表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【詩集】射してくる夜明けの光

【詩】「しあわせ」「白鳥」

作者: につき

「しあわせ」




しあわせとは


みちばたにうずくまる

たんぽぽの根の深さ


そらをとぶとりの

はばたきのおと


つめたいあめがあがったあとの

まぶしい光


けれど

わからないのです


しぜんのなかに

しあわせがにあるならば

どうやって、どうやって

おかねをえるのでしょうか


どうやって

ふくをかって

こめをかって

いえをかりることが

できるのでしょうか


どうやって

ニンゲンでいることが

できるのでしょうか







「白鳥」




白鳥よ

この雪原を

どうして飛ばないのだ

どうしてそんなに長い道のりを

歩いてきたのだ

その力強い翼は傷ついてしまったのか


いやそうではない

思いが深すぎるのだ

ただ見つめる足元に

思いが次々と現れるのだ


よぎる過去は途切れることはなく

あしあとをひたすら残し

後へ後へと遡ろうとするように


大地を蹴って飛び立つことを

諦めてしまったのか


このままでは

ただ歩く果てに力尽き

思い出の降り積もる下へ

降り敷かれてしまうというのに


吹き抜ける今の視点も

彼を振り向かせることはなく

ただ足元の

白い未踏の雪原だけを見つめている

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ