表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ディストピア2030〜信じるか信じないかはあなた次第〜  作者: 地野千塩


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

71/329

昨今の美しい多様性カップル

 今、S郎達が見ているテレビには、男性同士のカップルがインタビューを受けていた。昨今の多様性カップルだと綺麗な言葉でラッピングされていたが、彼らは二人ともイケメンだった。職業も二人で会社を経営しているらしい。BL漫画から出てきたかのような綺麗な二人だった。


「しかし、こういう所に出てくる多様性カップルって、極端なブスとかチー牛はいないよな? どこが多様性なん?」


 S郎の発言により、テレビのあるお茶の間は凍りついた。S郎の母や妹は「多様性カップル頑張って!」と応援していたから余計に。


「こういう所に救いようのないチー牛、無敵の人っぽい不細工が出て来ると、多少は説得力はあるね? でも、俺はそんな多様性カップルはテレビで見た事ないぞ。テレビ局も容姿差別してんじゃん。アナウンサーも不細工見た事ないわな。テレビ自体が容姿差別の最たるところなんだが、それはいいんか? どこが多様性なん?」

「ひっどい、お兄ちゃん! 夢を壊さないでよ! BLみたいだって萌えていたのに!」

「そうよ、S郎。テレビにブスやチー牛なんて出て来たら、絵面が悪くて視聴率取れないじゃない。スポンサーからクレームくるわよ」


 S郎の空気の読めない発言により、お茶の間は言い争いに発展するが、テレビでは相変わらず美しい多様性カップルを写していた。


「新しい愛のカタチです。さあ、彼らのようなマイノリティも差別しないで応援しましょう」


 美しい言葉で包まれた多様性。見かけだけは美しい画面がずっと映し出されていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ