110:まだ潜れず
「っていうことで、今日ちょっと海に潜ってくるね!」
潜水艇を作った翌日、私は堂々と佐藤とビネガーさんにそう宣言してみた。
とりあえず潜るならいつも通りリン大陸からかなぁ……
そんなことを思いながらごはんを作ってるときだった。
「つーか、望月。その3つ目の大陸ってどの辺にあったのか聞いたのかよ」
「……あ、忘れてた……」
とりあえず今日の朝ごはんはハムとチーズのクロワッサンドにした。
飲みモノはお手軽ティーパックの紅茶だけど。
ていうか陽翔、テーブルに乗ってしっぽと手でてしてし叩かない!!
「……陽翔って、何でも食べるんだね。」
「だなぁ……」
てしてし後、陽翔達は2匹で1個のクロワッサンドを食べていた。
うん、ボロボロ溢してるけど可愛いわ。
「とりあえず陽翔が食べ終わったらゼロんとこ行って潜ることにする……」
「それがよさそうだな……」
陽翔達は、私もしくは佐藤が動こうとすればそのたびに食べ物を残して肩に乗ろうとするからさぁ……
もうちょっと小さめのにすればよかったかな……
ごはんから数時間、佐藤が陽翔のメスを連れて、私が陽翔のオスを連れてビネガーさんの家を出たわけだけど。
ていうか陽翔、ゼロが苦手じゃなかったっけ?
そう思いながらゼロのとこに行けば……結局陽翔はゼロの視界に入らないように私の背中にへばりついていた。
まぁ、いいけどさ……
「どうしたの?望月」
「うん、3つ目の大陸があったのってどの辺にあったのか聞いてなかったからさ」
「あぁ、それだったら……」
ゼロが言うには、かつて3つ目の大陸があったのはあの人類絶対主義宗教の国、神聖領を含めたその辺
ということらしい。
……近づかないようにって覚えた場所かぁ……
「水上にあがらないように気をつけなきゃ……」
「それがいいかもね。望月って、トラブルを呼ぶタイプだもんね」
不服だけど否定できないのもまた事実だもんな……
とりあえず向かう方向は決まったし、さっさと行ってみるか。
「んじゃ、ありがとね。ゼロ」
「ホント気をつけてね」
ゼロに過剰な心配されると……なんか嫌なフラグが立ったようにしか感じないよね……
行き慣れたリン大陸に跳んで、海岸に到着すればすぐに作りたてのマーメイ氏号を元のサイズに戻して。
「よし、うまくできてるといいなぁ……」
エアロックぽい扉を閉めて、空調を調整して、さっそく出発の時間だ!
「……あ、腕なのに足代わりになった……」
一応取れそうなものがあったら取ろうかと思って腕も付けたけど……
まさか足になるとか思わないって
そういえば場所について触れてなかったので。
あ、マーメイ氏号の腕はロボ系のあれです。




