表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
負け組非凡の二度死ぬ転生記  作者: フェル・テズマ
第二章:非凡の新たな転生ライフ
13/98

王国と迷宮の歴史

2017/11/10

ダンジョンの説明ですが、この世界のダンジョンの概念を大きく修正しました。

 さっきのディオの魔力迷惑事件のせいで母親――セーラ母さん…いや、王族だから母上…でいいのか?と一緒に王城内を巡ることになった。


 セーラ母上だけど、目は翡翠のような緑色をしていて髪は腰ほどの長さのこちらも同じく翡翠色だ。今は女王なのかとても豪華なドレスを着ている…と言っても現代で見かけるようなパーティードレスじゃなくて、中世を思わすデザインのドレスだ。あ、コルセットは着けてなさそうです。


 回っていると、やっぱり王宮だなというのが分かる。

 あれはガラスだろうか?それが壁際にたくさん並べられていて、途中途中見える宴会場みたいな場所もどこぞの高貴なダンスパーティーみたいに豪華だ。まぁ実際高貴な身分なんだが。


 その下に騎士団だろうか?訓練場らしき場所で人たちが鉄剣で打ち合いをしている。その内一番偉そうな人に鑑定を発動させようとしたのだが―――


「?」


 !?


 こっちを見た!?

 っていうか…鑑定が聞かなかったぞ?


「ああ、それはあの人が隠蔽のアクセサリをしてるからなのよ」


 ディオさん…マジすか。


「ええ。確かに鑑定のスキルは珍しいけど、鑑定を誤魔化すスキルは無いのよ。もちろんその事情は神々にあるんだけど…それが原因で自分たちで隠蔽の効果を持つ魔道具を作ろうって事で世界中が一時期躍起になってね。それ以降、隠蔽の魔道具は一般的と言われれば一般的になったのよ。彼の隠蔽の魔道具は鑑定を2~3段階くらい上げないと無理かな…」


 そんな歴史があったんですね…。

 でもやっぱり流石国を担う騎士ってところかな?でも今の鑑定を2~3段階って…。ある意味神レベルまで上げないと無理ってことか。


「ええ。もちろん、セーラさんも普段はあの類のアクセサリ…「能力隠蔽(ハイド・ステータス)」が付与された魔法道具って言った方がいいのかしら…を身に着けてるわ」


 …あの、自分は転生してるからこうして言葉とか分かるけど、明らかに新たに作られた妖精の知識量を一部超えてる気がするのですが…?


「え?知らないの?私はあなたと一緒にいつもいるけど、それに加えて案内役や説明役とかも承ってるわよ?」


 …え?


「そうすれば他の神の方々にわざわざ【神界通信】を使わなくても知りたいことを知れるでしょ?」


 それはそうだけどそこ初耳!!初耳だからっ!!!


「え…。そこは私も予想して無かったわ…でもこれで知ったからいいでしょ?」


 そりゃそうだが…まぁ便利なヘルパーが文字通り四六時中いるわけか。有難い。


「ええ、存分に頼りにしてね。ほかに聞きたいことがあったら私が答えるわ。叶えられるかどうかは内容によるのだけれど」


 まぁな。


「あ、そうそう。実は【神界通信】にも制限があって、一日に数時間くらいしか通信できないそうよ。もしも世界の枠組みが治ってきたら長くなるかもしれないとも聞いたわ」


 おう…そこも初耳だ。



 ▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼



 ―――エーリュンゼ王国。


 始めはただの港町だった場所だったが、塩という調味料をこの世界で初めて作ることに成功し、それを元に国を作るほどにまで発展した王国である。地球よりは劣るかも知れないが、魔法という概念が存在するため、一概に悪いとは言えないだろう。


 説明だけで行くと塩の貿易を展開している王国に聞こえるが、大陸の大半の人はこのエーリュンゼ王国を「商業の王国」とも呼んでいる。それくらい多くの行商人などの商人が集まり、その中に冒険者も交じる。もちろん、そこに他の大陸の船もやってくるから、商業の王国という名前が飾りなどではないというのは顕著だろう。

 勿論、塩以外の商売も凄い。


 冒険者が理由に混じるのには二つ、意味がある。

 一つはここの塩の購入である。肉を焼くのにそれなりに欲しい塩は運動した後でも欲するものである。ここは一般的だ。他の都市などでも買えなくはないが、ここが最高品質かつ低価格であるため、一般市民~王族御用達のような塩もある。

 二つ目は、≪狼海竜(ウルフシーサーペント)の楽園≫という迷宮にある。

 自分の国に迷宮があるのか!と思って束の間、その迷宮は冒険者ランクでも上位者でなければきつい迷宮であった、というのを聞いて萎んだ。

 迷宮とは普通はなにかの人工物みたいな場所を示し、迷路みたいになっている。そして出てくる魔物とその種類、特殊なトラップなどの有無、発現場所、などなどの要素を入れてランクがつけられる。自然型の迷宮もあるのだが、これはそのまま残しても害しか与えないので見つけたら冒険者の方でも緊急討伐依頼が出るくらいだ。

 で、そのランクというのが…


 (デス) << (ヘル) << 恐怖(フィア) << 警戒(コーション) << 現実(リアル)


 の、5段階評価である。

 と、ここで分かりやすいように、念のためもう一度冒険者ランクを表そうではないか。


 SS(人外・神の使徒)


 S(超越者的な?)


 A(超優秀)


 B(だんだんとではあるけど、指名依頼を受けるくらい優秀)


 C(一人前)


 D(それなりに出来るレベル。護衛依頼もしばしば)

 =>盗賊などの人相手でもOK(勿論、灯を奪うレベル)


 E(ゴブリンとかの弱いのならOK)

 =>戦闘出来る実力があるならいきなりEもOK


 F(超初心者。野外戦闘は出来ない。)


 こうなるのだが、もちろん、Fは戦闘すら出来ないので除外だ。そうなると…


 SS < S < A < B < C < D < E


 という段階になる。

 最上級の【死】ではSSは勿論、Sでも複数はいないと攻略できないような鬼畜迷宮だ。罠、発現場所、敵の強さや数、それら全てが一級なのだ。最悪一級を超えて特級まで行きそうなのだ。まさにラスボスとかが出てきそうな迷宮だ。火山にあれば毒ガスが充満、マグマも豊富で、これが海の底だったら海の中での戦闘は勿論、魔物も水の中では自由なのに自分たちには錘になるのでこれもやばい。

 このランクの迷宮は世界に1か所あって、それは深海にあるという。うわ、もうこの時点で鬼畜すぎじゃねぇかよ。


【獄】は【死】よりはかなりマシだが、それでもちょっとした劣化程度で、出てくる魔物も竜に匹敵するほど強い。これもまたSで複数は結構固い…が、Aも徒労を組めば行けるようなレベルだ。明らかに死よりはマシなくらいだが、それでも恐怖と言っていいだろう。この≪狼海竜の楽園≫もこのクラスの迷宮だ。


【恐怖】は【獄】よりもう一段落落ちる。平均的にA~Bの冒険者がここを修練場として活用するが、それとは別の意味でCランク冒険者の上位も修練場に使う。なお、後者はかなり連帯がうまいPTと考えて問題なし。


【警戒】もこれまた【恐怖】より一段落ちる。大体B~Cがここを狩場として使う。


【現実】はイージーモードの迷宮と言っていい。残りのC~Eがここを次に生かすために使ったりする。



 と、こんな感じの区分けである。

 で、次は自然型と人口型の違いだが…まぁ、納得な物。


 以前までは自然発生の迷宮(当時の名前はダンジョン)だけを使っていたが、何度も氾濫(オーバーフロウ)を起こし、中にはダンジョン内の魔力が自爆反応を起こし、周りを本来の姿より完全に消し去った話もあった。

 これで迷宮都市とも言える場所も消し飛んだ過去がある。


 ただ、これでも気にしないのは神様クォリティーなのだが、やはり平和に生きる人々にとってはあまりに恐怖だった。自然発生のダンジョンは文字通り、神出鬼没な迷宮なので、いつ出てくるかビビるしかない。それこそ何もない平原からダンジョンが出来る時もあったという。それを見かねた人族の王と平和を司る神に相談し(相談出来たんだ)、闘神などのメンツで人口で出来た迷宮を作ることにした。

 だけど、自然発生型のダンジョンは『魔素』…つまり、MPの元みたいなのが凝り固まって出来たモノなのだ。速い話が、自然現象みたいなものである。

 そこで闘神などのメンツは安心して迷宮を攻略できるように色々調節したダンジョンを作った。それが人工ダンジョンである『迷宮』なのだ。


 なお、その深海にある難易度【死】の迷宮は闘神が悪戯で作ったダンジョンですべてが謎に包まれている…のだが、ディオの説明だと悪魔、天使、主な魔物として海竜がいるが洒落にならないとのこと。

 しかもその迷宮の最奥には闘神の使徒がいるというからさらに質が悪い。


 なんやかんやでそう言って歴史が続き、今では自然型で発生したのをダンジョン、人口型のを迷宮と呼ぶようになったそうだ。


 俺としてはどうでもいい歴史だがこう来るとこの迷宮もある意味神の遺産になるわけか。まぁ遺産と呼ぶには色々あれだけどね。


もしも問題とかを発見したら可能な限り治していきます。


とりあえず小さなミスだけで終わってほしいところです

(´・ω・`)


☆以前に「属性を持たないのは魔術と呼ぶ」という観点を出したので、主人公が持っていた念動魔法を念動魔術に変更しました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新しく連載することにしました。

シンケンの使い手~こんなチートありですか?~

これらも是非、宜しくお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ