12:本日ごはんと少し飛ばされた数日
12日目。
ていうかもうこのカウントいらない気がしてきてる。
だからきっと次にはないだろう。(多分)
私達がビネガーさんの家に戻って少ししてから佐藤も塩も戻ってきた。
ていうか2人が戻ってきたならばんごはん考えなきゃ。
「そういや望月、弁当箱消えたんだけど。」
「まぁ、だろうとは思ってたけど。ホント力って不思議だよね。」
弁当箱はクリエーターの力を使ったときに出てきたから消えて
ビネガーさんの家でごはんを食べるときはビネガーさんの家のお皿を借りてるから消えない。
(ただし箸とかお椀とかは出てきた方だけど。)
「さて、と。ごはん作るか。」
「今日はなんだ?」
「んー……豚の生姜焼きかな。」
なんとなく食べたいし。
そう思いながらせっせとクリエーターの力でごはんを作っていった。
とりあえず今日のデザートはオレンジゼリーでいいや。
「これがブタノショウガヤキ……ですか。」
「うん、今日は白米と大根の味噌汁と豚の生姜焼き。デザートはオレンジゼリーだよ。」
「とても美味しそうですね。」
テーブルの上にきちっと並べて、全員席についてから私達はごはんを食べはじめた。
うん、思ってたよりうまくできた。
「おまえってこんなにレパートリーあったか?」
「お母さん作ってたの見てただけだよ。わかりきってることじゃないの。」
佐藤だって伊達に私の幼馴染をしてきたわけじゃない。
私が作れるものがかなり偏ってることも知ってるし、それ以外のことも。
ホント、幼馴染って一番不安定でなんとも言えないことがあったりするってだけだけど。
「ごちそうさまでしたっと。」
ゼリーまで綺麗に食べ終えて、私はかたずけをしながら今日覗いたときのことを話した。
「え、まじで?」
「うん、こっそり覗いたよ。でも佐藤にしたら剣と素手ってやっぱ勝手が違ったんじゃない?」
「まぁな。ま、無手の方もたまに柔軟がてらやることもあるけどな。」
一応魔法剣士だから剣を使うけど素手の方が佐藤はやっぱりやりやすいらしい。
そりゃそうだ。
佐藤は元の世界でもケンカするときは絶対武器持たなかったもんね。
殴り合い過ぎてテンションが高ぶりすぎてたことも多々あったけど……
そんなこんなで私にとっての異世界2日目がのんびりと過ぎていった。
それからしばらくは何事もなくごはんを作ったり、呪術の練習とかをするというホントに変わり映えのない日が数日続いた。
変わり映えのなかった日が終わった日。
私は出会うことになる。
とある青い狼に……
「……え?お迎え……ですか?」
「えぇ、少しお願いしてもいいですか?青い毛並みを持つ青年……もしくは青い毛並みの獣の姿をしてると思いますので。」
その人は、狼人という種族らしい。
ただ、私は知らなった。
その人が彼の血を受け継ぐ存在だということも
私にとって、ちょっとだけ強い関わりを持つことになるということも……




