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ディストピア2030〜信じるか信じないかはあなた次第〜  作者: 地野千塩


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信念が現実化する

 E子は最近鬱っぽかった。原因は運動不足とリモートワークと分かってはいたが、身体が重く、通勤時間も無いので暇だ。そんな暇な時はろくでも無い事を思いつくものだ。元彼達のSNSを巡回していた。


 結婚し子の写真を載せている者には舌打ちしたくなった。


「あ、でもNは引きこもりニートになっているんだ……」


 大学時代の元彼の現在は、一番酷いものだった。当時はイケメンで爽やかな好青年という感じだったのに、アパートにひきこもり、彼女のヒモをやっているらしい。この彼女が猛毒。鬼のような女で「あんたは絶対引きこもりニートになる」と暴言を吐き、実際そうなってしまったらしい。彼女は浮気防止目的で暴言を吐いていたらしいが、実際にそうなってしまうなんて驚きだ。今や元彼は自分が弱い人間だと信じて疑っていないらしい。


 恐ろしい事だ。そういえば、詐病で鬱のフリしていた人も、実際に病院に通って精神疾患だと言い続けていたら、本当にそうなってしまったと聞いた事がある。


 逆に「自分は絶対に歌手になる」と思い込んだ人の元アイドルも見た記憶があった。


 もしかしたら、思考ではなく、信念が現実化しているのか?


 そう思うと色々と辻褄があう。思考はその時々によって変わっていくが、信念はもっと固定されたもの。逆に洗脳されやすいもので、しっかり正気を保っていないと危険?


 そう思うとE子は自分の事を鬱っぽいと定めるのも怖くなってきた。試しに「私はリア充」と思い込み、毎日美容や健康に気を使い、運動もしていたら、本当にそんな雰囲気になってきた。久々に再開した友達から変わったねと言われる事も多くなった。


 あの元彼も信念を変えれば、引きこもりニートから脱出出来る可能性がないか?


 そんな仮説をたてたE子は元彼のSNSに毎日のように励ましのメッセージを送り「あなたはエリートサラリーマン!」と応援し続けていたら、本当に職場復帰をしてしまい、今は復縁もしてしまった。


 奇妙な事もあるものだ。それだけ人間は思い込みが激しいという事か。自身も鬱病になりかけていたので、ちょっと背筋が寒くなるが、悪い結果でもないだろう。


 聖書にも信じた通りになると書いてあるらしい。思考が現実化するという引き寄せの法則は、聖書から神様や宗教性を抜いて、ご利益信仰を中心にしているという噂も聞いたことがあるが。


 もっとも今は、幸せなのでそんな事はどうでも良いか。


 E子はそんな事はすっかり忘れ、復縁した彼氏とデートへ出掛けていた。

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