表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ディストピア2030〜信じるか信じないかはあなた次第〜  作者: 地野千塩


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

76/329

3S政策ウエポン〜偶像で壊れた心は救えない〜

 S次は、最低な人生を歩んでいだ。両親は不倫略奪婚。父はDV化し、母に殴ったり蹴ったりするようになった。結果、母は逃げ、残されたS次は父のサンドバックになった。


 中学の時は成績もよかったが、試験結果や成績表も燃やされた。肉体的な暴力だけでなく、精神的や言葉のそれも酷かった。


 家から逃げるように上京し、仕事も始めたが、中卒の男にろくな職があるわけもない。非正規雇用を転々とし、泥水を飲んでいた時だった。


 ライトノベル原作のアニメに出会った。こういったエンタメは3S政策だと馬鹿にしてたが、キャラクターやストーリーの面白さにすぐにハマった。原作も入手し、これだったら自分でも書けないかと思うようになる。ライトノベル作家になれば、人と付き合わなくても身が立てられる。中卒でも可能性は一応ある。


 そう考えたS次は、作品を書くようになるが、当然、素人のような出来。簡単そうに見えるものこそ実際は難しかった。イライラしてライトノベル本を壁にぶつける事もあった。


 あんなに感銘を受け、救われた気分になっていたのに、イライラする。画面や紙の中は、キラキラと美しい青春や恋愛が描かれているのに、S次の現実は全く違う。逆といっていい。ギャップが酷い。心が抉られそうになる。


「は?」


 しかも、S次が書いていたラノベ作品とアニメの内容に似たところがあった。これってパクリ?


 許せない。自分は泥水を飲んでいるのに、アニメ制作会社やラノベ作家が光の道を歩んでいる。しかもパクリで。


 なぜ、なぜ?


 なぜ自分はこんなに救われないのだ?


 所詮、そんなものはハリボテの偶像か。確かに良いアニメやラノベを見て救われた人もいるかも知れない。でも、それは元々心が綺麗な人だったからだ。


 S次のような、どうしようもなく落ち込ぼれ、底辺を彷徨い、泥水を啜っている人間は、一体どこに救いを求めればいい? もうこんなに心は壊れていたが、何に救いを求めれば良い?


 少なくともアニメやラノベではないだろう。3S政策。ハリボテの偶像。S次のような壊れた心の男には、救いよりも毒になるのかもしれない。


 偶像崇拝を禁止しているのは、昔からある三大宗教か。今ならその理由はわかる気がしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ