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139:未来に希望を?

――塩のとこに女の子が生まれてからすでに数カ月。

今日私達はフォルさんと塩の家に遊びに行くことになった。


「確かこっちだっけ……」

「望月そっちじゃない、こっちだ」

「え、まじで!?」


佐藤に連れられて向かってるわけだけど……うん、道に迷う

ちなみにで言えば、この辺は私達的に言えばアパート系の住宅が並ぶところで、ぶっちゃけてしまえばどの住宅も同じにしか見えなくて……ね!


「っと、ここの3つ目だな」

「ここかぁ……アパート系じゃないよねこれって」

「いや、一応アパート系だろ」


私達の目の前にある住宅はどう見ても縦割系だった。

つまり狭い2階建て住宅がくっついてる感じ。

こういうのとは想像してなかった……


とりあえず場所に間違いはないだろうから玄関のとこを見れば呼び鈴じゃなくてノッカーっていうのかな、それがあった。

……でも、これって家の中に聞こえるものなのかな……


そんなことを思いながら私はノッカーで3回戸を叩いた。

まぁ、これであってるのかはわかんないけどさ……


そんな疑問もすぐに解消された。

というのもすぐに塩が玄関の戸を開けたから


「いらっしゃい。どうぞあがって」

「あ、おじゃましまーす」

「邪魔するぞ」


玄関ドアのすぐ向こうは階段があって、お部屋はこの階段の上らしい。

ついでだから1階部分は他に何があるのかと聞いてみれば

階段以外には倉庫的な部屋があるだけらしい。


「いらっしゃいませ、お出迎えもできずに……」

「気にしないでよ。わぁ……赤ちゃんちっさ」


あの時とは違って変な感じのないフォルさんが腕に子を抱いてこっちに来たからついでに子供の顔を見てみたら……

この感じは……塩に似てるのかな?

髪色はフォルさん似だけど。


「あ、これ赤ちゃんが食べれそうならあげて。無理そうなら2人が食べて」

「ありがとう、望月さん」

「ありがとうございます」


私は来る前にクリエーターの力で作ったソフトせんべいとたまごボーロを入れたものを渡したけど……離乳とかってどのくらいの子からなのかよく知らなったからなぁ……ちょっと失敗したかな……

そもそも赤ちゃんとかって何食べるのかも知らないもんね。

ていうか佐藤は物珍しそうに部屋の中を見てたけど……自重しろ!


それから私はフォルさんと話をしながら赤ちゃんを見ていた。

赤ちゃんってホント小さいよね!手とか!


「かわいいなぁ……」

「ふふ、抱っこしてみます?」

「え、いいよ!?こわいから」


でも柔らかいほっぺたをつんつんと人差し指で突いてたら赤ちゃんの手に捕まってしまっていた。

……ていうか結構握力ある気がするんだけど!?


ただ、親って……こんなに表情が変わっちゃうんだなぁ……

そう思わずにいれないほどに塩とフォルさんの表情はとても優しいものになっていて

赤ちゃんを見る目も温かいものだったからさ


……子供、かぁ……



――この時の私は知らない。これから先のことも、私達のことも。そして……


「おまえ、どうせ望月の言ってたようになってるだろ」

「うるさいな……甘味の方はまだ手も出してないんだろ?どうせ」

「は!?つか甘味って言うなって……」

「うちの子が起きるから叫ばないでくれるかな」


佐藤と塩がこんな会話をしてたのも。

ていうかこの2人なんだかんだで仲いい気がする……


それから、数ヶ月後に私も佐藤とあの結婚なのかよくわかんないことをするということも私はまだ知らなかった……――

ということでこんな感じで次にエピで終わり予定です!

終わり方って正直むずかしい気がします……

それでは、最後のさいごまでよろしくお願いします!

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