第22.5頁 ルミナの休日④
リアルの予定関係で大分投稿が遅れてしまいました…そういった時は遅めではなく早めに投稿しないとですよね。すいません。
「ど、どうしましょう…」
ガラの悪い男達に囲まれて、私は物凄く焦っています。私には戦う能力は一切ありません。つまり、このガラの悪い人達が襲いかかってきても、抵抗する手段が一つもないんです。
(そういえば、ルミナさんは…?)
そう思って、先程までルミナさんのいた方を振り向くと…そこにルミナさんは居ませんでした。
(あれ…?確かにさっきまでここに…)
そう思っていた矢先に、
ドォン!
という音がして、気づいたら男達全員が壁にめり込んでいました。
「え、ええぇぇぇっ!?」
ほんの一瞬の出来事なので思わず腰が抜けてその場にへたり込んでしまいました。
「目障りでしたね。」
男達をめり込ませた張本人は、仕事の時のような澄ました顔をしていました。
「つ、強すぎませんか…?あんな一瞬で…。」
「あの程度瞬殺できなければ、殿下の側に控えさせていただくこともできませんよ。」
「えぇ…。」
自分は一生レオンハルト殿下につくことはできないだろうなと深く痛感しました。
「それでは…行きましょうか。」
急にまた笑顔を見せ始めるので、思わずキュンときてしまいました。
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「えっと、気を取り直して…次はこちらです!」
そういって私達が来たのは、この辺りで人気の洋服店です。私も仕事以外のときは、ここの服ばかり着ています。
「ルミナさん、あまり自分の洋服持ってないっていってましたよね。」
「はい…。この服も行くと決まってから5分で自分で作ったものなので…。」
(普通は5分で自分の服作ったりしないんですよ…
そもそも5分のクオリティーじゃないですよプロ級じゃないですか…。)
慣れてきたのか、段々と驚きも小さくなってきました。
「一応聞きますけど、お金はありますよね?」
「はい。使う機会がほとんどなかったので。」
「あの…今どれくらい持ってますか?
「5百万デミルくらいですかね?」
「ごっ…5百万!?」
思わず大声がでてしまい、周りの通行人が一瞬こちらに注目します。
「あ、すいません。」
周りに軽く頭を下げた後、ルミナさんに向き直ります。
「落としたりしたどうするんですか?というか…そんな大金一体どこに…?」
「どこって…アイテムボックスですが?」
「アイテムボックスぅ。」
段々と脳の処理が追いつかなくなってきました。
ちなみに、アイテムボックスは商人系の加護持ちでも使える者は少ないと言われる魔法です。
「ま、まあそれなら気にせず色々買えますね…」
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「あっ!この服可愛いな。でもこっちの方が大人っぽく見えるかな…」
店に入って、今は買う服を選んでいます。
「そうだ!ルミナさんはどっちの方がいいですか?」
「………」
「あの…ルミナさん?」
「はっ。すいません。なんでしたか?」
「いえ、あの…どちらがいいと思いますか?」
「そうですね…。私はこちらの方がいいと思います。」
そういってルミナさんが選んだのは、私が可愛いと思った方でした。
「じゃあこっちにします!ありがとうございます!」
今までで一番友達と遊びに行ってる感があって、とても嬉しくなりました。
「そういえばルミナさんの方はどういった服を買うかきめましたか?」
「今のところこんな感じです。」
そういってルミナさんは選んだ服を私に見せます。
「お、男物…あと子供サイズ…。」
誰のために買うのかは容易に想像できました。
「その…あとは自分用に何か買おうと思ったのですが…自分には何が似合うのかわからなくて。」
「そうなんですね…じゃあ、私が選んであげます!」
「いいんですか…?」
「はい!任せてください!」
(今すごい友達っぽい!)
心の中でそう思いながら、自分のより本気でルミナさんの服を選びました。