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異世界獣人記 〜亜人の栄光を取り戻せ!〜  作者: ロール
第3章 森林の国と魔眼の姫
53/93

第42頁 解呪のために①

「ふーん…こんな短時間でそんなことがあったんだ…。」


城を出た後、レオは吾郎と美月に合流し、城であったことを2人に話した。ルミナには一旦自由行動をさせ、ミアはレオの膝の上で露店で買ったものをもぐもぐし、時々レオの口に突っ込んでいる。


「魔眼に呪い…か。すごい異世界っぽいな。」


吾郎が興味あり気にいう。


「にしても、ちょっと意外だよね。らしくないっていうかさ。」


「あ?」


「確かに、初対面の奴にそこまでするほど優しくないもんな、お前。」


「…なんで俺さらっとディスられてんの?つうか別に親切でやってるわけじゃねえよ。ちゃんと条件は提示してる。」


(いじられてるにいやもいい…。)


レオの珍しい様子を見て、ミアは少しご機嫌になっている。


「それで、わざわざ私達に相談したいことって?解呪云々の問題ならレオよりいい作戦なんて思いつかないよ?」


「ああ、それは既に考えてある。その時はお前達にも動いて貰うが…。」


「…?にいやさっき思いついてないって…。」


ミアはガルディスとレオの会話を指摘する。


「あるなんていって話が長引いたら、ミアと露店行くのが遅くなってたかもしれないだろ?」


「にいや…!」


ミアは体を正面にしてレオに抱きついた。


「イチャイチャするのは別に構わないんだけどさ…とりあえず先にその作戦と相談の内容を教えて欲しいんだけど。」


「しゃあねえなあ。まずどっから話すか…。」


レオは作戦の概要をおおよそ全て話した。


「…まあ、こんな所か。」


「…なるほど。魔眼の子を囮にするのか…。」


レオ作戦は、エリンを囮にしてもう一度呪いを発動させ、そこで呪いを解除すると共に呪術師を捕まえるといった作戦だ。レオの仮説だと、呪いの発動中なら、呪印ははっきり見えるようになり、解除できるようになるはずらしい。


「けど、そんなに上手く行くかなあ?」


「ああ、多分な。呪術師がエリンの呪印を完全に消してないってことは、奴はまたエリンの魔眼を利用して行動を起こすつもりのはずだ。」


「それで、その時に俺達は周囲を警戒しろっていうのは…。」


「呪術師に仲間がいないとは限らねえ。作戦の邪魔になるようなことされても困るしな。」


「…そもそも、その子は囮になってくれるのか?部屋から連れ出すのも無理だったんだろ?」


「そう…そこなんだよなあ。」


レオは頭を悩ませる。作戦を行うためには、エリンを説得して囮になって貰う必要がある。


「もしかして、相談したいことって…。」


「ああ。どうやったら、説得できると思う?」


「なんて難しい相談を…。」


吾郎も美月も険しい表情をする。


「…自分の言葉で伝えるっていうのは…。」


「俺の場合だと大体暴言とかになりかねんぞ?」


「駄目だな…余計に相手の心の折れる図が容易に想像できる。」


「そうだなあ…。やっぱり引き籠るのって、何か大きな理由というか、外に出ることを躊躇う何かがあると思うの…だから、そういった原因や心のつっかえを取り除いて上げることじゃないのかなあ…。」


「…後は、その子の話を聞いてあげることだな。引き篭もってて貯め込んだ思いとか諸々全部受け止めて、その子の事を理解することも大切だと思う。」


「…わかった。とりあえず、一回ちゃんと話して見るしかねえな。」


レオはそういって立ち上がる。


「そろそろ城に戻るか。お前達の部屋も教えねえといけねえし。」


「そうだね…そういえば、ルミナちゃんはそのままでいいの?」


「問題ねえ。すぐ戻ってくるはずだ。」


「はい、只今戻りました。」


気付いたらルミナがいた。


「速っ!」


「…あ…。」


ミアが何かを思いついたようにルミナに向かう。

そして、


「…いる?」


食べきれなかった露店のパンのようなものをルミナに差し出す。


「よろしいのですか?」


「うん…そのかわり、今度ルミ姉特製のこれを作って。」


「…かしこまりました。それならありがたく頂戴いたしますね。」


「…泣きそう。」


一連の流れを見たレオが呟いた。


「えっ。」


美月が驚く。


「だって…ミアが俺以外の奴に気を使うなんて…二つの意味で泣きそうだわ。」


ミアはそんなつもりじゃなかったといった様子で困惑する。


「いや、お前は父親かなんかか。」


吾郎が鋭いツッコミを入れた。


___________________________________


夜、レオは1人でトイレを済ませて部屋に戻ろうとしていたら、


「あ…。」


同じタイミングで部屋に戻ろうとしてたエリンにあった。


「…トイレの時は部屋から出るんだな。」


「…うん。あと、風呂も流石に、ね。なるべく人と会わない時間を選んでるけど。」


「そうか。…丁度いい。今からお前の部屋に行ってもいいか?」


「えっと…2人で?」


「ああ。駄目か?」


「…いいよ。」


少し鼓動が高鳴りながら、エリンはレオと共に自室に向かった。















内容含めて大分ぐちゃっているので後々編集するかもしれません。それも含めて今後気になった部分をサイレントで修正することがあると思います。話の本筋には影響はないので、見る必要はないと思いますが、気になった方は編集済みの部分を見返して見てください。

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