第0頁 今生終了
「あ〜、異世界行ってみてーな〜」
突然、そんな言葉をこぼしたのは、この物語の主人公である、獅子堂礼王だ。
「行ってどうすんだよ」
そう返したのは、礼王の親友で、幼馴染の熊谷吾郎だ。
「そうだな〜やっぱりケモ耳メイドに会いてーな!あとは、魔法使ったり、魔物と戦ったり、それから…」
「第一がケモ耳メイドは流石だわw」
「そーゆーお前はどうなんだよ」
「俺は…エルフかな、金髪碧眼の美少女エルフに会いたい」
「お前も人の事言えねーじゃねーか!w」
こうやってまた、他愛のない会話をする。
礼王はよく、吾郎ともう一人の三人で一緒にいることが多い。そのもう一人はというと…。
「お待たせ、キング、くまやん」
そう言って背中をたたいて来たのは、[もう一人]の、宇佐美美月だ。勿論キングが礼王、くまやんが吾郎である。ちなみに、彼女のあだ名はうさみみである。(うさみみをしてるわけではない)
三人は同じ高校に通ってる高校生(美月は1年生、他の二人は2年生)だ、礼王はその大層な名前に反しての美術部、吾郎は巨体を生かして、柔道部のエースをしている。美月は幼い頃から続けていた体操を部活で続けている。かなりの美少女なため、美月の入部につられて体操部に入部した男子も多いようだ。
「何?また告られてたの?お前」と礼王が言う
「うん、でも断ったよ」
「これで何人目?」今度は吾郎が言う
「10…いや11だったっけ?」
「結構イケメンな奴もいたよな、どうして断ったんだ?」続けて吾郎がいう。
「だって私は…ううん、何でもない!」
「?」
美月の返答に、吾郎は首を傾げる。
「よし、それじゃあ帰ろーぜ」
礼王の一言で、三人は家へと向かう。他愛もない会話をしながら、いつもの帰り道を歩く。そうやって、今日も何事もなく終わる…はずが
『キキーーッーーーー!』「「「っ!?」」」
突然トラックが突っ込んで来た。咄嗟に男二人が美月を庇うが、相手はトラックだ、庇いもむなしく、三人の意識は儚く消えるのだった…
3人のあだ名の由来(設定)
キング:本名がレオのため、レオ→某有名ゲームドラ ○エのキングレオ→レオがとれてキングが残る。後は、なにかと一番を取ることが多かったため、このあだ名となった。
くまやん:熊谷の谷はやとも呼ぶため、くまや→くまやんとなった。
うさみみ:苗字の宇佐美と、名前の最初のみをつなげただけ。
(個人的な意見)
正直礼王のあだ名は必要か迷いました。二人のあだ名を思いついたあと、一人だけないのはかわいそうだなと思い、苦肉の策でつけました。ちなみにあだ名はダントツでくまやんが気に入ってます。