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90:シオはサボり魔に退化したようです。

――私がその話を聞いたのはあの子が落ち着いてきたから会いに行こうと思ったときのことだった。


「あ、確かモチヅキ殿……でしたか?」

「えーと……その服は魔道士団の人だっけ?なに?」


お城に向かう道すがら遭遇したのは塩の同僚のはずの魔道士団の人で

その人はどこか戸惑ったような表情をしていた。


「……シオ殿は、ご病気でもしてるんでしょうか……?」

「え、どゆこと?」


その人と話をしててなんとなくその人が戸惑ったような表情をしてた理由はすぐにわかった。

なんでも、最近塩が全然訓練場にこないし、研究棟にも顔を出してないらしい。


……あれ、でもあいつ……佐藤と同じくらいに家出てるけど?


「ん、よくわかんないけどわかった。今度塩に聞いてみるよ」

「申し訳ありませんが、よろしくお願いします……」


魔道士団の人は忙しいのか、一礼するとそのまま魔道士団の訓練場の方に走って行った。

……ていうか今の人はホントに魔法職?

そう思えるくらいにその人はあっという間に姿が見えなくなっていた……


にしても、塩がさぼり?優等生タイプだったのに?

……まぁ、いいや。調べるのは後で。



お城について、あの子に会いに行けばアル王の言う通りであの子は前と比べるとだいぶ落ち着いていた。

まぁ、話を聞こうと思っても全然通じない感じだったけど。


白竜に聞いた去りし忘却の子のこと。

名前は『ゼロ・イズル』

その名前はある人物につけてもらったものらしい。

そしてオス(・・)らしい……


正直女の子かと思ってたのに……



あの子との対面も終わり、私はのんびり街をウィンドショッピング的に歩いてた時

どこか見覚えのある背中を見た気がした。


「……は?塩が?」

「たぶんだけどね。なんとなくあの背中って塩っぽいなーって。」

「にしてもあいつがサボり……なぁ……」


あ、やっぱり佐藤もそのことに違和感があるのか。

それに、言ってなかったけど……街中で見た塩は横に女の子がいた気がするんだよねぇ……

まぁ、本人が帰ってきたら聞けばいいか。


と、思っていたのに。

結局塩はその日、帰ってくることはなかった。

ホント、珍しいこともあるよね……


……そう思っていたら結局、塩がビネガーさんの家に帰ってきたのはそれから2日後だった。

外泊だなんて……真面目青少年に一体なにがあったんだか……


「それで、結局さぼってたわけでしょ?」

「……否定はしないよ。」

「塩ってそんな無責任なやつだったの?」

「……そうだね、こんな僕がいたことも僕自身驚いてるよ。」


いろいろ聞いてみようと思っても塩はこんな風に誤魔化していた。

まぁ、その後は魔道士団の訓練場にも研究棟にも行くようになったみたいだけど。


……でも、あの女の人はなんだったんだろ?

さらりと例の子の名前を出す図。

そしてシオにも不穏ななんとやら感が!

まぁ、真面目なやつほどなんとやらで(なんとやら多すぎか)

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