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俺、生まれようとしています
死んだ。
暗い空間にぷかぷか浮かんでる。
気が付いたら、まったく見知らぬ場所にいた。
ここはどこだ。
というかなんでこんなとこに?
頑張ってどこかに行こうとするけど、どこにも行けない。
そんな時間が延々と続いた。
どれくらい経ったのか分かないけど、気が遠くなるくらい時間が経過した後には、なぜか移動できるようになっていた。
けど、俺がいる空間はどうやら果てが無いようだ。
壁もない。
生き物とか、ただの物の気配すらない。
どうなってるんだ?
俺はそんな場所をひたすら動いていって、そして。
ある時、唐突に次の世に誕生した。