第8頁 遅くて早い成人式
思ったより空いてしまいましたすいません。
見た目の描写書いたけど変かな…?どうしてもおかしければやめます。
「やっぱり慣れねえなあ…。」
そういいながら、獣人の青年は、大きな鏡の前で身だしなみを整える。
金色の髪、つり目に大きなルビィの瞳、少し幼さも含んだ美形の顔、人間の耳とは別に生えているネコのような耳、細身で筋肉質な体に、細長い猫の尻尾をしたその青年は、15歳になったレオである。特別な日のため、白色の正装をする。
「よし、できた。どうだ?」
「とてもお似合いですよ。」
銀髪のポニーテール、澄んだ青い瞳、可憐で可愛らしい顔、特徴的なうさぎの耳、細身の体に、誇張しすぎない程度な大きさの胸、うさぎのような丸い尻尾をした言葉の主は、同じく15歳になったルミナである。
ルミナは獣人の少女の着付けを手伝っており、その手際は人とは思えないくらいである。それは他の仕事でも充分に発揮されていて、今自分の来ているメイド服も、自分で縫ったものである。
そして、レオと同じ金髪に、ぱっちりした水色の瞳、誰もが可愛いというような可愛さに全振りした顔、少し傾いているネコの耳、年齢より幼い見た目をした体、ほとんど膨らみのない胸、そしてレオと同じ尻尾をしている少女は、11歳になったミアだ。
「できましたよ、ミア様」
「うん…」白いドレスに着替え終わったミアは、すぐにレオの腕に抱きつき、
「どう…?ミア、可愛い?」
「ああ、世界で一番可愛いよ。」
「嬉しい…。にいやも、世界で一番かっこいいよ。」
ルミナは一瞬むくれた顔をしたが、すぐに澄ました顔に戻る。
「よし、それじゃあいくぞ。」
そういって、レオ達は部屋を後にする。ミアはレオにくっついたままで、ルミナは後に続く。向かうのは玉座の間である。
この国での成人は15歳であり、今日はその成人式である。
15歳になる者達の前で王であるガルディスが色々いった後、玉座の前で、レオは成人の儀式を行う。
成人の儀式は簡単で、杯に注がれた酒を一気飲みするだけだが、その杯の大きさはレオの顔くらいある。
前世を含めたら30を超えるレオが、初めて酒を飲む。
そこには酒に対する楽しみと、どんな味がするかという不安があった。
そのため、ドキドキしながら、杯をとり、最初はゆっくり口に入れる。
(うまっ!…なんだこれ、コーラよりもうめえ)
味を確認した後は、豪快に杯を傾け、一気に飲み干し杯を掲げると、歓声が溢れかえった。
その後、他の者達も杯をとって飲み始める。ルミナは
口に合わなかったのか、表情に渋さを垣間見せていた。
成人式は、大きな盛り上がりを見せて終わった。