はじめに
人にはそれぞれの哲学があります。
男の美学とかもそうだと思うし、座右の銘とか。
実際には普段感じる細かいこととかも、きっとその人の哲学からくるものでしょう。
昔、小学校の頃に「読書感想文」という夏休みの課題をよくやりました。
現代のお子さんも毎年四苦八苦する課題の一つと思います。
当初僕は母親に読書感想文の宿題を任せていました。
本を読んでも別に感想なんかないんです。
多分これも、「本を読んで何のためになる?」という、読書嫌いという哲学だったのかもしれません。
無論、真面目に感想を書いているお子さんも、自らが抱く哲学から感想を叩き出すのでしょう。
僕も今は二十五歳になり、一応大人になりました。
だからというわけではありませんが、あれこれと考えることも増え今に至ります。
この「とある人間の哲学」では、僕が抱えている考えを僭越ながら「哲学」として書き記していきたいと思っています。
この書を書こうと思い当たった理由としては、まず自分の考えを整理することにあります。
なぜ自分はそう思ったのか、なぜそのような行動に出たのか。
自分でその理由を考えるほど普段は暇じゃないので、このように書き記すことで客観的に見てみたくなったといことです。
ある意味、今後の自分の哲学を変えていくための作業なのかもしれません。
この文書を見ることによって「そんな考えもありか?」とか思われる、そんな現象がちょっとでも起きたら面白いかもしれません。
でも一方でその人の哲学を変えてしまってよからぬ方向に進んだとしても、僕が責任を負える立場にありません。
そういう意味では無関係でありたいとも思っています。
これはペンネーム「唄衣優人(偽名)」の哲学。
地球上に確かに存在する人物の、ちっぽけな思想の旅です。