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そんな学園の日常  作者: 檜 楓呂
誘われて~遊園地~
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第二章:5 シューターキング

 割愛されたジェットコースターを後にした俺達は、次いで似たようなアトラクションのシューティングコースターに乗ることにした。

「ところでシューティングコースターって、どんなの?」

「え〜と、パンフレットによると――」

「二人乗りのコースターに乗って、コースターについている銃みたいなもので走行中に出てくる障害物を撃つアトラクションよ。出口には二人の合計と個々のスコアが表示されるわ」

 東の素朴な質問にパンフレットを広げて答えを返そうとした俺の言葉を遮ってまたもや淀みもない口調で解説してくれる天笠さん。本当に詳しいなこの人。

「ほぅ」

 そして天笠さんの説明を受けて目を細める坂上さん。何故?

「こういうものには少し覚えがあるんだ。こと銃に関する扱いにならそこらの男どもにも負けないと自負している」

「へぇ……」

 なんだ、坂上さんって見かけによらず銃とか好きなのかな。それとも連日ゲーセン通ってガンシューティングに勤しんでるとか?

「いや、別にそういう訳じゃないんだが……まぁ乙女の秘密というものだ」

 むぅ、男には分からない乙女の領域か……。奥が深いんだな、女の子って。

「坂上さんは大分自信があるんだな」

「まぁ……な」

「ふっ……ならばここは勝負だな」

 と、いきなり桐垣が提案しだした。

「勝負?」

「ああ、勝負だ。――このアトラクションはスコアが出るのだろう? ならばここは個人のスコアとコースターのスコアで張り合うのが流れというものだろう」

 確かに一理あり俺はそれに賛成だが、こういうのって女の子は乗り気でやってくれるんだろうか?

「うん、そっちの方が面白そう」

「いいわよ」

「私に断る理由はない」

 あっさり全員承諾。

「ちなみに罰ゲームありで」

「罰ゲームって……どんな?」

 ていうかそんなの出したらみんなやらないんじゃないか?

「トップの組が誰かにたった一つだけの絶対命令権を持つことができる、というのはどうだ?」

 俺は別になんでもいいが――

「いいよ」

「いいわよ」

「構わない」

 ――またもやあっさり承諾か。つか天笠さん、同じ言葉しか発してないし。

「決まりだな。さて、組み分けはどうする?」

「クジで決めるのか?」

「いや、ここは意図的にパートナーを選ばせてもらおう」

 それでいいか? と龍鵺に尋ねる桐垣。

「桐垣は誰と組むんだ?」

「矢城とだ」

「なら許可する」

 あっさりと許可を出す龍鵺。なるほど、俺と桐垣が組む=龍鵺は女の子と組むだもんな。

「坂上さんよ、貴女に勝ってみせる」

 そういってビシッ、と坂上さんを指さす桐垣。なに? さっきから対抗意識燃やしてたの?

「まぁそんなに気張らなくても――」

「矢城よ」俺の諌めの言葉を遮る桐垣。「もし、東さんが一位の組になった場合、無理難題を押しつけられるのはお前だぞ?」

 ………………今までに東にやられた事を回想中………………

 結論。負けられない。

「――桐垣」

「なんだ」

「絶対勝つぞ」

「もとより俺はそのつもりだ」

 ガシッと熱く腕を組み合わせる。

「俺たちのゲーセンで鍛えた腕を見せてやろうぞ」

「ああ、任せときな!」

 この勝負、負けられない……!! もし東を含むチームが一位になってみろ。変な願望に四苦八苦踊らされている俺のフューチャーが明確にイメージできるぞ。そんな願いは俺のマグナムでぶち壊してくれるわ!

「こっちのペアは決まったぞ」

 そう声をかけられ、そちらの方向に顔を向ける。

「む、坂上さんと東がペアか……」

 こいつは苦戦を強いられそうだぜ……。

「俺は楓ちゃんとだ」

 まぁ、あっちは度外視していいだろう。龍鵺いるし。

「ふふふ……相手にとって不足はない。いくぞ! 戦いの始まりだ!!」

 ノリノリな桐垣に続く。目的地は前方の建物、シューティングコースター。今回ばかりは負けられない!

 

 

 シューティングコースターのアトラクションはなにかどでかい建物の中をトロッコで走っていき、その途中に出てくる障害物――つか的みたいなものを打ち抜いていくものらしい。

 建物内部の様子は、ごつごつとした茶色い岩肌の洞窟内部のようで、走っているトロッコは木で出来ているくせに後ろにジェットブースターみたいなものが付いているという近未来的なんだか中世的なんだか見当のつかない感じ。光源となるものがかがり火のように赤く光っているライトだけなので、少し薄暗かった。今はちょうどお昼時だからか、あまり人は並んでいないようだ。

 その内部を先ほど決めたペアとルートに沿って進み、トロッコがやって来ては人を乗せて出発していく乗り場付近にいた受付の係員さんにフリーパスを見せる。フリーパスを確認した係員さんはまず先頭にいた俺と桐垣のペアをトロッコに誘導する。

 促されるままにトロッコに乗り込んだ俺と桐垣はシートベルトの確認をされ、確認が終わるとトロッコは緩やかに前進しだした。

 少し進むと、かがり火模様の赤ライトに照らされた注意書きがあった。そこにはありきたりな注意事項と健闘を祈るといったような言葉が書いてあった。

 トロッコが左に道を折れると、かがり火も何もない暗闇に視界が覆われ、緩やかな上り坂になった。そこをガタゴトと音をたてながらゆっくりと登っていく。

(今のうちに状況確認でもしておくか)

 このアトラクションは少しジェットコースターみたいな部分もあるようで、両肩と腰はシートベルトで固定されている。加えて今俺の右手にある近未来的なモデルガン――レイガンという実直な名前らしい――はトロッコからコードで繋げられている為、銃の可動範囲はあまり大きくないと判断。

 銃口から発せられる赤外線を的となる物に当てると得点になるこのアトラクション、命中率なんかも得点に配慮されるみたいで、なかなか本格的なシューティングのようだ。

「どう行く、桐垣?」

「そうだな……とりあえずはいつも通り、右と左に分担して行こう」

「了解」

 桐垣の指示を聞き、通称レイガンを左手に持ち替えたりどのくらいまで腕が動いてくれるかを確認。……うん、大体は掴めた。それと、少し気が引けるけど、ズルを使っておこう。

 一通りの状態把握が済んだ頃、軽く背もたれに押し付けられるような重力が消えた。上り坂は終わったようだ。そして前方には暗闇の出口の丸い形に沿った、うっすらとした光。

「そろそろ、か……左は任せたぞ。矢城」

「ああ。そっちも任せた」

 俺と桐垣は頷き合い、光が段々と強くなってくる前方を見据えた。

 ――ガタン、ガタン……

 トロッコの進む音だけが響く。光はどんどん強く大きくなってゆく。どうやら暗闇の出口付近は強力なライトに照らされているらしく、その先はほとんど見えない。

 ――ガタンガタン……

 心なしかトロッコが加速してきているような気がする。そう思ったが前方から意識は逸らさない。

 トロッコは進んでいき、光が視界のほとんどを埋め、そして、前方が開けた途端――

「――うわっ!?」

 ――いきなり浮遊感に襲われる。

「な――――!!」

 どうやら、暗闇から脱出した直後からはいきなり直滑降なっていたらしい。そう気づいた頃には直滑降も半ばを過ぎた辺り。

 反射的にうつむき、目をつむってしまっていた俺は目を開いて顔をあげた。ジェットコースター程ではないが、中々のスピードで風景が後ろに流れていく中、レールが降りから上りになる直滑降の終焉、レールの左右に的らしき物体が一つずつ。

(あれが的か?)

 それを確認した俺は、右手に持っているレイガンの銃口を左側の的に向ける。

(そういや、これの射程ってどれくらいなんだ?)

 とにかく、無駄撃ちはしたくない。できるだけ、照準が逸れないくらいに近くまで行ってから――

「――――!」

 直滑降を降りきる直前、予め向けていた銃口と的が重なる瞬間に引き金を引く。

 ビームライフルの発射音みたいな音の後に、デフォルメされた爆発音。……どうやら命中してくれたようだ。

「よく当てられたな……今のやつ」

「ん、ああ……まぁ……」

 直滑降が終わり、上り坂に入った所で桐垣にそう言われ、口ごもる俺。なぜなら今俺は百八個ある特殊能力の一つを使ってしまったのだからな。……まぁ要するに若干卑怯な事をしてしまったのだ。

「俺も一応撃ったのだが、あのスピードだ。当たらなかった」

「…………」

 まぁ、確かに時速およそ四十キロメートルの中、的確に的を射るなんて相当訓練された腕がなきゃ無理だもんなぁ……。

「っと、どうやら次の的が出てきたようだな」

 桐垣にそう言われ前を見る。確かに、レールの左右にふよふよと的が揺れながら出ている。

「そっち、頼んだぞ」

「ああ任せろ」

 俺は左側に出てきた的――四つ、一つの直径は三十センチメートルといったところか――に照準を合わせる。上り坂に入って少し減速したものの、まだ時速二十キロメートルくらいは軽くでている。

(相当難易度高いな、このアトラクション……)

 とはいえ、現在目の奥の方で種が弾けたような状態の俺にとっては簡単なのだが。

 気を抜くとあっという間に後ろに流れて行ってしまう的を、一番近いやつから順に照準を合わせていく。

 引き金を、

 一回引き、一番近い的を粉砕。

 二回引き、一番遠い位置の的を射抜く。

 三回引き、ふよふよ揺れている的二つが重なった瞬間に発砲、二つの的を同時に射抜く。試しに重なる瞬間に撃ってみたのだが、的に何らかの仕掛けが施してあるのか、俺の予想どうりある程度赤外線は貫通する仕組みになっているようだ。

(あとは――)

 左側に的はない。右側は――

 ――ちゅどーん!

 ちょうど桐垣が最後の的を射抜いて、気の抜けたデフォルメ爆発音を響かせていた。

(ふぅ――)

 一つ息をつき、前方に視線を戻――

 ――ガタン!

「うわわ!?」

 した途端に、円を描くような降りに突入。円は時計回りに続いているようだ。

「気を抜くな、矢城。今までのは準備運動みたいなもののようだぞ」

「あ、あれで準備運動って……」

 このアトラクション、狙撃のプロ仕様なのか?

 ともあれ、(俺の)平和な未来の為に俺はレイガン(もうただの銃でいいかな? こいつの名前)を手に取る。

(……流石に外周側は難度高いな……)

 円の外側にある的は、先ほどのように動いてはいないものの、数が多い。その上、下り坂での狙撃なので照準を合わせづらい。

(くそ、こうなったら秘奥義マルチロックオンを――!?)

 ――ビビビ!!

 全てを撃ち抜こうとより強く精神を集中させた瞬間、左手首に巻いてあるプロミスリングから電撃が走った。

(あばばば!? しまった、少し出力上げすぎた……)

 電撃は肘を通り肩を抜けて神経を焦がし、四肢を痛みを伴って痺れさせる。

「あが、が……!!」

 正直言ってかなり痛い。例えるならば、うっかり変な体勢をして足とか腕とか遠慮も容赦もなくつった感じ。

「んぐぐ……!」

 うつむき歯を食いしばり拳を握りしめて痛みに耐える。大丈夫だ、これは突発的な痛み。だから早く痛いの痛いのとんでけ〜!

 何秒くらい経ったのか、徐々に痛みが引いてくる。

「く……っぁあー……治まった〜」

 ふう、久しぶりにこんな痛んだなぁ……って!

 ハッとして顔を上げる。どうやら円状の降りも終わっていて……たった今下ってきた坂見上げると大分上の方に健在なままの的が七、八個。

「し、しまった……」

 ヤバい……。三、四個位ならまだしも、あんなに多くの的を見逃してしまった……。この失態が大勢に響かないといいけど……。

「どうしたんだ? 途中からうずくまっていたが……」

 そんな俺を心配して言葉をかけてくれる桐垣。くっ、今しがた自分の事しか考えられていなかった自分が恥ずかしい……。

 そんな優しき友に心配をかける訳にはいかないので、俺はふるふると小さく手を振って答える。

「ああいや、なんでもないんだ」

「……ならいいが」

「っと、それよりも前々。的が出てきてるぞ」

 桐垣は腑に落ちない様子だったが、俺の言葉に前を向いて的を認める。そして銃を構えて迫りくる(実際には俺たちが動いているのだが)的へと銃口を向ける。

「あー、しくった」

 小さな声で悪態をつく。あの数の的を見逃し、なにより桐垣にいらぬ心配をかけてしまった。……だが、ここでうなだれていてもしょうがない。今度は出力に気をつけて、着実にいこう。

 

 

「オ疲レ様デシタ」

 プシューなんて音とともにトロッコはゴールに到達し停止、そして合成音声が俺達の労を労ってくれた。

「ふぅ、意外と長かったな。このアトラクション」

「ああ……」

 俺がうなだれてからここに到達するまで約十分。いくら出力を抑えていたとしても、百八個ある俺の特殊能力のうちの一つをここまで行使していたせいか、目が痛い。

「さて、肝心のスコアの方は……」

 桐垣が先にトロッコから降り、今しがたの俺達のスコアが表示されている電光掲示板を見に行く。

「ハァ……」

 俺も明日がかかっているスコアが気になったが、今はまだ座ったままでいたい。確かにこのアトラクションは面白かったのだが、正直疲れた。理由は前述の通り。だけど、

「そうにもいかないよなぁ」

 ほら、出口に誘導する係員さんもちょっと困り顔だ。本来ならスコアを早く見ようと自分の誘導を無視して降りてしまう客が多いであろうに、こんな疲れた顔をした人(しかも高校生)がトロッコに座ったままだと、逆にどうしたものかと戸惑うよなぁ……。

 俺には人――しかも同性――を困らせて喜ぶ性癖はないので、疲れた体に鞭打って立ち上がり、トロッコから降りた。ところでどうしたものかと戸惑うって微妙に意味かぶってないか?

 なんて。

 こんな考え方をするなんて、俺は相当に疲れているのだろうか。いや、ただ単に創造者がとある御方の本を読んだ直後なのかも知れない。……ああいや、今のは忘れてくれ。ちょっとした戯言だから。

 それは置いておいて、さてさて俺のスコアは、と。

 トロッコから降りて、相変わらずゴツゴツした岩肌丸出しの洞窟のような建物を、係員さんの指示通りに歩いて行くと、えらく場に不釣り合いな電光掲示板があった。そしてその前に、携帯にパコパコと何かを打ち込んでいる桐垣。多分、俺達のスコアを打ち込んでいるのだろう。

「おーい、どんな感じだ〜?」

 近寄りながら声をかける。

「ん、ああ」

 桐垣はこちらを向かずに電光掲示板と携帯とを交互に見てはスコアを打ち込んでいる。

「これで良し、っと。なかなかやるな、矢城」

 一通り打ち込み終わったのか、携帯を閉じてポケットに入れた桐垣は感心したようにそんなことを言ってきた。

「なかなかやるって……何が?」

「このスコアだ。お前、歴代六位だぞ、個人成績」

 え、うそ、マジで? こんな所に俺の名を刻んじゃった?

 どれどれ、と電光掲示板を見てみる。

 

 Left Side Result

 Hit rate :86.2%

 Vanquish :32

 Score   :32×50×1.864=2,982

 

 ああ本当だ。意外と成績良かったんだな、俺。そのまま視線を右にずらして、桐垣のスコアを見てみる。

 

 Right Side Result

 Hit rate :74.2%

 Vanquish :26

 Score   :26×50×1.742=2,264

 

 え〜と、電光掲示板に出ている歴代トップ10の十位が2,520点だから、桐垣の成績もそんなに悪くはないはずだ。

 

 Total Result

 Hit rate :80.5%

 Vanquish :58

 Score   :58×75×1.805=7,851

 

 そう思って電光掲示板の下部を見てみると、なんと総合成績歴代五位。

「ふっ……これなら勝ったも同然だな」

 そう確信した俺は平和な明日を勝ち取れたことを神に感謝した。神よ、あなたは俺を苛めたい訳じゃなかったんですね。

 そこでしばらく約束されているであろう勝利に酔いしれながらいつまでたっても外に出ない迷惑な客を演じつつみんなが来るのを待つ事約三分。次のペア――龍鵺&天笠さんがゴールに到達して、俺達と合流した。

 電光掲示板の結果を見てみると、二人とも悪くはない成績なのだろうが、やはり俺達には敵わない得点だった。

「ふふふ……。やはり俺達が一番か?」

 俺は余裕の笑みを浮かべて、一度の絶対命令権の内容を何にするかを思考する。

 

 ――そう、俺は自分達の勝利を微塵も疑っていなかった。三分後までは……――

 

 Left Side Result

 Hit rate :98.0%

 Vanquish :51

 Score   :51×50×1.980=5,049

 

 Right Side Result

 Hit rate :91.6%

 Vanquish :11

 Score   :11×50×1.916=1,053

 

 Total Result

 Hit rate :96.8%

 Vanquish :62

 Bonus :+1,000

 Score   :62×75×1.968+1,000=10,151

 

「――――」

 東&坂上さんのスコアに、俺絶句。三分前の自分の浮かれ様がバカに思えてきた。つかトータル一万越えって……。

 あんぐりとしている俺の横に、涼しい顔をした坂上さん。

「どうやら、私達の勝ちのようだな」

 坂上さんは表情を変えずにそう言った。

「……私はほとんど何もしてないけどね……」

 その横では東が寂しそうにそう言う。

「何を言う。浬亜が無駄撃ちをしないで落ち着いて的を射抜いてくれたからこういった結果が出たんじゃないか」

 坂上さんは、だから気を落とさずに、と続ける。

「ありがとう、薫……そう言ってくれると嬉しい……」

 で、そんな坂上さんを見つめる東。……なんだ、この余人には入りづらい雰囲気は……。

「どうやら、俺達の完敗のようだな」

 そんないつからか下の名前を呼び捨てあうようになった二人を見ていると、桐垣に肩を叩かれ、そう言われる。

「――ああ、悔しいが……認めざるを得ないか」

 そうだよなぁ、総合成績歴代二位だもんなぁ、二人の成績……。

「というわけで、罰ゲームなのだが……浬亜、決めてくれ」

「え? 私?」

「ああ。私はあまりそういうのを考えるのに向かないから」

「でも私はそんなに活躍してないし――」

 と、そんな二人の会話の末、

「えっと、じゃあ罰ゲームは私が決めるね?」

 最終的に東が罰ゲームの提案者になったようだ。

 さて、一体どんな罰が待ち受けているのか。俺は少し怖がりながらも、なんだか楽しい気分で東の言葉を待った。

「えーと、それじゃあ、罰ゲームは――」


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