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50:青竜はただの(以下略)

――正直さ、見たくなかったよね?



「いつまでやってんだ!!!この竜は!!!!」


叫んだ私は悪くない。

だってさ、お盛ん男子青竜は今現在人の姿で緋化とあれをなにしてアー状態なんだよ。

なんだよこの竜。


「もうやだーこの竜関わりたくないー帰りたいー」

『ごめんなさいね、お嬢さん。』

「つか青竜こっち見んな」

『なぁ、白竜姐さん……この人間達、オレに対する扱いが酷くないか?』


何を言ってんだこの竜は。

そんなことを思いながら視線をずらしたら紫色の竜が目に入ったよ。


「ねぇ白竜さん。あの子って」

『あら、紫竜ね。』

『ニンゲン、ちちがごめんね。』


……ん?紫竜ってしゃべるの?

そう思ったのはどうやら佐藤も思ったらしく


「紫竜って話せるんだな。」

『うん!こりゅうのなかではぼくだけなんだよ!』


やばい……こりゅうがよくわかんないけど小さい竜の身体でえっへんとするみたいに胸を張るとか本気で可愛いんだけど。


――すぐ後に白竜にこりゅうの意味を聞いたら領域を持つ竜を大竜、領域を持たない竜を子竜と呼ぶらしいことを教えてもらった。

この場合、黒竜、白竜、黄竜、赤竜、青竜が大竜で、灰竜、緑竜、紫竜を子竜になるらしい――


『そうだニンゲン!かいりゅうがタベタおにく!ぼくもタベタイ!』

「灰竜が食べた……あぁ、あれね。うん、いいよ。」


1回作ったのは失敗しないということがわかってるからね。

せっせと漫画肉を作ってあげると紫竜は嬉しそうに食べはじめた。

なお、しっぽはビタンビタンと地面を叩いている。


『……青竜?妾の知人になった者達に何かしようというのなら……わかってるでしょうね?』

『あ、はい。わかってます……くっ……せっかくやりがいのありそうな身体をしてる人間だったんだけどなぁ……』

「……なぁ、白竜。あいつ切っていいか?」

『素材になれば確かにいい値で売れる思いますが、一応紫竜の父親なので堪えてください。』

「はいよ。」


もう青竜の言う言葉なんて聞いてない。聞かない。難聴になろう。

ていうか青竜が言ったのはホント誰のことなんだろ?


「紫竜、おまえも苦労してんだな。」

『ちち、むせっそうでタイヘン。』


もう緋化はいいのか、人姿のまま立っている青竜は青い髪に黒い瞳の着流しを着こなしている黙っていればただのかっこいいお兄さんっていう感じだった。

あ、左耳になんかピアスのような、イヤリングのようなのしてるけど。


ていうか緋化ホントどこ行ったんだろ?

青竜は緋化でも食べる(意味深)

そして青竜の人化は着流し男子です。

にしても、赤竜出すはずだったんだけどなー

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