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プロローグ

  20xx年xx月xx日

 よく聞く話は人生を振り返るのは老人になってからだとかそういうのはよく聞く話だろう。少なくとも俺はそれをよく聞いてきた。実際にそうなのだろう。60とか70とかそんな長い年月を過ぎて、前の出来事とかを思い浮かべると昨日のように思えたりずっと昔に思えたり…。俺もそう感じるし、思うし、賛成する。


 でも、俺の場合はそんな年月を過ぎていなくてもそういう風に感じる。


 なんでか。

 俺は俗に言う「無職」って奴だ。そりゃぁ何度も仕事の面接も受けたし申し込んだし、ハロワとか行ってそこで仕事とか探したりもしたよ?でもどれも長続きしなかった。どの仕事でも俺は何かミスをしたわけではない。ただ、俺は非凡…本来の意味ならば俺はどこか優れてるって事だろうけど、俺の場合は悪い意味で非凡だ。なぜなら、俺はどの事柄に置いて才能は無かった。経理、法律、医学とかの分野は…まぁ当たり前だけど、それから運搬業、教員、外国語学習、植物取り扱い系、料理…ありとあらゆる分野の仕事や挑戦をしたけど…無駄…って訳じゃないけどあまり伸びなかった。もちろんそれなりの教室っていうか教えてくれるところに行きたいけど無職だからお金もない。


 でも金ないって言いながら目の前のpcで遊んでるんだよなぁ…

 って言ってもどんなネトゲも強くないけど。


 なんか…思えばあまりいいことってなかったな。これだけだと誤解しやすいかも知れないから念のため言うけどそのいいことって別にイイことって訳じゃないからね?

 家族は普通。虐待とかそういうのもなければ特に金持ちという訳でもない。かといって貧乏でもないし兄弟が多いって訳でもない。父さんと母さんがいて、自分っていう一人息子がいて、学校行って、卒業して…そのままずっと無職。

 勿論彼女なんて出来るわけないし、友達って言える人たちも皆無。俺自身もあまりわいわいするのは好きじゃない。パーティーとかだと隅っこにいて気配を消してずっとスマホいじってるくらいみんなとわいわいするのは好きじゃない。なんていうか…一人だと落ち着くんだよなぁ。


「はぁ…。なんか俺を変えてくれる出来事とかねぇかな」


 ポツリと嘆いた。


 仕事なし、彼女なし、才能なし、運気もなし。加えて顔も性格も普通以下。

 こんな最悪物件なんて誰が取ってくれるのだろうか。運動神経も良くなければ何かを覚えるのだってよくない。別に全部が全部試したわけじゃないけど俺に当てはまる何かって無いのかなぁ…って思う。


「転生…か。もしもそれが本当に可能だったら…今度こそ…」


 最近、切に願う。

 もしも、転生できたら…どれほど今のこの感じが楽になるか…まぁそれが出来るかどうかは分からないけどね。本来、転生は自らの奥底に眠るすべての記憶を消し去って、次の世に生きるっていう考えが強いからな。でもだからと言って自分が転生出来るのは確実ではないわけで、加えて記憶を保持しながら次の世に向かうという例外もあるとか。この世でも実際に記憶の一部を保持して赤ん坊に宿ってそのまま両親にとある戦争の真実の一部を訴えたり、記憶は無くても人格が宿ってそのまま生きるという話もどこかの放送で聞いた事がある。


 …そして個人的な願望を言うなら少なくともこういう世界では生きたくない。

 ただでさえこの世界は俺にとってはつまらない。全てがスケジュールみたいになってて、みんな忙しくて、自分の本当にやりたいことが出来なくて…。


『……た………ち…き……で……』


「ん?」


 なんだ?今の…


 …


 …気のせいか


 …幽霊とかじゃないよな。もしそうだったら俺心霊師とかになれるって事なんだが。

 ってさっきこの世はつまらないって言ったばかりじゃねぇか。


 さて、今日はもう寝るかな…


 ▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼


「答えを聞かずに寝てしまいましたね」


「しょうがないでしょう。この魂がいる世界にとってはそういう声は届きにくく、届いたとしても我々を信じないのが通常でしょう。仮に信じてくれたとしても、周りにとってあまり良い印象は残さないでしょう」


「そうですね。声がわずかでも届いて、なにも思わなかったというだけである意味は僥倖ですか」


「はい。でもこの魂が我々の条件を満たすのも事実…。もしもこの魂がこちらに来てくれれば…」


「それは少々、早計すぎるのでは?」


「…そうですね。その魂の道は未だに続いています。それが果てとなるまで待ちましょう。最も、恐らくもうじきだとは思いますが」


「ええ。ですがそれはあくまでも予想の範囲。よほどの異常などが無い限りという部分が付きますが」


「ええ。その異常が無いことを信じましょう」


 何もない空間に響く2つの声。一つはまるで優しき聖母のような声。そして一つは凛々しい女性のような声。


 異世界の神々。


 それ以外に形容できる言葉が無い。そして実際に彼女らは神々である。


「念のためあの魔法陣の準備をしておきましょう。実際に起動させるのとそれが効果を発するのは確実ではありませんから」


「そうですね。念のため色々整備をしておきましょう」


 ▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼


「ん…んん~…」


 また始まる、つまらない日々。


 っていうか今みたいな夢は初めて見たな。

 どっちもあまり姿とか見えなかったけど、一人は優しい感じで、もう一人は…こう…お姉さんっぽかったような…


 まぁいいか。どうせ夢は夢だし、何もかも負け組な俺には関係ない話だ。


「あ、もう飯が無い。しゃあねぇ。買いに行くか…」


 そして自宅を出てみたら、夜。


「まじか…昼だと思ってたわ」


 本来なら人間は太陽が出るときに起き、月夜の時には寝るというのが普通だが、俺の場合は何年も家のカーテンとかを全部閉めてる。おかげで外が夜とか昼とか関係なく寝起きしている。


 家の鍵を閉める。そしてそのまま近くのコンビニまで歩く。もしもラノベとかのテンプレだったらこのまま車とかで事故ってさよなら~みたいな展開なんだろうけどそういうのも無いままコンビニへ。


 さて、何を買おうかn―――


「邪魔だあああ!!!」


 ん?


 ――――バァン!!!


「がはっ!」


 な…んだ…。いま…のは…銃声?


「どう…!……か…!」


 あれ?何がどうなって…


 いしき…が…とお…の…い……












『転生したいですか?』


 意識が失っていく中、それだけが俺の頭の中で木霊した。


初めての投稿なので色々文章構成が上手ではありませんが、よろしくおねがいします


(*m_ _)m

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