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26:お宅訪問黒竜編?

――私達が入った黒竜の家である洞窟の中は思ってたより広くて不思議な感じがしていた。


「石が光ってる……?」

「すげぇ……」


石……というよりもなんだろ?

岩の壁が淡く光り足元を照らしていた。


「まるでひk……」

「それ以上は言わせねぇよ!?」


うん、今のは冗談だけどさ……

ただ歩くだけじゃちょっと飽きてきたからちょっと言いたくなっただけなんだよ


「それで黒竜さん、まだ一番奥につかないの?」

『もう間もなくだ。』


奥に進むほど壁の光は強くなっていて

その先の方からは何かの鳴き声が聞こえてきている気がした


そして、ようやく辿り着いた洞窟の最奥には私達を連れてきた黒竜よりも小さくて、私達よりも大きな黒竜と同じように赤い目をした灰色の竜がいた。

……ていうか黒竜の子なのに灰色?


「この子が黒竜の子なの?」

『あぁ……ところで……』

「あ、うん。わかってるよ」


灰色の竜はいつの間にか鳴くのをやめて、興味深々の様子で私達のことを見ていた。

ていうか竜って案外つぶらな瞳っていうか……

にしても……


灰色の竜はギャウギャウと鳴いていた。


「ねぇ、黒竜。この竜はしゃべれないの?」

『あぁ、まだ我の子はこの世に生を受けてまだ数十年しか経ってない故にな……』


……竜の年齢に関して気にしたら負けだよね、きっと。

とりあえず私は適当なマンガ肉を何個かクリエーターの力で作ってあげると灰色の竜は嬉しそうに一鳴きしてそれにかぶりついていた。


なんというかいい食べっぷりだなぁ

あと数十年って言う割にはなんか幼いような……?


「つーか望月、これって何で出来てんだよ……」

「ん?ちょっと贅沢なハンバーグと思えばいいよ。」


にしても、今日の探索はあの位置で終わりかなぁ……

今からあそこまで戻っても多分また何もない荒野を2人で移動するだけになりそうだし。

それなら今のうちにこの辺のことを知った方がいいと思うし。


そのことを佐藤に話してみれば佐藤も同意した。

まぁ、ちょっと考えたらそうなるよね。


「そうだ、黒竜ちょっといい?」

『なんだ?人の娘よ。』

「うん、なんてことはないんだけどさ……黒竜はアル王って知ってる?」

『アル……あぁ、カフェイン大国の唯一王族か……あの男は一度こちらまで来てたな』

「やっぱ知ってるんだ……」


黒竜が言うにはアル王はこの灰色の竜が生まれる前に1回だけここまで単身で来たことがあるらしい。

その時、彼は特に何もしなかったらしいけど……

絶対なんかやってるでしょあの人は。


そんな話をしてる間に特製マンガ肉を食べてた灰色の竜は顔をあげてギャウギャウとまた鳴いていた。


「黒竜、なんて?」

『まだ足りないらしい。だが食し過ぎるのもよくないので娘は気にすることはない。』

「お、おう」


黒竜の言葉を聞いた灰色の竜は途端にしょんぼりとしたけど……

どんだけ食べる気だったんだこの竜……



ちょっとだけ灰色の竜に和んでいた私達だったけど

その影は少しずつ近づいていた……


まぁ、気付いてなかったのは私と灰色竜だけだったけどね!!!

次は佐藤がちゃんと活躍する予定だよ。

そして黒竜の子は灰色でした。

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