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異世界獣人記 〜亜人の栄光を取り戻せ!〜  作者: ロール
第3章 森林の国と魔眼の姫
79/93

第67頁 恩返しの定義①

タイトル考えてたら時間過ぎてた






………嘘です。ウマ娘やってましたごめんなさい。

次の朝、レオ達は一堂に会して食事を済ませていた。


「ふぁ…ねみい。」


「…寝不足?」


レオの欠伸に、ミアが反応する。


「ああ…ちょっと良く寝れなくてな。」


「…そう。」


レオは夜のことを、ミアに隠しているらしい。


「…ごちそうさま。さて、俺達はライネルさんの手伝いをしてくる。」


「昼休憩には戻るね。」


そういって、吾郎と美月は先に部屋から出て行った。


「…俺らも飯食い終わったし、建築作業に行くか。ルミナ、留守は任せた。」


「かしこまりました。」


「…あ、レオ君!」


ミアと一緒に部屋を出ようとしたレオを、エリンが呼び止める。


「どうした?」


「私は何をすれば…?」


「…知らねえよ、自分で考えろ。ミア、行くぞ。」


ミアは去り際に、ちらっとエリンの方を見た。


「…ど、どうしよう…。」


________________________________________


レオは少し離れた位置で、設計図を見ながら、その通りに魔法で資材を動かし、建物を形作っていく。ライネルが大工達と作った設計図は細かい所まで書かれており、質問をする余地がない。


ミアは設計図をレオに見えるように魔法で浮かばせながら、レオにくっついている。


「…ねえ、にいや。」


「ん、どうした?」


「…なんで、あのエルフをここまで付いてこさせたの?」


「…エリンのことか。」


レオは少し考えるように間を置く。


「…そうだな。今は特に何かあるわけじゃねえが…あいつは後々役に立つ。なんとなくそんな気がした。まあ後は…。」


「…?」


「あいつは裏切らねえ、いや、裏切れねえ。」


「…裏切れないと、何かいいことがあるの?」


「まあ、色々とな。…そんな質問するってことは、あいつのことが気になるのか?」


「…別に。なんとなく聞いただけ。」


「…そうか。」


(仲良くなってくれりゃ、心配は減るんだがな…。)


そう考えながらも、複雑そうな顔をするレオだった。


________________________________________


「どうぞ。」


ルミナはエリンにお茶を差し出す。ルミナも仕事がひと段落したらしくその場に留まる。


「あ、ありがとう…ございます。」


「そんなにかしこまらなくても大丈夫ですよ?」


「そ、そう…?はあ…。」


エリンはカップを持ちながら、ため息をつく。


「私でよければ、相談に乗りましょうか?」


「…いいの?じゃあ、お願いしようかな…。」


「わかりました。では、早速貴方の悩みをお聞かせください。」


エリンは、レオにどうやって恩返しをしたらいいのかわからないことを打ち明けた。


「…なるほど。恩返し…ですか。」


「それともう一つ、個人的な悩みがあるんだけど…。」


「…何でしょう?」


「その…ミアちゃんと、気まずいというか、上手く話せないと言うか…。」


「…つまり、ミア様と仲良くなりたいと?」


「うん…凄く勝手な悩みだと思うんだけど…。」


「ミア様と仲良くなりたい理由は何ですか?」


「え…?特にないけど…仲良くなれたらいいなあって。」


「…わかりました。少し考えさせてください。」


ルミナの考えている様子を見ながら、エリンは不安そうにお茶を飲む。


「…はい。では、私なりの意見を提示させていただきます。」


「うん、お願い。」


「まずは恩返しですが…レオ様に大きく恩を返す、というのは不可能だと思います。なので、恩返しと言えるかはわかりませんが、とにかく細かく感謝の気持ちを行動や形にするのを繰り返すのがいいと思います。」


「な、なるほど。でも、どうやって行動や形にすれば…。」


「そうですね……実は先日、レオ様の誕生日があったのです。まずはそのプレゼントを渡してみるのはどうでしょうか?」


「え、そうだったの?全然知らなかった…。」


「最近忙しくて、余り公に祝うことはできませんでしたから…。」


「そうなんだ。でも、プレゼントかあ…何を送ればいいんだろう…。」


「その話ですが…ミア様に相談してみては如何でしょうか?」


「ミアちゃんに?」


「はい。私よりも、レオ様のことを知っているのはミア様だと思いますし、上手くいけばこれをきっかけにミア様と仲良くなれるかもしれませんよ?」


「…確かに。でも、そもそもミアちゃんが協力してくれるかな?」


「その辺りですが…。」


ルミナはミアにどう話しかけたらいいのかをエリンにアドバイスした。


「私もできる限りの協力はさせていただきます。」


「…うん、わかった。やってみる。ありがとう、ルミナさん!」


「いえいえ…そろそろ、昼食の準備をして参りますので。」


そういってルミナは立ち上がり、キッチンの方へ向かった。


(…私も、甘いですね。)


その日の昼食は、甘いデザートが付いていた。











1話でまとまると思ったら想像以上に長くなった…ので次回は続きです。

流石にヒロインが増えるごとにこういう回を書くつもりはない(要望があれば書くかも)からご安心を。

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