第39頁 元老院(的なやつ)
レオ達は会議室のような所に案内された。
「とりあえず座ってくれ。」
エルウィンの指示に従って各々席につく。ルミナはレオの後ろに控え、ミアは定位置だ。そして、レオ達が入る前からいたエルフの老人達と向かい合う。
「…誰?」
ミアが素朴な疑問を投げかける。
「この方達は、長生会という組織の方達だ。長年生きてきた経験から、政治に関する助言を多くしていただいている。」
「なるほど…元老院的なやつか。」
エルウィンの紹介に、レオもうなずく。
その後、エルウィンがレオ側を紹介して、今後のストラビアとレフィーエについての話し合いを始める。
「とりあえず、最初は私から色々提案させていただこう。」
そういってライネルが立ち上がった。
「やはり問題なのは互いの首都間の距離だ、そのために…お互いの中間地点辺りに、もう1つ都市を作りたい。」
エルフ側は驚いた表情をする。もう1つ都市を作るなんて、軽く言えることじゃない。しかし、その都市ができれば、エルフと獣人がより深く関わる重要な拠点となる。
「…可能なのか?」
長生会の1人が質問をする。
「ああ…都市の基盤となる複数の建物なら、恐らく完成するのに1ヶ月もかからない。」
「1ヶ月!?信じられない!いくらなんでも短すぎる!」
質問したエルフの老人が声を荒げる。
「…まあ、普通にやるのは不可能だろう。しかし、こっちには不可能を可能にする王様がいる。」
そういってライネルはレオの方を見る。レオはタイミングよく欠伸をする。ライネルはちょっと不安になった。
「…とにかく、賛成か、反対か、エルフ側の意見を聞かせて欲しい。」
「…いいんじゃないか?デメリットとかもなさそうだし、できるなら是非作るべきだと思う。」
エルウィンの意見に、長生会も異論はないといった感じだった。
「…わかった。では、次の提案だが…」
その後も、ライネルの提案はあらかた通り、満足した様子でライネルの出番は終わった。そして、
「亜人大結界について…だな。」
エルフ側の顔が若干曇る。解除について好印象でないのは、なんとなく予想がついていた。
「君の気持ちもわかるが、危険が大きすぎる…。正直、賛成はしたくない。しかし、私達の問題を解決するためには、結界の解除が必要なのかもしれない。」
「問題か…手紙にも書いてあったな。」
内容は知らないが、婚約に関しても支障のでる問題…正直、それで結界の解除の話が通るならそれでいい。レオ達が問題に干渉する必要はないのである。しかし、
「なあレオ…お前でその問題を何とかすることはできないか?」
ガルディスがレオに聞く。ガルディスは友達が困っているのを放っておけないタイプなのだろう。
レオは少し考え、やがて、
「…俺達は結界の解除を認めて貰いたい。だが、問題を解決するためなんて理由で結界の解除を認めて貰うなんざ気にくわねえ。だから、交換条件だ。俺が問題をなんとかしてやる。それに、お前達の安全もできるだけ保証してやる。その代わりに、俺が問題を解決したら、お前達は結界の解除を認めろ。いいな?」
エルフ側に向かってそう言い放った。エルフ側も少し話し合う。そして、
「わかった…。信じていいんだな?」
「ああ。だからとっとと問題の内容を話せ。どうせこの場にお前以外の王族がいないのも関係があるんだろ?」
「…その通りだ。私達じゃどうすることも出来なかった問題だ。」
そういって、エルウィンは問題の内容を話し始めた。
長生会が大分空気 もう登場させるかわからないから別にいいけど正直普通にいらなかった気がする。
てかこういう話し合いみたいなパート飽きた。今後も多分必要になるけど今回以上に所々省略するかもです。