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ディストピア2030〜信じるか信じないかはあなた次第〜  作者: 地野千塩


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混ぜるな、危険

 B子はとある企業の研究員だった。殺虫剤や虫除けスプレーなどを研究開発していた。


 今月から障害者雇用のルールも厳しくなり、この研究所でも一人雇わなければならなくなった。一番若く下っ端のB子がその教育係になったわけだが、ストレスが溜まっていた。


 鬱病もちの障害者だったが、すぐ休む。仕事もできない。文句も多い。注意をすれば「差別された」と泣く。


 その人はすぐ辞めた。すぐに別の人も入ってきたが、発達障害もちで鼻くそをほじくっていた。一応能力は高いが、基本的な身だしなみやマナーを教えるだけで骨が折れる。その上全く学習してくれない。


 上司や人事にも訴えたが、「多様性」や「差別」という言葉を盾にされ、現場の事情は考慮してくれない。これだったら金だけ与えて生活保護でも受けて隔離してもらった方がマシ。こう言った社会保障を叩く者も、無能な彼らをちゃんと社会人にして貰いたいものだ。おそらく三日ぐらいで投げ出すだろう。彼らの相手をしながら、世の中には働く事に全く向いていない種族がいる事を学んだ。生活保護や隔離させる精神病院がどれだけマトモな事をしているのかもよくわかった。中途半端な福祉施設や障害者雇用は偽善だろう。


 動物だって同じ種族同士が仲良く暮らしている。人間もそう。違う人間を狭い場所に一箇所に集めるから、いじめや差別が起きるのだ。すっぱり綺麗に別れて暮らした方が、みんなが幸せになれる。綺麗ごとでは誰も幸せになれない。中途半端に混ぜるから、ろくでも無い事になるのだ。口先だけの多様性は絶対上手くいかないだろう。混ぜるな、危険。学校も気の合うもの同士で固めるのが一番のいじめ対策かもしれない。


 目の前には、B子は開発した虫除けスプレー。綺麗ごとを言う上司や人事部にかけてやりたいぐらいだった。一番のB子の敵は彼らだった。


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