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番外編1:とある隣国の末姫様

とりあえず番外編。1なのは一応!

――わたくしの住むこのアミノ大陸には3つの国が共存している。

ひとつは父様が納めるカルシウム国。

ひとつはビタミン元帝国。


そして……あの唯一王族アル・キングス・カフェインが納めるカフェイン大国。


この世界には全部で8つの国があるけど絶対攻め込んじゃいけない国はカフェイン大国だけ

人類至上主義な神聖領は他の種族が存在することさえおぞましいと思ってるところだということは父様から聞いててわたくしも知っている。


とは言っても、アミノ大陸以外の大陸は国が存在しないリン大陸だけで、他の国は全部島国だからそうそう行こうと思わないんだけど。神聖領は。



わたくしにとっては隣国カフェイン大国は気になるけど触れちゃいけない国。

ビタミン元帝国はちょっと馬鹿な国。

そういう認識だった。


「……カフェイン大国に厄介そうな者が召喚されたらしい」

「まぁ、噂のサトウ様シオ様ではなく?」

「あぁ……どういう人物なのかまではわからんがな……」


父様は母様達とそんな話を食堂でしていた。

シュガー様と似たサトウ様、ソルト様と似たシオ様。

そのお二方についてはわたくし達姉妹の間でもよく話題にあがってました。


「お姉様、どう思います?」

「噂ではサトウ様とシオ様の要請で召喚されたらしいわ」

「まぁ、ではどちらかの恋人なのでしょうか」


噂の人物について知ってることは父様曰くとても厄介な力を持っているということ

サトウ様とシオ様の要請で召喚されたこと。


それから、その方が女性だということを。


「カフェイン大国に召喚された人物?あぁ、見たみた。大国の騎士団と魔道士団の見学してたな。」

「まぁ!どんな女性だったのですか兄様!」

「お、おぅ……なんて言うんだろうなぁ……どっちかと言えば地味な娘だったな。」


次兄様は現在カフェイン大国の騎士団へ派遣されていた。

その時に噂の人物を見かけたらしい。

わたくしにとっては所詮他国事、他人事。

だから、噂はあくまで噂に過ぎなかった。



父様に連れられて、カフェイン大国に挨拶しに行くことになるまでは……



――「お姉様!あの方はとても素晴らしい方でした!」

「落ち着きなさい。……あなたが興奮するなんて珍しいわね」


アル王の元で対面することとなった噂の方……キョーコお姉様はとても優しく、甘かった……

今度は1人でカフェイン大国へキョーコお姉様に会いに行きたいと思いました。


カルシウム国の末姫は百合に目覚めたようです。

なお、多分少し先の話。

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