第1話 人生甘くない
俺は斉藤 陸
どこにでも居るごく普通の高校2年生だ
普通に朝起き、普通に学校に行き、普通に授業を受け、普通に家に帰り、普通に部屋でダラダラして、普通に寝るそんな退屈な毎日を送る本当にごくごく普通の高校生………だった
なぜ過去形かって?
そりゃ〜目の前に広がる光景が物語っている………
俺はいつも通り普通に登校していた………
横断歩道を渡っているといきなり横から車が突っ込んできた………ヤバい……
………………
『……………なんじゃこりゃ〜‼︎‼︎』
どこぞの刑事が使いそうなセリフを吐いてしまった
今俺の目に映っているのは…俺の身体だ
宙に浮いて見下ろす形で自分自身の身体を見ていたが信じれない
『ん?あれって俺なの?』目を凝らしてみる
『マジで?違う人だよね?』信じられない
『いやいやいや違うよね』背中にジワっと汗がでる感じがする
『俺ここに居るし……』どうしても信じられない
少し近づき顔をよく確認する
……………俺でしたテヘッ♪
『テヘッ♪じゃねーよ‼︎なに死んじゃってんの…いやいや俺はここに居るから死んでは…』
『あなたは死にましたよ』
華麗に1人ボケツッコミをかましもう一度身体を確認しようとした時後ろから声が聞こえた
首からギギギッと聞こえるくらいに恐る恐る振り返る…そこには1人の女性が立っていた、いや浮いていた
『誰?』不意に漏れた言葉だった
『神です』
『はっ?』なに言ってんだろあの女
『だから神ですって』すかさず返してくる
『えーっと俺と一緒に巻き込…『神って言ってんだろがぁーー‼︎‼︎』最後まで返す間もなく怒った神が言ってくる
(何この人?めっちゃ短気なんですけど…怖い)
こんなやり取りをしている間に少し冷静なってきた
やっぱり俺は死んだのか………
落胆を隠せず肩を落としていると後ろから神が声を掛けてきた
『あのぉ〜実はですね…ごにょごにょ……』先ほどまで怒っていたのが嘘の様に落ち着いたというより申し訳なさそうに言ってくる
………『なにいいいぃぃ‼︎‼︎』
神からまさかの事実を告げられた、要約すると俺は死ぬはずがなかったらしくこの事故自体が事故なんだとか…
『えっ?じゃあ俺は無駄死に?』
『……そーなりますね…テヘッ♪』
『テヘッ♪じゃねーよ』……普通に突っ込んでしまった…きっと俺の1人ボケツッコミを後の方で見てたのだろう、まさか被せてくるとは…クッ!なかなかやる‼︎
じゃなくて…
『俺はこれからどーなるんですか?やっぱあの世とかに行くんですかね?』気になったから聞いて見た、そりゃー聴きたくなるよね?無駄死にさせられてこの先どーなるのか
『いえ…こちらのミスですのであなたが宜しければ違う世界に転生させて…『お願いします‼︎‼︎』
最後まで聞くこともなく全力で土下座した
(だって転生だよ?よく本で読むあの!もしかしたら魔法とか使えちゃうかもしれない!それによく見るこのパターンはチートで俺TUEEEEEだよきっと)
『ほんとうに宜しいんですか?その世界は剣と魔法の世界、魔物が蔓延る危険な世界で…『お願いします』
(まじきた!俺の時代が‼︎)とか色々と考えながらワクワクに胸を踊らせていた…神様の説明もよく聞かずに………
『ではあなたに幸あらん事を……』
『えっ?』急に周りが発光し光に包まれていく
『まだ何も貰って…『甘い‼︎』
神様にドシャットされた
『そこまで人生甘くはありません』
そして次第に強くなる光に全身を包まれるとフッと意識を手放した
書いていて切なくなる自分のつたない文章力
色々と『なぜに?』と思うかもしれませんが生暖かく見て下さい(泣)