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出会い

主人公が付喪神達に会うところまでです。

右も左もわからない素人なのでアドバイスや感想を下さると嬉しいです!

「僕が自己紹介しようとしてたのに....ブツブツ、ブツブツ、ブツブツ....」

「この時代のやつはみんなそうなのか?いやそんなはず・・・ブツブツブツブツ、ブツブツブツブツ。」

「はぁ・・・・。」

イケメンの後ろでうずくまっていじけている美少年と美少年の前でなにやら考察をしているイケメンを前に俺はため息をついていた。


時間は数十分前に遡る。

俺の家はまぁ俗に言うお屋敷といったところなのだが広いのはいいがなにせ古い。祖父の話によるとうちは平安時代から続く名家、らしい。家自体は何度か建て替えられているのでさすがに一千年以上建っているというわけではないがそれでも約百年前くらいに建て替えられたのが最後らしいので少なくとも築九十年は経っている。

そしてこの古い家の隣にはこれまた古い蔵が建っている。この蔵についても祖父に聞いたのだがなぜか蔵についての資料がなく、いつ建てられたのか誰が建てたのかもわからんらしい。

この蔵、鍵はついていないので入ろうと思えば簡単に入れるのだが気味が悪く埃っぽいため誰も入らない。俺自身も中に何があるのか気になってはいたが入ろうとは思わなかった。

だが昨晩、俺は一度も入ったことのないこの蔵に入り、一つの箱を開けた・・・という夢を見たのだ。残念ながら箱を開けたところで夢は終わってしまったのだが、俺はなぜ一度も入ったことのない蔵の中を夢で見たのか、あの箱の中身はなんだったのか、ということが気になり蔵に入る決心をしてしまった。今思えばこの無駄な決意が全ての始まりだったのかもしれない。

今日はちょうど家族が出払っている。俺は早速蔵へ向かった。


久々にまじまじと蔵を見てみるとあまりのボロさに

(これ扉が錆び付いて開かないんじゃね?)

などと思ったが扉は音をたてながらもすんなりと開いた。


ギィィィ


蔵の中は夢で見た時と同じく、骨董品やら古い書物やらで溢れていた。夢の記憶と同じように骨董品を動かしていくと・・・あった。目が覚めてしまったせいで中身を見ることができなかった箱が本当にあったのだ。


箱の中には教科書に載っているような丸い鏡と一つの巻物が入っていた。

(なんだこれ・・・・)

そう思い手に取ろうとして巻物に触れた瞬間、


シュウウウウン、ピカッ


一瞬力が抜けたような感覚になり、目の前が光で覆われた。


「ふっかぁーーーつ!!!」


という声が聞こえ、目を開けてみると・・・

これまた教科書にのってる平安貴族っぽい格好をした黒髪長身のイケメンお兄さんが立っていた。

「・・・は?」

「やっと力が戻ったぜ、ありがとな少年。」

「・・・は?」

「俺の名は経凛々!経文の付喪神だ。霊力を分けてくれて助かった、力を失ってからあの箱の中でずっと2人っきりだったからもう暇で暇で・・・。」

「付喪神・・・?霊力をわけた・・・?それに2人って・・・もう1人いるのか?」

「あ、あぁ、なんだ?自覚ないのか?まぁいい、もう1人ってのはあいつだよ。」

そう言って付喪神と名乗るイケメンは箱の中を指差した。

「鏡・・・」

「そう、鏡だ。あいつは雲外鏡、鏡の付喪神だ。まぁ力を失ってるから霊力をわけてやらなきゃ話もしないし動きもしないがな。今日は俺を復活させて霊力を消費してるだろうし明日にでも復活させてやれば・・・っておい!」

そう言われた時にはもうすでに俺は鏡に触れていた。

さっきと同じ感覚に襲われた。


シュウウウウン、ピカッ


一瞬力が抜け、目の前が光で覆われた。


「ィィヤッホォォォーー!!」


そこには少し頼りなさげだが可愛い系男子って感じの美少年が立っていた。

「僕の名前は雲外鏡!鏡のつくもが」

「お、おい!お前なんともないのか⁉︎」

美少年の自己紹介を遮ってイケメンが俺に聞いてきた。

「お、おぅ、一瞬力が抜けた感じはしたけど今はなんとも・・・」

「驚いたな、1日に2人も付喪神を復活させてピンピンしてるとは・・・。霊力の量が半端じゃねぇぞ・・・。守敏ですら1日1人、一歩先を行ってた空海ですら1日に2人復活させたときにゃ気絶寸前だったってのに・・・。ましてや俺ら2人なんて上位の付喪神だぞ!○○○○○○○、○○○○○○!○○○○!!!」

途中まで聞いていたのだがイケメンの後ろで自己紹介を中断されていじけている美少年が気になってしまい最後の方なに言ってるのかまったく聞いていなかった。

1人はいじけ、1人はなにやら独り言を呟きながら考察を始めた。


そして・・・今に至るのである。












出会いが少し強引だったかなと思いましたがそこは大目に見てくださいw

次回は経凛々と雲外鏡がなぜあの蔵に力を失った状態で入っていたのかというお話。

影朗に協力を漕ぎ付けるところまでいけたらいくつもりです。

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