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負け組非凡の二度死ぬ転生記  作者: フェル・テズマ
第一章:非凡が新たに目覚めた世界
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妖精、精霊、転生

若干長いし、他にも色々修正過程で付け足した部分があります。

「それじゃぁ私からも、あの二人から聞かされていない妖精の事を教えるわ」


 あの…レスフォモルさん、妖精って言ったのはいいけど――


「ああ、妖精だけじゃなくて精霊とかも知りたいんでしょ?」


 い、いや、そうじゃなくて…。


「なによ……まさか妖精の神様だからボインボインのオトナな女性だと思ったわけ?ざ~んねんで~したぁ!」


 …仮にも神様がそんな無理やり作ったような満面の笑みを下種顔仕様で出さなくても…


「で、話を戻すと、妖精と精霊について、でしょ?」


 …話逸らしたな。まぁでもそんな感じだな。俺の認識としては妖精と精霊ってある程度は似てると思うんだけど…


「あなたはそう考えるかも知れないけど、まずそれが教えたかったことの一つだから言うわね。はっきり言うと、この世界の精霊こそがその妖精なのよ。言い方が各地で違うってだけ」


 なるほど。つまり“妖精=精霊”ってことか。


「そそ。因みにあなたが盗賊たちと初めて会う前に聞こえた声。あれ、妖精だから」


 なんです…って突っ込みたいけど確かにいきなり声が聞こえたらその路線もあったか。今まで幽霊か何かと思ってたわ。


「まぁ…あなたみたいに魔法が無い世界だとそう考えるのも不思議はないわね。でも、あれが妖精の声よ。次に見た目とかだけど、まず妖精を見るには【霊視】ってスキルが必要よ。私は神だからスキルなしで見えるけど、この霊視を使うにはエルフだったり妖精同士じゃないと得られないわ」


 げ…。霊視かぁ…魔法ならともかく、霊視ってどう考えてもパッシブスキルとか、魔法系じゃないよな…。


「そうね。でも安心して。あなたには私の加護があるから、それのおまけとしてあげちゃう♪」


 え?


「ええっとね…本当は転生する前にあげたかったんだけどタイミングっていうか?それが合わなくて…えへへ」


 …どう突っ込んだらいいのか…


「突っ込まなくてよろしい!それじゃぁ…えい!」



 △▽△▽△▽△▽△▽△▽


 スキル:【霊視】【霊聴】【霊感】

 を、新たに取得しました。


 妖精神レスフォモルの干渉により

 スキル:【霊視】が【霊視・熟】

 になりました。


 △▽△▽△▽△▽△▽△▽



「疑問を突っ込まれる前に答えるけど、これらは妖精に関するものだから私も干渉出来るのよ?しかもあなたは私たちのお願い事を聞いてもらっているんだからこれくらいは簡単に融通できるのよ。あ、このスキルとかも前もってアルフェイルスに承諾済みよ」


 大盤振る舞いにも程があると言いたい…。でもこれ結構便利だな。


「霊視だけど、かなりはっきりと妖精を見れるようになるわ。流石に遠くだとぼやけるけど…。でもまだ全部が全部見れるわけじゃないわ。そこからさらに熟練度を上げると、最上位の妖精を見れるようになるわ。でも気を付けて。最上位の妖精は私の加護があっても襲い掛かってくるから。まぁそれでも大丈夫って部分はあるけど…多分」


 色々不安になる発言だなおい。


「しょうがないでしょ?最上位の妖精をそんな簡単に加護がある人間にホイホイついて行くようにって言ったら色々面倒だもの」


 あ~…なるほど。つまり試験とか試練とか、そう言うのを受けないと契約することは出来ない…と。


「そうね。協力とかならまだ融通が利く感じね」


 なるほど。まぁ、検証しなくても分かったからそこは良しとします。


「それでよろしい!さて、次の項目に行くわよ。次は、妖精たちとの契約について。後、妖精たちはどれくらい強いのか。私の加護を持ってるのにこのことを知らないのは不自然にも程があるでしょ?」


 ごもっともです。


「まずは、妖精たちとどうやって契約するか。妖精たちは自由気まま…が基本よ。でも中には長い研鑽をつんでさらに上位の妖精になろうって子たちもいるわ。でも、どの妖精も自分が求める物を持ってるなら、契約に応じてくれるわ。人助けをしたい妖精には人助けしながら旅をすればいいし、一つの物事を極めたいっていう子にはそれらを中心に世界中を巡ればいいし…。こんな感じで自分と一番あう妖精を見つける必要があるわね」


 ぬぅ…俺の場合はどんな妖精の願いを叶えられるのかなぁ。


「そこはアルーゼンで色々自分で見つけてね。じゃ、次は妖精の強さね」


 これ、ある程度予測できるんですけど…


「そのある程度の予想は結構当たってるわよ。妖精って言っても位があって、最下級、下級、中級、上級、最上級の順番で強くなっていくわ。最下級と下級はありふれているからそんなに力は強くないわ。精々人族の一人前くらい?でも宮廷魔術師ほどじゃないわね」


 そんなに弱いのか…妖精にしては。


「でも中級からだと違ってくるわ。中級で宮廷魔術師を超えるもの。上級となると最大威力が自然災害一歩手前、最上級は天災を巻き起こせるわ」


 力の差が激しくない!?


「そうね。でも契約の難しさも段違いよ。下級や最下級はどちらかというと数で整えているのだけれど、中級以降だと質を求めるようになるわ。それ故ね」


 なるほど…。うわぁ、妖精ってすごいなぁ。


「ふふ~ん、そうでしょうそうでしょう、契約したいでしょう?」


 したい。めっちゃしたい!

 …とりあえずこのドヤ顔は無視しよう。


「だってドヤりたくてもあなたみたいに魂と喋れないんだもの。そして神託っていうかそれやっても神様らしくしなくちゃいけないから退屈で~…」


 神様あるある諸事情…ってやつかな?


「そんなとこ。あ、もう一つ言い忘れてた。妖精にもそれぞれ種類があるのよ。って言ってもこれは魔法と同じ感じよ。6つの属性があって、妖精はそれらの一つを持っているけど、二つ以上はないわ」


 お、おう。へぇ…で、俺はこれから契約出来るのか?


「ええ、出来るわ。それに色々私たちの都合に付き合ってもらってる挙句、色々不都合を与えちゃってるみたいだしね」


 いや、特に気にして無いんだけどね。向こうだと俺何も出来ないけど、この世界だと何か出来るからさ。それに、なんだかんだ言って楽しそうだし。


「ふふ…そう言ってもらえると嬉しいわ。その感謝の意味も込めて、結崎くんには二つ、選択肢があるわ。一つは最上級の妖精との契約。もう一つは上級と2体契約。さぁ、どっちを選ぶ?あ、これらはあなた専用の妖精だから、あなたが死んでもずっと付いてきてくれるし、話し相手とか丁度いいと思うわよ?」


 面倒見が良すぎるというより展開が若干早すぎる。これ、チートあげるって言ってるでしょ。


「ああ、そういう考えはなかったわ…。でも何度も死ぬよりはこうして強い力を得ることが出来れば死なないでしょ?まぁ死んでもこうしてここに来れるわけだけど」


 まぁね。


「でもね、何度も転生されるとアルフェイルスに負担がかかるのよ。それだけじゃないわ。転生するたびに6か月かかるのよ?そうするとその間にアルーゼンの構造そのものが崩れる可能性だってある。これは私たち神々が皆危惧してるのよ?」


 …そこまで考えが回らなかった…。確かに毎度半年もかかってるんじゃ負担とか不安が大きくなる。すみません、そこまで気が回りませんでした。


「まぁしょうがないはしょうがないわよ。慣れない世界で、いきなり私たちの要望を聞いてくれて、それで楽しいとか言ってくれて…私たちがお礼を言いたいくらいなのよ。ああ!もう!湿ったい空気はイヤ!さぁ、選べ少年!」


 わがまま神様っぽかったけど…結構こういうタイプは好きかな。見たりとかしてる分には。実際に付き合うとか無理があるわ。


「なんですってぇ~?もう一度言ってごらんなさぁ~い?」


 ひぃ!?ごめんなさ、反省します。もう言いません。あ、でも1つ文句を言うなら俺は少年じゃねぇ!


「ならよろしい!そしてゴメン!」


 …ふぅ。

 は!ええっと…最上級一人か上級二人ねぇ…。悩む




 ――――――大体15分後




 よし!決めた!最上級を一人で!


「おっけぇ、じゃあ次は属性を決めて」


 その前にちょっと聞きたいんだけど、光とか闇ってどんな魔法があるの?


「それに関しては儂の説明も必要じゃのぉ」


 おう、ベイルモニア様ですかい。


「まずは儂からじゃ。光には勇者などが持つとされる光の剣などを作ることが出来る。ほかにも盾、聖域、状態異常などの治癒、あと少々ではあるが回復系列の魔法も扱えるぞい。対して闇は状態異常を作り出したりと、光とは逆の効果を持つものが多い。これらはそなたの知識にあったものとは同じなはずじゃ」


 ですなぁ。っていうか定番だし。


「うむ。ここにこの世界の常識も入れると、光魔法を使えるものは聖者という認識じゃ。加え、闇魔法を使う者はあまりよい認識は持たぬ…と思われがちじゃがそこまでひどくはない。闇魔法もれっきとした魔法の一つじゃ。警戒はされやすいがの」


 闇は以外だな。で、なんで光は普通なんだ?


「儂も嫌いなんじゃが、権力争いと言えば、わかるかの?」


 …やっぱりあったか、そういうの。


「そういうこと。これは妖精を連れていても大体同じ認識よ」


 ぬぅ…あ、っていうか光だけど、状態異常を治すって言ったでしょ?それって呪いも?あと闇も呪いを作ったりとか出来るの?


「それに関してはどちらも肯定じゃな。じゃが、呪いはこちらでは普通じゃ。程度の低い呪いから竜すらも殺めるほどの呪いもある」


 うん。絶対かかりたくねぇ。っていうか程度の低い呪いって?


「風邪にかかりやすくなったり、若干運が悪くなったりとかそれくらいじゃな。後は痒みが暫く止まらなくなる等、じゃ」


 低っ!!めっちゃ程度ひっく!!そして地味っ!!


「でしょ?さ、これで選べるかしら?あ、ベイルモニア、ありがとね」


「よい。さて、戻るとするかの」


 そしてベイルモニアは消えて行った。

 さて、これで決まったと思ったけどさっきの権力争いって言葉でまた迷うなぁ…。


「ねぇ、あなたは何がしたいの?世界旅行?冒険者として旅をする?それとも、別の何か?」


 何がしたいか…ねぇ…。もしも俺が勇者とかだったら間違いなく光って言いたいけどね。ああ、もう迷いすぎて全部の属性操れる妖精とか作ってほしい


「それは無理ね。必ず一つでそれ以上はありえない。それは神である私でさえムリなのよ。これを可能にするには世界そのものを新しく作る必要があるわ」


 うげ。ううん…どうしよう。


「あ、アルフェイルスが来るわね。じゃぁ後ででもいいから【神界通信】で教えてよ。そしたらつけてあげるから」


 ……しんかいつうしん?


「さっきベイルモニアとかリシェルスとかが話してたわよ。あなた専用に通信機能のスキルを付ける云々で。で、その名前が【神界通信】って言ってたわ」


 お、おう。創るのはええな…。


「アルフェイルスも聞いてたからそれで即興で創ったみたい。まぁ、あなただけだしね。このスキル使うの。だから楽だったんだと思う」


 なるほど。じゃぁ十分悩むとしますわ。


「そうね、それじゃ!」


 そして入れ替わるようにアルフェイルスさんが姿を現した。


「時間がかかって申し訳ありません。そして今回の死亡、お悔やみいたします。村の詳細はおそらくベイルモニアやリシェルスから聞いているはずです」


 ああ、聞いた。記憶を消してくれてありがとな。


「いいえ、私の役目ですから。では次の場所に転生いたしましょう」


 ああ、それなんだけど、こっちの要望を聞いてもらえる?


「場所があれば可能ですよ」


 それじゃぁ、どこか貴族の家とかに転生させてもらえるかな。そうすれば本とか、そういう教育が受けられるし、色々便利なんだよね。


「ふふ。確かにそれは大事ですね。…ある程度見つけましたが、どこにしますか?」


 とりあえず神国とかそういう場所は無しで。


「それでしたら一か所だけですね。そこに転生します。よろしいですね?」


 ああ、頼む。


「それでは、またお会いしないことを望んでおります」





 ―――――こうして、俺、結崎里一は二度目の転生を果たした。今度は、貴族として…な、はずだった。


という訳で主人公、二度目の転生です。今度はスキルも(微妙に)増えて妖精も増えて…ですね!


主人公のスキルリセットし忘れてるんじゃない?って思ってる方に――

主人公は神様の願い事を聞いてもらってるため、今までのスキルを所持したままニューゲームになってます。普通なら何もかも消えて転生ですけどね。

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新しく連載することにしました。

シンケンの使い手~こんなチートありですか?~

これらも是非、宜しくお願いします。
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