法に闘気を混ぜることで威力や効果が変わったものがある。
今後(メタ的に)使いにくい戦技よりも出てくる可能性が高いので是非覚えておいて欲しいです。