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44:オモチ、思考に耽った結果失敗する。

図鑑で調べて、アイテムボックスみたいなあれにしまったあの実なんて忘れた。

いや、私は忘れるべきなんだ……


そう自分に言い聞かせてる間に塩も佐藤も帰ってきていた。

……ていうか、よく考えたらいつの間にかこのビネガーさんの家に戻ってくることを帰ってくるって言ってる気がする……


なんか……ここでの生活に慣れてしまったのか、もう元の世界に帰ることを内心で諦めちゃったのか……

私自身にもそれがわからなかった。


「あんまよくないけど、まぁいいか……」


とりあえずごはんだごはん。

このことはあまり考え過ぎてもしょうがないことだし

そういう意味で意識を無理やり切り替えてできあがったごはんは……


「……なんかごめん。」

「いやいいけどよ……」


普通のカレーのはずなのに紫色になったカレーに外はこげこげ、中はほぼ生なハンバーグ、そしてポテトサラダのはずだったのにじゃがいもが入ってないただのマヨネーズのサラダができていた。


「さすがにこれはアウトだからやり直す……」


こんな明らかに食べ物じゃないものを食べさす訳には行かないし。

そして作り直したカレーとかは今度はちゃんと食べることができるものが完成した。


「しかし、モチヅキさんが失敗することもあるんですね。」

「失敗することの方が多いけどね。」


クリエーターの力を使った場合はいろいろな結果うまくいってるだけだし。

正式な構造とか要求されたら十中八九失敗するし。


え?失敗したカレー?

そんなもの消したに決まってるじゃないですかヤダー。


ただ、力を使う時にあんまり違うことを考えるのは得策じゃないってのはよくわかった。

惰性で慣れてきてたから気をつけなきゃ……


「そういや望月、草原の方はどうだったんだ?」

「んー……緑竜の鳴き声が可愛かった。」

「……は?」


いや、だってホント可愛かったんだもんよ。

緑竜のことを話すと佐藤は妙に生ぬるい視線を私に向けていた。解せぬ……


「では明日も草原を縦断するんですか?」

「うん、とりあえず海岸まで行ってかなーって。」


1つの領域でだいたい2日くらいか……早いのか、遅いのか。

いまいちわかんないよね。

黒竜のとこの森はそれで済まないと思うし。


「ていうか佐藤、赤竜と青竜のとこは巻きこむから。せめて青竜のとこ」

「……マジで?」

「うん。本気で。」


青竜のあれを聞いてしまったら1人で行きたくないし。

それは佐藤もわかってるらしく、嫌そうな顔をしながら頷いていた。


「わーってるよ。しばらくは俺もこっちの付き合いをするんでいいんだな?」

「それは別にいいよ。前もって言うし。」


赤竜の領域に行くときと青竜の領域に行く時は。

そう言うとやっぱり佐藤は嫌そうな顔をしていた。

ていうか私もヤダって。


そんなこんなで1日が過ぎていった。

しかし、最近塩の存在感がない気がするのは私の気のせいだろうか……?

創作系の力だって失敗するときはするのよ。って話。

そして塩の存在感がなさすぎてやばいかなと思いつつ・・・・放置してる図。

今はまだ佐藤のターンっていうだけだよ!?ホントだよ!(多分)

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