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137:ある意味仕様の話

――よくよく考えたらあのにおいってあれに似てる気もしてきたんだよね。と、いうことで……


「で、何か知らない?サキュバス」

「だからなんで踏むのよぉ……大人しくしてたじゃない……」


私は今、オリーブ双国のいつぞやかのサキュバスのとこに来ている。

いや、正確に言えば踏んでる。足を


「だってさ、踏みたくなるんだもん。サキュバスってさ」

「くっ……そ、それで何が聞きたいのよ……あともう踏むのやめてよ……」

「それはおいといて、えっとね」


私はフォルさんのことをだいたいのとこで説明した。

要には妊娠うんぬんのこととからへんのことね。

とにかく私の話を聞いたサキュバスは少し考えるような仕草をして、私に確信には触れない程度のことを質問してきたから私は答えられる範囲で答えていた。


その結果……


「アルラウネ、ねぇ……まぁ、でもにおいのことはさほど問題のあることじゃないわ」

「サキュバスも妊娠したらにおいするようになるの?」

「……なんか含みを感じる気がするけど……そうね、それこそ妊娠しててにおいがないのは人間くらいよ」


サキュバス曰く、半獣も魔族も妊娠をするという過程でそれぞれ特有のにおいというものを発するようになるらしい。

んで、そのにおいというのはなんでも身を守る為らしい


「普通ならその程度で済むはずないんだけど……」

「じゃあなんでお城のこと気にしたんだと思う?」

「あんたのとこのお城ってアル・キングスがいるところでしょ?……予測でしかないけど……」


そう前置きをしたサキュバスだったけどその後続けた言葉に私は一瞬ぽかんとしてしまったのはしょうがないと思う。

だって……


「その人、アル・キングスが嫌いなんじゃないの?」


だったからね。しかも真顔で。


「まぁ、それは否定できないと思うけどねぇ……アル王って基本回りが敵らしいし」

「そうなのよねぇ……そのおかげで元依頼主もだいぶダメージを受けたみたいだもの」


たぶんあのカイルさんが暴れたらしいときのことかな?

というか敵に回すのはいいけどその傍らにいるのが大陸そのものだってこと、普通は知らないもんなぁ……

私だってさすがに喧嘩は売らないし


「うん、でもなんとなくわかったからいいか。ていうかにおいって旦那に影響ないの?」

「あぁ、妊娠中ならないわよ。出産後にはちょっとあれだけど……」


あれなのか……一応塩に教えといてあげた方がいいのかな、それとも塩も知ってるのかな

……多分それ踏まえての結婚なんだろうけど。


「ていうかサキュバスって妊娠したことあるの?」

「あ、あるわよ……昔に……でもあれはなかなか楽しいものでもないわね」


サキュバスの基準って…………

いや、いいか。どうせサキュバスだし。


「まぁ、聞きたいこと聞けたからいいかぁ……」


私がそう言えばサキュバスは明らかにほっとしたような表情をしたのが正直イラってくるよね!

サキュバスは今日も服は前と同じボンデージで……

こっそりと今日だけ脱げなくなっちゃえーとか呟いて私はビネガーさんの家に帰るのだった。



そして、私の呟きはちゃんと力を発揮したらしく

サキュバスが寝るまで服が脱げなかったのは言うまでもない。

サキュバスも基本迂闊です。

そしてオモチがサキュバスを踏んだのはある意味勢いでした。

まぁ、正座させてそのふともものとこ踏んでたんですけどね。逃げられないように

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