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番外編3:とある世界の兄と姉

この話はオモチの兄である萩視点です。

時間系列で言えばホントに1話半ばくらいですよ。


※追記:オモチの学年を高1としていましたが、高2に修正しました。

オモチ達は高校2年生です。(大事なことなのでry

――妹のクラスメイトが2人、行方不明になっていることは知っていた。

でも、その関係で妹までもが行方不明になるなんて……誰が考えた?――



「萩くん大変!キョーちゃんが……っ」

「桜ちゃん落ち着いて、杏ちゃんがどうしたの?」


僕達きょうだいは一番上が大学生の桜ちゃん、高校3年の僕こと萩、そして高校2年の杏ちゃんこと杏子で全部の3人きょうだいだ。

僕達の家は住宅街と商店街のちょうど狭間にあるひい爺ちゃんの頃から数えて父さんで3代目になる小さな和菓子屋をやっている。

ごく普通の家だしごく普通の家族だし……特異的なことが起こるわけがない、そう、思ってた。


だから、桜ちゃんが告げたことを僕は一瞬理解することができなかった。


「キョーちゃんが消えちゃった……」

「……え?」

「キョーちゃん、おうちの前で消えちゃったの!!」


自分達には関係のないことだと思っていたのが間違いだったのかな……?



いつもなら杏ちゃんがソファに寝そべりながらテレビに文句を言ってる時間

そこにはいるはずの妹がいなくて、深刻な表情をした父さんと母さんがいた。


というのも、杏ちゃんが消えた瞬間を見たのは店先に立っていた両親だったからだ。


「白い、光……?」

「あぁそうだ……杏子がガラス戸に手をかけようとした時に下から白い光が出てきてたんだ。」

「光が消えたらもうあの子がいなくて……」


桜ちゃんは母さんを慰めるように寄り添っているけど……

そういえば桜ちゃんってすごく杏ちゃんが大好きだったっけ……


「そういえば杏子のクラスで行方不明になってる子の片方ってご近所の佐藤さんのところの子らしいわ……」

「ていうと……カズくん?」


母さんは力なく頷いた。

にしても行方不明になってたのがカズくんとは……


もともと佐藤さんちとは家族で仲良くしてたし、カズくんともきょうだい揃ってよく遊んでいた。

ただ、途中からカズくんが家にこなくなったけど……


――僕は知っていた。カズくんが杏ちゃんを幼馴染の友達としてじゃなくて当たり前のように一緒にいれる女の子として見るようになっていたことを……

カズくんは、杏ちゃんを女の子と意識するようになって遊ばなくなったんだよね……

桜ちゃんも杏ちゃんも気付いてなかったけど――


「もし、杏ちゃんがカズくんがいるとこと同じとこにいるなら安心できるのにね」

「そうね……あの子は杏子のことが好きだったみたいだものね。」


……あ、やっぱり母さんは気付いてたんだ。

父さんは母さんの言葉に驚いてるけど。


「キョーちゃん、怪我してないといいなぁ……」


やっぱり、そこなんだよね。僕達としては。

杏ちゃんが何事もなく帰ってきてくれたら嬉しいし、きっとみんなして抱きしめるんだろうなぁ……



――僕達がそんな話をしていた時、カズくんと杏ちゃんがくしゃみをしていたなんて知るはずもなく……――



「もしキョーちゃんが帰ってきたときカズくんとお付き合いしてたらどうしよ……」

「あら、もしそうなら祝福しなくちゃね。」


よかった、母さん少し元気が出てきたみたいだ。

まぁ、その言葉は聞かなかったことにするけど。


ただ、僕達が思うのは杏ちゃんが無事に帰ってくること、ただ、それだけだった……

オモチの兄と姉はシスコンですよって話。

そしてサトウは実はオモチが好きですよって話でした。


※番外編は気まぐれに入るのでタイミングは均等じゃないです。

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