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62:市場2日目。

――市場2日目……――


この日は予定通り塩と市場に向かった。

にしてもやっぱり昨日と同じように人がいっぱ……ていうか昨日より多い?


「望月さん、はぐれないようにしないと……」

「そうだねぇ……」


そう思えるくらいに人の流れがバラバラでぎゅうぎゅうでどうしたものかと思った時、右の手を誰かに掴まれていた。

その手の先を視線で辿ればその手の主は塩だった。


「これなら、はぐれないでしょ?」

「あ、うん。そうだね。」


塩の突然の行動にドギマギしながらも人の流れに身を任せて私達は市場に入った。

今日は魔法職用の武防具と食糧が売られる日……

ついでにこの世界の食べ物どんなのがあるのか確認できるからちょうどいいよね。



「あー……ホントにアル王が言ってた通りなのか……」


今私達は食糧が並んでいる列を見ていて、私の目の前にはにんじんとじゃがいもとたまねぎがあった。

ちなみにこの世界ではにんじんはキャローでじゃがいもがポテン、たまねぎがオニールらしい。

……ていうかアル王が幼少期にいた時代っていったいいつなんだ……


「へぇ、いろんなものがあるんだね。」

「でもやっぱり甘味系はあんまりないよね。」


そのときまた佐藤がビネガーさんの家でくしゃみをしてたなんて知らない。


「じゃあ次は魔法職のかな?」

「うん、そうだね。食糧の方はだいたい見れたし」


欲しいのも特にないし。

そのまま魔法職用のとこに向かえばやっぱり物理職のときみたいによくわからなかった。

杖に本に……これはなんだろ?


「ねぇ塩、これなに?」

「これは確かショートロッドって聞いたよ。」

「同じのか。……よくみたらこれってあれみたい。隠し銃!」


これで魔法を撃ったらすごそうだよなぁ……

そう思いながら武器の方を眺めて、次に防具の方を見た。


「ローブかな?」

「あ、このローブ望月さんに似合うんじゃない?」

「そうかなぁ?」


塩がそう言って私に宛がったローブは深い赤色で、裾とか袖に淡い青色の紐がついてる感じのだった。

鏡があったからそれを着て見てみたけど……よくわかんない……


そして何も買わないのもあれだし何故か買うことになった。


「銀3の小6だよ。」

「えっと……そのままの値段じゃなくてちょっとまけるんだから……」


相場とかわかんない……

そのまま考えてたら店のおじさんが苦笑を浮かべていた。


「お嬢ちゃん、慣れてないなら無理しちゃダメだよ?銀2の銅4はどうだい?」

「うぅ……基本がわからない……塩、どう思う?」

「まぁ、無理して値引かなくてもいいんじゃないかな?」


結局、私は赤いローブを銀2の銅1、小4で買うことになった。

やっぱり高いのかどうかわかんないけどね……


「じゃあ帰ろうかー」

「そうだね。帰ろうか」


正直人の流れに逆らって歩くのってなかなか大変だけどまぁ、手をつな……

そして、私は迷子になったのだった……

そしてはぐれて迷子になるオモチ。

相場ってよくわかんないものはわからんよね。

なんでもそうだけどさ

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